2021年11月23日火曜日

【生活】複数の違う事を平行して取り組むと調子が良い

 性格によるのかもしれませんが、私は一つの事だけをやっているとすぐに行き詰ってしまう気がします。



仕事も性格の異なる仕事を2~3個同時に進めていると、気がまぎれるという事に加えて、各仕事に対する新アイデアや新視点を得る事が出来やすいように思います。



本も乱読が楽しい。

例えば今は、


「AI流は怖くない」(囲碁)

地球科学入門

実践囲碁力養成講座

活版印刷 三日月堂

わるじい秘剣帖

日本沈没

深層学習の原理に迫る

青春18きっぷの教科書


を同時並行で読んでいます。


その時々の気分で、読みたいものをトッカエヒッカエする。

どれも読みたいと思う本だから、とても自由で楽しい。


マジで読まなければいけない分野もあるし、単に読み流せば良いものもある。

味わって読むものも、知識を得るために読む物もある。



人間関係も出来るだけ多様な人と同時につながっていると面白い。



欲張りな性格なのかもしれませんね。


2021年11月21日日曜日

【自然栽培ビギナー】防虫ネットトンネルと不織布ベタ掛け

 昨冬 初めてハクサイの栽培にトライしました。


種を買って、ポットで苗を育てて、植え付けて、、 といういつもの手順でやったのですが、数株植えた中、一つは虫に完全に食われてしまいました。他の株も結球には至りませんでした。



農薬は使わないと決めているので、虫の活動が少し低下する時期まで待ってから植え付けをしたのですが、虫はまだ居たし、時期が遅れたために結球に至らなかったのかなと反省しました。

(虫よけとしてキク科野菜をコンパニオンとして植えましたが、不十分でした。)



ちなみに、結球はしなくとも、ハクサイは非常に甘くておいしかった!



そこで、今年はリベンジしようと考えています。



無農薬は決めているので、防虫をして植え付けも適時にするという事を考えました。



世間では当たり前のようにやられているトンネル掛けもベタ掛けも今までやった事がありませんでした。

それは、出来るだけプラスチック製品は畑に使いたくないという意地から。マルチもプラフィルムではなく麦わらでやっています。



でも、今年は防虫ネットと不織布は使う事にしました。ハクサイの為です。



アブラナ科野菜を育てるには防虫は欠かせないので、ここで技術も習得を狙います。



ホームセンターでダンポールを買ってきて、ハクサイを植え付けすると同時に防虫ネットでトンネル掛けしました。



すると、順調に育ってくれています。 


めんどくさがりなので、追肥は液肥をネットの上から地面にかける事で済ませました。

液肥の2~3日後から驚くように葉が成長してきています。



ハクサイのポット苗はまだ残っていたので、3週間後に 別の場所に植えました。時期が遅くなった事とトンネル資材はもうなかったので、今度は不織布のベタ掛けをしました。保温と防虫の両方を狙っています。


ただ、ハクサイはかなり大きくのびのびと葉を広げさせないといけないので、苗と苗の間にクリーニングでついてくるワイヤーハンガーを上下逆にして畑に挿して、地面の上に20㎝ぐらいの空間を確保できるようにしてベタ掛けしています。



こちらも、液肥で追肥したら、安定して順調に成長し始めてくれています。



今年は結球してくれるか楽しみです。


【地球】ハドソン湾の謎

 世界地図を見ていて、昔から気になっている事があります。


それは、カナダにあるハドソン湾。


世界地図を見て大陸移動説を提唱し、その時は冷遇されていた考えが後々に実証されたという例もありますし、地形というのは過去に地球が経験してきた事の記録が随所に残されているのではと思います。


地図上のハドソン湾を見ていると、その右下の部分はコンパスで描いた様なキレイな円弧になっています(ナスタポカ諸島弧と言うらしい)。又、その円の真ん中あたりにベルチャー諸島があり、まるで物を水に落とした時に、沈み込む水面に跳ね返りのような水の突起が出来るような感じを受けます。


又、もっと北にあるビクトリア島、バッフィン島、グリーンランドなどは大陸から引きはがされた様に見えます。


さらに、


これらは、直感的には少し角度をもった巨大隕石がここにブツカリ、出来たクレーターがナスタポカ諸島弧とベルチャー諸島になり、その衝撃で周りにひび割れを生じさせて下からマントル・マグマの上昇を呼び、グリーンランドやビクトリア島、バッフィン島が離れていっているというように感じます。


Wikiでは、

「月面の危難の海との比較により先カンブリア時代に起きた地球外天体の衝突の衝撃によってハドソン湾が形成されたと主張する地質学者もいたが、現在においてなお地磁気や重力異常など地質学的に確実に衝突地形であるとされる証拠は発見されていない」


「ハドソン湾に広大な低重力が観測された。最終氷期のローレンタイド氷床(英語版)による地殻の圧縮が続いているためと当初考えられたが、GRACE人工衛星による詳細な観測で、それだけが重力異常の原因でなく、マントル対流に起因することが分かった。」


との事。私と同じように考えた人がいるんですね。


私はもう一つ地図上に出ている特徴点として、五大湖から、ウイニペグ湖、グレートスレーヴ湖、グレートベア湖などハドソン湾を中心として取り囲む円弧のように出来ている非常に多数の湖群も、隕石衝突によるショックによって起こった円状のひび割れに起因するのではと思えます。


隕石衝突説は、データが溜まるに従い証明されるようになるのではないかと期待します。


2021年11月4日木曜日

【心と身体】体重の日々変動

 久しぶりに、毎朝 体重を測ってグラフ用紙にプロットする

事を始めました。


昔から、体重の動きは不思議だなと思っていました。


毎日 同じような量を食べているのに、急に体重が増える

日があるし、なんだか連日体重が減っていく時もある。


全然 心当たり無いのに変だな??


