著者はハーバード大学教授で、ハーバードで天文学科長を務めていた、天文学の世界のまっとうな重鎮。
ただし、ホーキング氏も賛同したレーザー+セイル小衛星で光速の20%まで加速し隣の恒星まで20年で到達させるプロジェクトを提案したり、ブラックホール・イニシアティブを創設したりしてきている非常にイノベーティブな人。
現在までに、2017年(オウムアムア)と2019年(2Iボリソフ)の2つの太陽系外から物体が来た事が知られている。そのうち、2Iボリソフは太陽系でも普通の彗星と同じ振る舞い(ガスの尾を引くなど)をしたが、オウムアムアは通常では説明できない振る舞いが観測された。
小さく
光を良く反射し(普通の彗星の10倍)
妙な自転をし
円盤状の可能性が高く(ネットやマスコミは棒状のイラストを垂れ流しているが、科学的にはパンケーキ状の可能性が高い)
太陽の重力だけで説明できる軌道から逸れて(加速して)いたが、ガス噴出は観測されなかった。それに、自転が変わらない(あれだけの加速を何か物質を噴出していたら自転に影響が出るはず)
加速エネルギーは太陽からの距離の二乗に反比例していた。
又、来たのは局所静止基準だった。
これらの症状振る舞いは、通常の小惑星などの知識では説明できない。
既に、飛び去ってしまったので検証はできないが、 現在は2つの可能性が提唱されている。
①自然起因の立場の人
窒素氷説 窒素のガスなので観測できなかったという、、、
②異星文明により作られた(または廃棄された)物の立場
お皿状でソーラーセイルの様な構造ならば、太陽光圧を使った加速に丁度符号する。
反射能も金属ならば当てはまる。
アヴィさんは、②を提唱。理由もデータと解釈を細かく説明してくれています。
それ以降、彼は異星文明の物や事項を科学的証明手法で探していくエジソンプロジェクトをハーバードで立ち上げて活動中とのこと。
人間は、異星文明がある(あった)という前提で色々と検討していく方が、人類の発展により良いという考えらしい。
この本を読むまで、私はマスコミの細長い棒状の形だと思っていて、異星人宇宙船なのかとイメージしていましたが、これを読んで数々のデータを説明するのにオウムアムアは②の考えが合理的に思えました。
この宇宙に、文明が地球だけのはずもなく。
こういう物を作る文明は、どういう事をしたいたのだろう、、と想像の羽は大きく広がっていきます。