2017年2月27日月曜日

【本】すごい畑のすごい土 杉山修一 幻冬舎新書

「木村さんの奇跡のリンゴ」は映画にもなりましたから、広く知られていますね。

自然栽培という方法で作ったリンゴで、置いておいても腐らずに枯れるだけ。という事も話題になりました。

著者は弘前大学農学生命科学部教授で、木村さんの畑は、なぜちゃんとリンゴが実るのかを調べた本です。

自然栽培というのは、通常の農薬や肥料を使う農法でも、有機農業とも違います。

木村さんのリンゴ畑は雑草が生い茂り、虫などの生物も普通のリンゴ畑(農薬を使う)の倍の種類がいます。


人類の人口増加に於いて、食料危機を救ったのは、「緑の革命」という新技術だった事は有名です。 
植物が成長する栄養分の化学肥料を人工的に与え、虫や病気にやられない様に合成農薬で殺予防、倒れにくいような品種を植える。
最近は、遺伝子操作で虫に食われにくい物質を持つ品種を作る。。など。

これで、収量が世界中で大幅に上がりました。
穀物だけでなく、野菜も、そして園芸の世界でも、肥料と農薬が普及しました。

有機栽培は、合成農薬や化学肥料という近代の化学技術を否定し、自然肥料と天敵などで作るという物。

一方、木村さんの自然栽培も化学肥料と合成農薬を使いません。そして、山の様な自然の状態に近づける事を心がけています。でも、「放置」ではありません。有機栽培と放置栽培の間に存在する狭い自然栽培という生物の力を活かした領域を開拓しました。

その謎は、

肥料を与えないのに、なぜ毎年実が成るのか?

それは肥料無しでも土の中の窒素量を維持できる生態系が出来ているから。

土中の微生物が、通常の土中の物よりも迅速に有機物を分解できるように活性化しているから。

害虫はなぜ姿を消したのか?

生態系の中で、バランスのネットワークが出来ていて、害虫が来ても、その天敵も沢山いる事でバランスが取れているとの事。

植物は、自分に害を与える虫が来ると揮発性物質や蜜なども使い、自分を守る虫を呼び寄せたりもする。


なぜ、病気にかかりにくいのか?

肥料を沢山与えた植物は病気になりやすい、(ひ弱)

木村リンゴ園では、病原菌を排除するのではなく、病原菌に耐性を持つ方法で病気に抵抗している。

植物免疫を高める事で、病気に負けない身体?を作る。まだメカニズムは分っていないが、全ての病気に対して効果を持つ「圃場抵抗性」で戦っているのは間違いなさそう。


この自然栽培はリンゴ以外でも試している人がおり、稲などでも効果が出てきている。

自然栽培は、まだ確立した技術ではなく、収量性が低く不安定という課題もあるが、安全で肥料や農薬のコストがいらないというメリットもある。

自然栽培が利用する「生物の力」「植物+土壌フィードバック」「生物間相互作用ネットワーク」「植物免疫」などは解明していかなければならない課題。

でも、ここに自らの熱意と能力を試す事ができる魅力的な分野がある。

この本を読んで「緑の革命」は西洋医学、自然栽培は自己免疫力を上げて健康を維持する。という関係によく似ている事が分かりました。

私のこの数年の生き方は、自然栽培の考え方とほぼ同じなんだと納得しました。

自然と共に、自然の力を活かして、、というやり方は手間はかかりますが、日本人には合っているのではないでしょうか。

目を開かされた様な気がした1冊でした。

2017年2月25日土曜日

【本】納豆の快楽 小泉武夫 講談社

著者の小泉さんは 醸造学・発酵学の大学教授。

納豆のメリットを生かして暮らしている方。

職業柄か、世界中を飛び歩いて食べて歩いていて、周りの人からは「味覚人飛行物体」と呼ばれている。

怪しい食べ物や、暴飲暴食もするのですが、一度たりとも旅行中に体調を崩したり、お腹を壊したりという事はない。

その秘訣は納豆。


醸造学の大家の恩師に、「小泉君、君はよくガツガツ食ってばかりいるけど、ちょっとおかしなやつを食って、ありゃ、これ食っちゃたけど大丈夫かな? 少し腐っていたんじゃないだろうか、なんて心配した時には、すぐに納豆食っておくといいよ。食中毒の防止には納豆、これですよ」と言われ、以来、どんな旅でも必ず納豆を持参して行き、ちょっと腐りかけたようなものを食った後は、意識して先生の金言通りに納豆を食べてきたら、一度も下痢や吐き気などせずに予防効果満点だったとのこと。

ラオスで生焼ウナギを食べた時、ベトナムで細菌に汚染されたスープを飲んだ時、ミャンマー、中国、カンボジア、パプアニューギニアアフリカ、南米など様々な所の秘境も大量の納豆を持参して大丈夫だった。


納豆菌と大腸菌を同じ培地に入れると、100%納豆菌の増殖力が勝って大腸菌を淘汰してしまう。

糸引き納豆は日本オリジナルの食品。

大豆が納豆になると、栄養素的にも大きくパワーアップする。タンパク質が分解されて美味しいアミノ酸ができる。

納豆の粘性物質はグルタミン酸がポリペプチドと結合し、果糖重合体が結合した物質。


それ以外に、塩辛納豆や甘納豆についても詳しい説明が。

この本を読めば、納豆好きはもっと好きに、納豆あまり食べていない人は見直す事になると思います。


尚、小泉さんのHPを見たら、

「日本の伝統食品である納豆を普段から良く食べる人は、ほとんど食べない人に比べて脳卒中で死亡するリスクが3割ほど低くなることが、岐阜大学の研究で明らかになりました。納豆に含まれている、血管が詰まるのを防ぐ作用がある酵素などが関係している可能性があるとみられています。」

とのこと。

効果が科学的に実証されつつある様です。

2017年2月3日金曜日

【自ら人体実験】ビタミンCのメガドース 1年以上

2015年の冬あたりから飲みだしたビタミンC。

今は 朝晩500mgをずっと続けています。
以前は1gづつ飲んでいたのですが、健康時人体が吸収できるのは数百mgとの事なのでムダを省く為に、半量にしました。

但し、周りで風邪気味の人がいたり、飲み会の時や、非常にストレスが多い時などは+500mgして飲みます。

安いビタCを飲んでいるので、1日10円もかかっていません。


1年以上飲み続けていますが、ビタCによる不調は感じた事がありません。

それまでは、毎年 インフルエンザのワクチンを打っていましたが、一昨年、昨年は打たずにいても、無事に過ごせました。

風邪も殆ど引きません。


もうビタCを飲む事は習慣化しているのですが、今でもすごい効果だなと感じる事は悪酔い予防効果です。

飲み会の前と、帰って寝る前に500㎎づつ+水を飲んでおくと、翌日にムカムカ感や頭痛などは殆ど無くなりました。

アセトアルデヒドが暴れるのを抑えてくれているのかなと思います。

但し、翌日になってもほろ酔い状態が残っている気はします。アルコールの分解速度が落ちるのでしょうか?
仕事に支障はきたさない程度ですが。

視点を変えれば、お酒を飲むと2日間酔いを楽しめる様になっておトクと言って良いのかもしれません。


ビタCを飲む習慣は今後も続行しようと思っています。