とボンヤリと感じる事が多くありました。



今回も、グラフは不思議な動きをします。



こんなに急激に上下するのは、筋肉や脂肪とかそういう物

ではないよね。


水分しか考えられない良よね。


という事で、どういう事をすると身体が水分を保持しようと

するのかネットで見てみました。



すると、


・塩分多くとった時

・アルコール分解

・筋肉等の再生

・炭水化物の消化


という場合は、体が水を必要とするとの事。



そういえば、お酒を飲んだ翌日の体重は重くなっている。


筋トレした時に同様。


塩分の多い食事、炭水化物の多い食事 をした翌日は重い。



と思い当たる事が沢山ありました。



ケーキを食べた翌日もかなり重くなるので、ケーキの中の

何かの成分にも反応しているのかもしれません。



一方、1日に摂る水分を控えてみると、素直にグラフが

右肩下がりになってきます。



人間の身体ってこんなに日々 自動調節してくれているのですね。

2021年10月22日金曜日

【防災】停電対策 ソーラーパネルを室内に置いたら

 テレビを光方式に変えたのと同時に、ソーラーパネルとポータブル蓄電池を買いました。


ソーラーパネルは屋根の上に設置するのが普通ですが、地震、台風・突風、大雨、噴火の4災害を考えた時に、屋根が重いのは地震に弱くなるのでそれはしないと決めていました。


でも、地震で停電は起こると思います。


その対応として、ソーラーパネルとバッテリーで自作の非常用の蓄電セットを作る事を以前から検討してきていました。


逡巡していたのは、バッテリーの扱い。 

普通自動車用のバッテリーではなく、ディープサイクルバッテリーを入手しなくてはいけない。又、寿命管理も気を付けなくては。引火性ガスにも気を付ける。廃棄する時も少し面倒くさいのでは。。。 



だけど、今回の地震で少し高くても、出来合いになっているリチウムイオン蓄電池の商品を買ってしまおうと決心し、Jackry の100Wパネルと400Whの蓄電器を購入しました。


災害停電時に、スマホ、パソコン、光ファイバのONU/テレビモデム,無線ルーター、小型テレビ、LED照明がある程度使えれば良い。


冷蔵庫などの消費電力の大きいものはあきらめる と割り切って、パネルW数と蓄電容量の組み合わせを決めました。



パネルがやってきた日は天気が良かったので、窓から差し込む陽射しに室内でパネルを広げて当ててみました。


10月中旬の太陽で室内でも、20~30W程度のパネル出力がありました。



窓はペアガラスでLow-Eは日射取得型です。

窓で太陽光エネルギーは半減されていると思いますので、庭やベランダに出せば 60W程度は出力しそうです。 


それならば、7時間で420Whになりゼロからでも満充電できそうです。


併せて、充電式乾電池(エネループ)も何本か買いました。

一歩、災害対策を進められた気がしました。



翌日から、リモートワーク用の電気は蓄電器から取る様にしました。

そして、陽が出たらソーラーパネルで充電する。


電気代に換算すると微々たるものですが、なんだか楽しいです。


2021年10月21日木曜日

【防災】今月は防災対策見直ししました テレビアンテナ

 先日 東京でも震度4~5の地震がありました。

震度4以上は久々です。


この数年 忘れかけ始めていた我が家の防災対策について

この機に見直しを行いました。



一つは屋内用脚立の購入。


天井裏や、たんすの上の突っ張り棒のゆるみなどが点検で

きるように買いました。


今までは椅子の上にのったりしていましたが、脚立はやはり

安定度が良いです。


3年前に設置した突っ張り棒も幾つか緩んでいるものもあり、

締め直しました。



もう一つはテレビ。



地震の起こる2~3日前に、突然 家にある2台のテレビが両方

とも急に映らなくなりました。


地上波デジタルもBSも。



エラー表示は電波が来ていないという事なので、何等かの原因

でアンテナ(多分ブースター)が壊れたのだと思います。



それからはラジオを聴く生活をして、これはこれで落ち着

いた暮らし方が出来るから良いなと思い始めていた所でした。


テレビは不要かも。。と思ったりして。




しかし、地震が来たら、ラジオとネットニュースだけではやはり

緊急時は情報が少なすぎるし即時性が足りないと感じました。




一方、最近ますます狂暴化してきている台風や突風、大雨にアン

テナは弱いという事を以前から漠然と感じていました。



衛星放送のパラボラは風をモロに受けてしまいますし、大雨

等では映りが悪くなる。又、携帯電話の基地局が増えたせいで

700MHz問題で、突然 ブロックノイズだらけになってしまう

事もありました。



又、今回のアンテナ故障で近所の電気屋さん2軒に修理依頼の電話

をしてみたのですが、屋根の上には極力登りたくない。

テレビを買った所に頼んでよ。 という反応。


ネットではアンテナ取り付け・修理請け負う業者もいますが、大丈

夫な業者かどうかの判断がつきません。いづれにせよ、屋根に登る

のは危険なので、2人がかりで来て作業すると多分出張費だけで数万円

はすぐにかかってしまうだろうという気もします。


アンテナの寿命も10年ぐらいとして、今後も何回も同じような

事が起こりそう。



これは ちょっとイヤな感じです。




という事で、これを機会に アンテナを使うのを止めて、光回線での

テレビに切り替える事にしました。


インターネットと電話にドコモ光を使っていたので、それに

テレビオプションを付ける事にしました。月900円弱かかります。



でもその代わりに、異常気象時や災害時でも(電柱が倒れなければ)

安定した画質でテレビを見る事が出来ます。


屋根の上のアンテナも撤去すれば、屋根も傷まないし、アンテナ

部材が飛び散る恐れもなくなります。



2週間後、テレビオプションが開通しました。


なんだか、画質も良くなった気がします。4K,8Kもテレビが対応して

いれば見れます。



我が家の災害対策が一歩進んだ気がしました。



しかし、そもそも停電になったらテレビは見れない問題が、、、

それについては、続きで。。


2021年10月3日日曜日

【自然栽培ビギナー】キク科なのに害虫被害

 8~9月時期には、秋冬野菜幾種類かの種をポットにまいて育苗を毎年してきました。


今年も、シュンギク、レタス、ハクサイの育苗をしていました。


ポット達は家のそばの砂利の上においていました。各8ポットぐらい。


まだ、蝶が時々飛んでいたのでハクサイのポットはジュンギク、レタスのポットに囲まれる様に配置しました。


本当は防虫ネットでも掛けたら良いのですが、昨年はそんな事しないでも大丈夫だったし、成長したキク科(シュンギク、レタス)は虫除け効果があるとの事なので、もしかしたら効くかもという期待も兼ねて。



でも、ダメでした。


ハクサイは本葉が数枚出る所まで成長したのですが、雨が2日ほど続いた後の日に見てみると、青虫がくっついていて葉がボロボロ。


しかも、驚いた事にシュンギク、レタスの本葉も虫にやられてダメになっています。



過去3回 シュンギクとレタスの育苗を同じようにしてきましたが、キク科の彼らが虫にやられた事は無かったので本当にビックリしました。



彼らも、しっかり成長するまでは虫にやられる様です。



しょうがないので、再度ポットにまきなおし、今度は不織布で上を覆って蝶にやられない様にしてやり直しです。


でも、これで時期が数週間遅れてしまうので、植え付ける所まで行ってもちゃんと成長していくのは難しそう。



虫を甘く見てはいけないという痛い経験でした。


2021年10月2日土曜日

【自ら人体実験】老人はなぜ夏でも寒がるのか。 その原因と解決法

 毎年夏になると老人が家の中で熱中症になって亡くなるというニュースがでます。


又、夏でも靴下2枚やセーターを着たりしている老人の話も聞きます。


そういう話を聞いても、今までは認知症になるとそうなっちゃうのかなと安易に思ったりしていました。


他人事ですね。




でも、今年の夏。 室温が29度近くあって、しかもシャワー上りなのに、寒気を感じてガウンを羽織っている自分に気が付きました。


あれ? 変だぞ。と頭では思うのですが、感覚としては寒い。




しかし、ガウンを着たままお酒を少し飲み始めると、一転して暑くて暑くてしかたがなくなり、どんどん脱いでいる自分がいました。



夜 寝るときも29度の寝室で、寒さを感じて冬物パジャマを着て布団に入ってしまいます。

すると、夜中に暑くて汗びっしょりになって起きてします。




今までこんな事は無く、全く初めての経験でした。


自分で自分の感覚が信じられない。




これは自律神経がオカシクなっているに違いないと思い、色々なリラックス法などを試してみたりしました。


でも、そんなに良く成る気配はありません。困惑しました。 


ニュースの老人と同じ様な状態ですから、いつか熱中症で死ぬかもという言葉が頭を過ります。




そんな中、会社で受けた定期健康診断の結果が出てきました。


体重3Kg増え、脂質の数値もかなり上がってしまいました。



これはヤバイと思い、毎日少しずつ筋トレを始めました。


無理をしない程度のステップ上下や腕立て、腹筋など。




2週間ほどたつと、鏡に映る自分の姿が、明らかに脂肪でぶよぶよしていた所が筋肉に少しずつ変わってきているのが分かります。


と同時に、変な寒気などが一切なくなりました。


それどころか、外に出ても 他の人達は長袖を着ている日でも私は半袖Tシャツで十分な自分に気が付きました。



それで、合点が行きました。


筋肉が無くなると、体内の熱生産が足りなくなって温度感覚が狂ってきてしまうんだと思います。



ニュースの老人達も筋トレをすれば、感覚を治せるかもしれません。



人間 幾つになっても筋肉を維持する努力をしていく事が必要なのですね。

2021年9月27日月曜日

【自然栽培ビギナー】庭で趣味の野菜作り

 数年前に引っ越してきた時に、庭に小さな畑スペースを確保しました。


植物栽培は小学校のアサガオ以外にやった事ないけれど、一度ちゃんとやってみたかったのです。


教育テレビなどでやさい栽培の番組を見ますし、近くには農家が沢山あるのでそれらの畑も興味深く見ていました。


でも、毎回毎回あんなにたい肥や肥料を入れ込んで、プラシートを敷いたり、農薬を使ったりするのってとっても人工的で自然じゃないよなという違和感がありました。

工場のような鳥小屋に並べられたブロイラー飼育のような印象です。




折角やるなら



無農薬でやりたい。


出来るだけプラの廃棄物を出さない様にしたい。


野生の植物の様に、植物自身の力で自然に育てられないか?



という思いがありました。



図書館でたまたま借りた「家庭菜園の不耕起栽培」という本に出会って、コレだ!!と直感しました。


野山の自然力をマネする作り方です。




不耕起なら、力仕事いらない。 無精な私にピッタリ。


雑草含めた根の力で土を耕し、肥やしていく。徐々に肥料もいらなくなる。


小さな野生に近い自然環境を作ることで、天敵も住むし、のびのび元気に育った野菜は自然の抵抗力も強く、病害虫にも負けない。よって農薬もいらなくなる。


地面の保温等なども、草や枯れ葉などを敷くことで良く、農家やNHKの番組でやっているプラフィルムによるマルチシートを使わなくてよさそう。




ただし、庭の地面に自然の野山のような生態系を持たせるには、時間をかけてゆっくり進める必要があります。




そういう考えで進めてきて、3年目になりました。


毎シーズン思いもかけない経験の連続ですが、少しずつ土が出来てきつつある事を実感します。



自然農法は、手っ取り早く、大きくきれいな野菜を作るという事にはなりませんが、自然の変化を楽しみながら成長させていくというとても面白い方法です。

毎季節新しい発見やお試しの連続です。



趣味でやる家庭菜園にはとてもお勧めの農法だと実感しています。


これから自然式の家庭菜園にご興味を持たれる方も出てくるかもしれませんので、私の体験を時々書いていこうかと思います。


2021年6月20日日曜日

【音楽】曲の作られ方

 集牧後のいきものがかりは、自分達が何をどう考えているのかをいろいろな場でOpenにしようとしている様です。


水野さんが色々なSNSで発信したり、吉岡さんや山下さんが個々にラジオ番組を持ったり。


そんな中の一つで、アレンジャーで有名な亀田誠治さんといきものがかりの3人の4人で一つの曲を作っていく過程(コロナ禍なので、Zoomで相談しながら)を「今日から ここからプロジェクト」として公開されています。


プロがどうやって曲を作っていくのかが、コンセプト決めの段階から、メロディ、詞、歌い方、演奏の仕方などの決めていくステップがドキュメンタリの様に見ることができます。


普段 知る事ができないプロの曲作りのプロセスやコダワリを見れるという非常に貴重な機会です。


吉岡さんの言い方では、彼らの内輪を「覗き見」できます。


コロナ禍で苦しむ世界の人に寄り添いながら、前に向けるような普遍的な曲を目指したという彼らのスタンスが良くわかります。


いきものがかりの曲は、色々なシーンに当てはまるものが多いと以前から感じていましたが、ここまで明確にそれを目標に作っていたんですね。



完成した曲は日比谷音楽祭で公表されたとの事。


途中で、各員がメロディを出し合ったり、詞をディスカスしながら決めて行ったり、という場面が沢山あり、各々のキャラクタの違いも良くわかりました。


吉岡さんは、ライブ舞台の上と変わらず、明るくてまっすぐな感じ。ちょっとセンス良く他のメンバーをオチョクったりするのもそのまま。歌を歌う上では、本当に真剣に向き合っておられます。



水野さんと山下さんは、スタイルの違いを感じました。


水野さんは曲という商品作りをしていて、山下さんは作品作りをしているという印象です。


私自身、メーカーで数十年 商品企画や製品化、営業などやってきましたが、水野さんを見ているとメーカーの物作りとよく似ているなあと感じます。


お客(聞き手)の潜在ニーズや状態を調べたり考えて、それに対してどういう物事を提供していくのが良いのか。


お客(聞き手)も色々な層の人がいるので、ニーズや事情が異なる。それでも、共通項として売れる(心に響く)商品とは何かを突き詰めていく。


そして、それはどうしたら作れるのか、どのタイミングで出すのが良いのか。

お客様から見てのメリット・デメリットは何か。

競合との闘いの中での差別化点は何かなど。

勿論、儲かる事は最重要です。赤字では商品とは言えませんから。



沢山の人に普遍的に届けようとすると、具体性よりも抽象的または、皆が勝手にイメージをしてくれるような暗示的な表現にするのは一つの技術になります。


水野さんはメーカーの商品企画をしても、良い商品を作られるのではないでしょうか。


タイアップ曲等は、明確なターゲットに合致するような曲作り(商品作り)が必要ですから、水野さんのアプローチがハマリますね。数々のヒットも納得できました。



一方、山下さんはもっと私的な感覚から、多くの人にも共感を得られるように考えていっているという様に思えます。具体的シーンや口語的表現が入るのも、できるだけ具体的な心情を伝えたいからなのかな。

共感できる人には、本当に刺さるようなインパクトが出るのだと思います。



今までのいきものがかりは、3人の全く別なキャラが組み合わさって、幅の広い楽曲が提供できていたという事、あらためて実感できました。





【本】植物は<未来>を知っている ステファノ・マンクーゾ NHK出版

 植物は、動物よりも何千・何万倍も地上に繁殖している「成功」した生物である事は間違いありません。


動物は、植物無しでは全く生きていけません。



人間は動物なので、動物中心の考え方(脳が指令を出す、危機的状況ではまず逃げる等)や見方をどうしてもしてしまいます。


でも、植物は動物とは真逆の戦略を取って大成功を収めています。


動かないで周りの環境を自分に都合の良いように操る。太陽エネルギーで生き、増殖できる。徹底的な分散戦略で、切られても再生や修復・補完が出来る。など。



植物の色々な能力を、動物視点ではなく調べて知る事は、新しい科学の地平を開いていく事になりそうです。



・脳が無くても記憶ができる


 触ると葉を閉じるオジギソウに条件付けをして、それをどれだけ覚えていられるか実験したら40日以上記憶を保っている事が分かった。

発芽や開花がある一定の温度期間を過ぎないと行われないという様な事も常識的に知られている。これらも記憶の一つ。

RNAやプリオン化したタンパク質の利用などが植物の記憶のメカニズムに使われているのではないかというような研究もされ始めているが、その解明は記憶がどの様な生物学機能を持つのかの理解になり、大きな可能性を持つだろう。



・アンドロイドではなくプラントイド


植物の特徴として、太陽光さえあれば自立していく。根は非常に多彩で精密なセンサーかつ、土中でどんどん成長する。などがある。


根は細胞の分裂と膨張のおかげで、堅固な岩をも砕く事ができる。(細胞内の浸透圧ポテンシャルで水の流入により1~3メガパスカル=10~30気圧に相当の圧力を発生する)


又、もう一つの特徴は、同じものを備えているモジュール構造。植物は一つの”個体”とみなすのは難しい。それらは集合体となっている。根の一本一本にはそれぞれ自律的な指令センターが備わっている。それが根の伸びる方向を操作し、本物の群れの様に他の根端と協力して、一つの植物全体の生命にかかわる問題に取り組む。その分散された知性は、生活環境のさまざまな問題を効果的に解決する。そういう知性を持つ。



・擬態力と植物の視覚


ポキラ・トリフォリアータはチリとアルゼンチンの温帯林で成長するつる性植物。

そのポキラは、巻き付いている宿主の木の葉をマネする様に自身の葉の形や大きさ、色を変える事ができる。(多分 自分の遺伝子発現を変化させている)


どうしてそういう擬態が出来るのか。考えられるのはある種の”視覚”を持っているという事。

20世紀初め、様々な葉の表皮細胞をレンズとして写真を撮る事が実験された。マイクロレンズアレイで昆虫の目の様に植物も見れるのではないか。でもその理論は無視されていた。でもこの5年間に次々と驚きの発見があり、単細胞生物にも視覚がある事が証明され、理論も再評価されるようになった。



・運動能力 筋肉が無くても動く


植物の運動は、たいては”水力”運動で、液体であれ水蒸気であれ、基本的には植物の体の組織を出たり入ったりする単純な水の移動による。

しかも、例えば松かさなどの死んだ組織でも、乾燥した環境では鱗片を開き、湿度が高い時は鱗片が閉じる様に動く。



・動物を操る能力


植物は移動できないので、動物に協力してもらわなければならない事も多い。たいていは利用された動物は植物から報酬をもらえる。しかし、もっと意地悪い行動を植物がする事もある。

動物をだまして手伝わせたり、自分の利益になるような行動をとらせたりする。


私たち人間だけは、動物を操るこの繊細な植物の魔術から逃れられているとは思わないでほしい。それどころか、その反対だ。

例えば、トウガラシ。世の中には何でもトウガラシと一緒に食べる<トウガラシ食らい>がいる。辛くて不快な感覚なのに、地球住民の3分の1以上およそ25億人が毎日 規則的にこの苦痛を自ら求めている。もともとはアメリカ大陸原産。コロンブスが欧州に持ちかえり、1世紀もたたないうちに欧州からインド、アフリカ、韓国などの食文化に入り込んだ。トウガラシはアメリカ大陸からもっとも遠く離れた場所までも征服した。


トウガラシはカプサイシンというアルカロイド(カフェイン、ニコチン、モルヒネなど)を持っている。これは、依存性を引き起こす。辛味が脳にいくと幸福ホルモンのエンドルフィンが製造される。


植物はその中で化合物を作り出す。毒や麻薬、蜜などを作って動物を引き寄せ、操作する。



・分散化能力 自然界のインターネット


植物には動物の脳や心臓のような急所が無い。

根は凄まじい数の、典型的な分散型の非中心的システムで、相互に作用しあう無数のユニット(根端)で構成される。

分散的知性で、決定、問題解決、変化への対応を行っていく。



・その他


砂漠の植物は、空気中の水分を取り出す能力を持つ。

重力の変化も1.5秒で検知した。

植物を見習って、資源を全く消費する事なく野菜を生産できる<ジェリーフィッシュ・バージ>を作る事ができた。太陽エネルギーだけあれば良いので海に浮かべて野菜生産ができる。

持続可能な未来のために、植物が教えてくれる事が沢山ある。



以上 本の興味深かったポイントをあげましたが、植物についてもっと知りたくなりました。


2021年6月19日土曜日

【音楽】TSUZUKU いきものがかり

 先日、母親の死を迎えました。


大往生と言ってよい苦しまない亡くなり方だったので、良かったと思ったのですが、


存在がいなくなってしまうという事は大きな事実として心の中に沈み込んでいます。



たまたま、いきものがかりの新曲TSUZUKU を聞きました。



この曲で、とても気持ちが救われたという気がしています。


人生で、大切な思い出を抱いて前に進む必要のある時は沢山あるのだと思います。



それを、明るく前向きに歌ってくれる。


心の深い部分で共鳴するような気がしています。



このタイミングでこの曲に出会えた事は、とても幸せな事だったと思いました。

【音楽】小田和正さんとオフコース

 少し前になりますが、テレビで2019年の小田さんのコンサートが放映されました。


録画しておいてゆっくり見ました。


コロナ禍の前という事で、大勢の観客(ファン)が入っているコンサートです。


女性が多い(中年ぐらいでしょうか、勿論おじさん達もいますが)印象です。


小田さんの歌唱の合間に、お客さんの様子の映像が沢山出てきますが、涙を流している方もかなり多くて、非常に感動的かつ盛り上がっている事が良くわかります。


テレビの絵的にもとても美しい。


演奏される曲は様々ですが、どの曲も小田さん節。突き抜ける高音。


70歳前後になられていると思いますが、ずっと昔からの良さを保っておられます。


歳をとられてもキーも下がらないとは、スゴイです。



とても楽しいコンサートでしたが、ふと 思いました。



曲の中には、オフコース時代の名曲もでてきます。


私の中では、それらの曲の原形がオフコースの音として刷り込まれているので、現在のサポートメンバーの演奏との違いがあります。


現在の演奏はそれでとても良いと思いますが、どうしてもその音を聞きながら私の心の中ではオフコース(特に小田さんの相棒だった鈴木康さんの)でのハモりや演奏が同時に鳴っています。


コンサートを見終わったあと、昔のオフコースのCDを思わず取り出して聞いてしまいました。

やはり、すばらしい。



そして、オフコースのヒット曲達は1970年代後半から80年代前半の頃だった事に気が付きました。

つまり、40年近く前の曲達。


今回 2019年のコンサートに来られている観客の方々が30~50歳代がメインだとすると、彼らはオフコースを生体験しない年代層なんだという事になります。


つまり、ソロとなった後の小田和正さんの曲(「ラブ・ストーリーは突然に」以降)が原体験の方々なんだろうなと思います。


勿論、一度 ファンになったら遡ってオフコースも聞かれているのかとは思いますが、自分とは世代が違う。

今回のコンサートも懐メロコンサートではない。


長く愛される、いつも新しいファンを生む 小田さんの凄さを再認識すると共に、とても不思議な感じでした。

2021年6月6日日曜日

【人生】逝き方はピンピンコロリが理想ではなかった

 つい最近、母親が亡くなりました。


老人ホームでの最後になりました。95才以上の年齢なので、長寿と言ってよいでしょう。


老人ホームに入っていたのですが、新型コロナ禍の影響で1年以上も会いに行くことができませんでした。


ある日高熱が出、診てくれたお医者からは、余命が短いと言われました。。


食事も殆ど取らない様になってきて、胃ろうなど延命処置をするかと問われ、兄弟全員同意の上で延命処置はしない事にしました。本人も以前にそういう希望を述べていました。


その翌週、兄弟が一人ずつ ホームを訪れ各々20分ほど会う事ができました。


水分も口から飲む事をしなくなっていて、ゼリー飲料(Qooなど)を使って少しでも水分を口から採らせようとホームのスタッフの方ががんばってくれていました。

病院に入っていたら普通は点滴をされてしまう状態だと思います。


すっかり枯れてきているという感じです。


そして、1週間後、静かに苦しまずに逝きました。


ホームのスタッフの方の話では、前日には微笑んで、ハミングしていたとの事。


死亡の連絡を受けて、駆け付けましたが、全く苦しそうな表情はありませんでした。


今までは、なんとなくピンピンコロリが憧れの死に方の様な気に私はなっていましたが、肉親の自然で枯れるような老衰死に立ち会って、人間の本来の死に方はこういう事なのではないかと強く思いました。


人間は口から水分を摂れなくなると、1~2週間で亡くなるとの事ですが、こういう亡くなり方は徐々に身体の各機能を弱めていって止めるという事になるので、苦しんだりする事がなく、眠るように静かに亡くなる事が出来るそうです。 

本人の意識は、現世とあの世の境界をまどろんでいる感じです。


でも、点滴をされると身体機能の低下した状態に無理やり水分を注入するので、溺死のような感じの死になり、本人もかなり苦しい。


老衰死は、本人が苦しまない事に加えて、家族とも別れができます。又、家族側も徐々に弱る推移を見、自然な死として受け入れる心づもりが出来ます。苦しまない死は、遺族にとっても救いです。


母の場合も、天に召される時が来たんだなと自然と納得できた気がします。


そうなると、死は悲しい出来事というよりも、安らかに次のステップへ進んでいくんだと感じられました。


飢餓、脱水しての死は、自然が与えてくれた恵のメカニズムだと思います。それが、たとえ外から見ると苦しそうに見えても、、、


枯れる様に亡くなる老衰死が、私は最も望ましい死の形だと思うようになりました。

2021年5月14日金曜日

【美術】デルフォイの巫女と大坂なおみ選手

 以前にも何度か書きましたが、私はミケランジェロのデルフォイの巫女の絵がとても好きです。


巫女の若々しさと力強さを強烈に感じます。



ミケランジェロの作った彫刻を美術館の特別展で見る機会がありましたが、どれも筋肉の表現、力強さ、精緻さに圧倒されました。


彼は彫刻をメインとして芸術に取組んだ人の様です。



絵画のデッサンの様に、モデルを使って像作りをしていたとの事。


きっと、筋肉モリモリの男性モデルが多かったのだと思います。



デルフォイの巫女についても、男性の体に女性の頭を描いているという何方かの解説を読んだ事があります。


今までは、成程そう言われればそうかな と思っていました.




でも、最近の大坂なおみ選手を見ると、現代のデルフォイの巫女を見た気がします。


鍛え上げた肉体の力強さと若々しさ。




もし、ミケランジェロが彼女を見れたら、とても喜んだのではないでしょうか。

2021年3月22日月曜日

【縄文・本】いつでも、どこでも 縄文・室内陶芸 吉田明 双葉社

 縄文土器はこうして作ったのでは。陶芸家の吉田氏が色々試して納得の方法が。


日本の各地で発見されている縄文土器。


それらは、どう作られていたのか?


実際に彼らが入手できる材料で作ってみて分かったという画期的技法、その知恵に驚き。沢山の写真を交えて、作り方を示してくれる面白い本です。



・縄文土器は どんな土でも作る事が出来る。


・特別な道具もいらない。


・誰でも作ることができる。


・どこでも焼けて失敗しない。


・どんな大きなものでも焼ける。


そして、

・土器で調理した料理は、味がまろやかで美味しくなる。



縄文土器から、当時の人々の工夫・知恵と暮らし方が伝わってくる様に思いました。



どんな土でも砂を混ぜる事で、割れずに焼ける様になる。

土器は、窯が無くとも、焚火などの擱きを中に入れる内焼で、家の中でも焼ける。

型を使えば、簡単に作れて、一日で作り上げる事も可能。

灰をうまく活用すれば良い加工ができる。乾燥も効果的に出来る。

尖底土器も、灰の上に置いてクルクル回しながら作っていけば ろくろ いらずで作れる。



やっぱり 「縄文時代」は未知の魅力に溢れている気がします。

2021年3月13日土曜日

【ボーカル】声質とゾクゾク・ムズムズ感

 テレビを見ていると、最近 昭和の歌をカバーして歌う人が増えているようです。


ヒットした歌は、その歌手の個性や声と深く結びついて記憶されているので、他の人がカバーしても、ヒット時代を知っていると、どうしてもヒット当時の歌と比較して違和感を感じてしまう事が多い様に思います。


勿論、時々はこの人の歌い方だと新しい感じがするな、、と思える場合もあって、その時は曲自体の良さがヒットをけん引したんだなと思ったりもします。


ヒット曲と言っても楽曲と歌手の掛け算が色々あるのだと思います。


歌手の特徴として、声質というのは非常に大きな要素だと思います。


私には、その人の歌声を聞いているだけで、身体の中がゾクゾク・ムズムズしてしまう人が何人かいます。


以前も書いたかもしれませんが、太田裕美さんの声、ゆずの岩沢厚治さんの声、ノーランズのバーニーさん、クリストファークロスさんなどは、いつでも、ずっとでも聞いていたいという気になります。


南こうせつさんとか、マイケルジャクソンとか、桑田さんとか 声に特徴のある方は沢山おられて、普通の意味で曲を聞いていたいという事は勿論沢山あるのですが、前述した人たちの声はそういう「音楽」とは違う、「身体の神経が心地よく共鳴する」音という気がします。


周波数分析とかをすれば、もしかしたら高調波とか何かの物理的特徴があるのかもしれません。


視覚では、黄金分割が人間は心地よく感じるという事がありますが、聴覚でも黄金倍率などと言うものがあるのかもしれないなと思います。専門家の間では、とっくに解明済みの事なのかもしれませんが。


コードで言うと、通常の主コードに数音を加えると微妙に心地よい音を作れたりしますが、それのもっと絶妙な感じという感覚ですね。


面白いものです。


2021年3月6日土曜日

【縄文】なんとなく持っていた違和感

 私が学生の時にならった人類の歴史は、猿人、原人、ネアンデルタール人、クロマニヨン人、ホモサピエンスという流れで、日本は縄文時代から始まる印象を持っていました。


縄文時代の人々の説明は、狩猟と木の実などを採取して、粗末な衣服を付けた長髪の人たちが自然の中でただ生活している野生児という絵だったような気がします。


弥生時代は、稲作などの農業が発展したという事だけがイメージとしてあって、その後 急に 聖徳太子達の政治・文化・木造家屋の揃った時代へ飛んでいた印象。


私は聖徳太子の時代は殆ど太古の半分神話の様に感じていました。



それとは別に、三国志やローマ帝国など、かなり現在と似たような世界の歴史を何の疑問も持たずに読んでいました。ローマ帝国などは、中世ヨーロッパにそのままつながっている印象で、中世よりちょっと昔という印象でした。


中東のエジプトのピラミッドや、シュメール文明、エーゲ文明などは、ローマ時代のさらにひと昔前だけど、政治や社会の仕組みや文明がしっかりあったという気がしています。



でも、ふと 世界史の年表を見ると、聖徳太子は6世紀の人で、その時世界では既にローマ帝国は崩壊しています。三国志も2~3世紀の話ですし、エジプトのピラミッドは紀元前26世紀ぐらいの建造物。



こういう風にみると、日本の歴史は本当に不透明な時代が最近まで続いていたのだという事が分かります。



縄文時代は紀元前10世紀ぐらいまでと言われているようなので、海外で起こっているのと同様な文明、文化レベルは日本でも起こっていたのではと考える方が素直な気がします。

勿論、石材を使う文明と、木材等を使う文明では、木材等での文明は遺跡という意味では残りにくいので調べ難いという事はあるのでしょうが。



そういう目で縄文文化をを見てみると、全然 私の認識が変わってきました。



縄文文化の代表例は、言わずとしれた縄文土器です。



縄文土器の写真は小学校から見ているので、なんとなくそんな物かと疑問も持っていなかったのですが、縄文土器に関する本を読んでみて、世界で最も古い土器が縄文土器だという事。世界各地に土器があるが、器の上辺が摘まみ上げた様な形状のものは縄文以外殆どない。という事を知りました。又、上半分の方が大きく重心が高い土器が多いという事も。


現代でもお茶碗やお皿、カップなど陶磁器など普通に使っていますが、確かに、上辺は皆 平らになっている物が殆どです。平でないと使い難いですから。


そういう意味では、日本の縄文時代というのは、地球上の他の地域に比べて 独特の高い文化水準を持っていたのではないかという気がしてきました。

ゴテゴテ装飾したような、非実用的な土器は、芸術性や趣味的なこだわりをする余裕があった事を感じます。豊な生活が出来ていたという事でしょうか。



脱線ですが、旧石器人 という言葉は、昔のカップヌードルのCMの影響か、石斧を持ってマンモスを皆で狩る野蛮人というイメージがありますが、2万年前(200世紀前)ですでにラスコー画などは、高い芸術性や技術を持つ絵が描かれていますし、4万年前のブラッサムブーイのビーナスは今 自分でも作れないだろうなと思う しっかりした女性彫刻です。

人類は、相当 昔昔から現代人と変わらないような感性と思考をしていたのではないかと思えます。加工技術などは未発達ですが。



こういう事例を知れば知るほど、人類の奥深さを感じます。

2021年2月15日月曜日

【本】「公益」資本主義(英米型資本主義の終焉) 原丈人 文春新書

 コロナ禍の為に赤字になった企業が続出していますが、それでも配当は維持しようとする所が多い様子。又、高株価が続いている事など、実態と離れた異常な経済活動が目につきます。


私は、グローバリゼーション、リストラ=人員整理、四半期決算、国内空洞化、経済格差・貧困の増大など、今の日本の(世界の?)社会が重苦しく希望の見えない状態に押し込まれている事に疑問と不満をずっと持っていましたが、この本に出合って、「まっとうな話が聞けた」、「そういうカラクリのつながり」だったのか、「未来に希望の持てる社会に変える可能性があるかも」と感じられました。


「公益資本主義」という言葉は、政治経済分野の人達にはすでに広く知られた言葉なのかもしれません。安倍前首相もスピーチの中で触れていたそうな。

うかつな事に、私は見落としていました。


著者の話では、今の閉塞感のある社会を作っている原因は、会社は株主の物であるといい世界を席巻している「株主資本主義」(グローバルスタンダード)が原因と事。


株主に得させる事が会社の使命であるという考え方から、

・ROEが重要と信じ込む。採算が悪くなったら従業員の給料を下げたり、首切りをすることで短期利益を上げて、それを配当で株主に回す。また、株価を上げる。 それが出来るのが良い経営者と評価され、ストックオプションを持っている経営者自身も大儲けできる。


・長期利益よりも短期利益で売り抜ける様にする事が大事となり、中長期投資などより、短期で結果の出る事だけに選択と集中させる。

そして、それが出来ないのはガバナンスが出来ていないといわれる。


・短期利益の動向が見たいから、3か月毎の4半期決算をやらせる。粉飾決算が多くなる。


・じっくり技術開発をするよりも、企業買収(M&A)で短期に株価や利益を上げる事を要求する。


・IFRSに乗り換えて、M&Aの「のれん代」償却をしないようにする。


・国内の従業員を切って、賃金の安い国でモノ作りする。


・モノ作りよりも、金融などの虚業で手早く儲ける事が評価される。


・減損会計と時価会計でがんじがらめ

 資産価値が下がると減損処理が必要になる。それを避けるために自社ビルを売って賃貸に切り替えるなどが起こっている。


・内部留保する金があるなら、配当で吐き出さないとダメな会社と評価される。


などが起こっている。



米国ではこれが進んで、一握りの富豪と多くの貧困層になっている。


株主資本主義を進めているのは、金融屋やウォール街、投資家、証券会社などなど。


この構造にホトホト嫌気がさしたムーブメントが、ヒラリーではなくトランプを大統領にした。

(そういえば、ヒラリーはキライ。ウォール街のやつらはキライと、当時のニュースで街の人の声が流れていた事を思い出しました。)




この米国発 株主資本主義グローバルに対して、以前の日本は 日本式経営として中長期や従業員雇用と大事にした経営をしていきた。


でも、バブル後。グローバル化に飲み込まれて、外国資本も沢山入り込み 日本企業の利益や内部留保なども全て吐き出させて吸収しようとしている。


グローバル基準が正義だ と信じ込む人も出だした。



日本を変え、グローバル化と対抗差別化していく「日本流」を作る事を著者は提案している

12のポイントがあるとの事。

・「会社の公器性」と「経営者の責任」の明確化。

・中長期株主の優遇

・「にわか株主」の排除

・株式保有期間で税率を変える。

・ストックオプションの廃止

・新技術・新産業ひぇの投資の税金控除

・株主優遇と同程度の従業員へのボーナス支給

・ROEに代わる新たな企業価値基準

・4半期決算の廃止

・社外取締役制度の改善

・時価会計原則と減損会計の見直し

・日本発の新しい経済指標



著者は政府の諮問委員会などにも参画し、公益資本主義を強く提案されているとの事。


どれだけ、現在の日本の制度が変わりつつあるのは私はフォロー出来ていないが、少なくともまだ先月・今月に沢山の会社が4半期決算を発表している。又、赤字でも配当を出す事を継続している。

 少しづつでも日本が元気になるように公益資本主義という考え方の方へ変わっていけば良いのだが。


2021年1月3日日曜日

【パンドラの箱?】ゲノム編集

 2020年のノーベル賞に二人の女性が選ばれました。


彼女たちは、ゲノム編集に画期的なツールをであるクリスパー・キャス9を開発したとの事。


又、昨年のテレビのワイドショーなどでゲノム編集野菜というトピックステーマも幾つか見ました。 遺伝子組み換え作物と違い、ゲノム編集作物は安全だと言われているという論調だった様に思います。



でも、実際は何が起こっているのか、起こりそうなのかが良く分かりませんでした。

そこで、「ゲノム編集とはなにか」 ブルーバックス 山本 卓 氏著を読んでみました。


ブルーバックスなので一般向けに書かれているのだと思いますが、やはり専門用語が溢れていて詳細に読み解く根性はなかったのですが、読み飛ばしながらでも そうなのか!と思った事は記しておきます。


この技術も、人類にとって禁断の技術の一つなのではないかとの感想を持ちました。



まず、

「ゲノム編集」と言っていますが、要はDNAをワープロで文章を直すがごとく編集する技術です。


DNA上には遺伝子(タンパク質を発現させる設計図)が散らばっていますが、DNA上の狙いをつけた所でDNAを切断したり、削除したり、そこに別の文章(遺伝子)を挿入したりする事が出来るという事らしい。


自然界でも、放射線などでDNAが損傷(切れたりする)事は起こっています。それに誘発されて突然変異するという事も起こります。


又、従来からの農業試験所などで行われていた作物の品種改良は、人為強制的に放射線を浴びせて、色々な突然変異を起こさせて、それらを育ててみて良いものを選別していく、、、という様な事をしていました。


ただ、放射線等でDNA損傷を行うと、DNAのどこに、どのような損傷が出来るかは運任せでした。


それを、狙った場所で切断する。 そこに狙った他の遺伝子を挿入する。という事が簡単に行える技術がクリスパー・キャス9との事。


原理は、もともと生物が免疫記憶用に持っていたしくみで、入ってきた外敵ウイルスのDNAの一部を切断し、自分のDNAの中のデータ保存領域(クリスパー遺伝子座=小さなかたまりとなった規則的に間隔を空けた短い回文配列の繰り返し構造を持つ=日本人が発見)に切り取ったDNA片を組み込み=記録し、後日外敵が来た時に、最適な抗体をぶつけていく事をしている。 そのしくみを使って、DNAの狙った場所を切り、狙った場所に挿入する事を実現する。


遺伝子は、次世代シーケンサーだと非常に短時間で配列を読み切ってしまう事が出来る現在は、その情報を使って 狙いの場所を任意に特定できる様になった。



DNAを切るだけを ノックアウトと言い。 他の遺伝子を挿入するのをノックイン と言うらしい。


ノックアウトは、自然界でも放射線で起こっている事と見分けがつかないので、安全だと言っているらしい。


ノックインは自然界では殆ど起こらない事なので、安全性等の確認が必要と考えるとの事。従来の「遺伝子組み換え」とゲノム編集のノックインの違いは、「遺伝子組み換え」はDNAの何処に挿入できるのかやってみないとわかないのに対して、ノックインは狙った所に挿入できるという違い。



この技術を使うと、学術的には どの遺伝子がどういう働きをするのかをひとつづつ調べていくことができたり、網羅的・系統的に調べていく事が可能になる。


応用として、幾つかの例が載せられているが、

・古くからある、作物が病気や虫害に対抗できる様にする。

・マグロの養殖で、神経質な性質をおとなしい性質に変える。

・外来種を絶滅させるために、不妊化して子孫を残せない様にする。

・花粉を生まないスギにする。

・油脂を作る藻を繁殖しやすくする。

・牛がけんかで傷つけやすいので、角が生えない牛にする。

・医療への応用


など。DNAは生物の設計図なのですから、それをイジルと そうとう何でも出来てしまいそうです。


特に、性質・気質を変えるとか、不妊化させるなど、人間の尊厳を直接踏みにじる事も当たり前に出来る世の中になりそうです。

下手をすると、形を変えた優生思想に使われるかもしれません。



筆者は 倫理面での法制度化を急ぐべしという事を訴えています。

(学術会議はそういう提言をしているとの事。政府は法制化しているのだろうか?)



今までの歴史を見ると、科学者は自分の興味や功名心、または善意から研究をどんどん推し進めると思います。

政治や利権を求める大多数の人間は、それを自分の為に活用しようとするでしょう。



人類は、また新しいパンドラの箱を開けてしまった様に思います。 

どうやって希望を残せば良いのでしょうか?

2021年1月1日金曜日

【家 住み手が書く】体感温度 快適性

 以前、ネットでは(室温+壁の温度)/2が体感温度と言われているようだと書きました。


実際に毎日 室温計を見ながら3年弱過ごしてみて、確かにそんな感じかなという気もします。


室温が同じでも、寒く感じる日もある。

湿度も体感にはかなり効いてくるというのも実感です。(特に暑さに関して)



でも、体感温度と快適性は必ずしも同じでは無いという事も良く分かりました。



快適性としては、気温よりも輻射熱が重要と感じます。



冬場、室温は22度に保っていても、日差しの有無で快適性が天と地ほど違います。


壁の温度というよりも、直射日光の輻射熱を感じられるかどうか。



「床暖房の幸せ」というハウスメーカーの広告を良く見ますが、床暖房は輻射熱方式ですので納得できます。


でも床暖房は無くとも、窓から差し込んだ日光に直接身体があたる陽だまり効果に加えて、日光に床や家具が暖められてそこからの輻射熱が出るという効果があります。


日光が差し込んでいるならば、たとえ室温が18度ぐらいでも、寒さや不快感は無し。



太陽光のありがたさを本当に感じます。 

太陽光の安心感が加わってかっているのかもしれませんし、壁からの低温輻射よりも(ずっとエネルギーの高い)太陽輻射の方が人間の皮膚には快適と感じる様に出来ているのかもしれません。

又は赤外領域の輻射よりも、可視光領域の輻射をより心地よいと感じるのかも。


太陽の光はタダですし、うまく活用したいですね。、



蛇足ですが、


東京の冬は晴天率が80%近くあります。我が家では真冬でも晴天の日は暖房は夜中の数時間だけ。それも不要の日もあります。

関東は晴天率が高いので太陽エネルギーの取り込みのパッシブコンセプトがとても良く合います。