2014年6月29日日曜日

【バレーボール】新鍋理沙選手

新鍋選手の印象を表す言葉は「上手い」という以外に思いつきません。

レシーブ力の評価が高いですが、それだけでは無いと思えます。



どこが、どう、、となかなか具体的に書けないのですが、試合を見て

いて、あれはブロックに引っかかるな。と思うシーンでも、スルリと

点を取ってしまう事があります。


魔法を使ったのかな?と思う事もあります。多分、微妙な時間差や

小さな隙間を使って打っているのでしょうが。




初めて全日本に選ばれたシーズンの後、竹下さんが「新鍋は世界で

通用するよ」と言われたと聞きました。身長は。173㎝しかないとの事

ですがプロから見て、しっかり理屈の通った上手さがあるのでしょう。

きっと、見えない所ですごく努力しているのだと推測します。



私から見たら、なにか神秘的な選手です。



木村沙織選手がバレーボール以外の人生を考えたら、本当は173㎝

だと良かったのにと言っていました。

それは、丁度 新鍋選手の身長。



もしかしたら、木村選手から見て新鍋選手達が理想的な人生スタイル

に見えるのかな? それとも偶然?

【バレーボール】迫田さおり選手

美しいフォームとばかり書かれるのに、きっとご本人はうんざり

しているかもしれませんね。



でも、TV中継を録画したら、思わず迫田選手のスパイクシーン

は何度も巻き返してみている自分に気が付きます。


見ていて、スカッとする何かがあります。「今日も美しい物を見

れた。得した。」という感じ。


勿論、打たれたボールに威力があり、それを受け損ねて吹っ飛ば

された相手選手も何人か見ています。



2010年では、バックアタックだけの人だった印象ですが、それか

らは、ウイングスパイクも、ブロックも習得されました。



コート以外での迫田選手は知りませんが、練習熱心で「素直な人」

なんだろうなと感じます。



彼女の強みのジャンプ力をもっと生かせそうなジャンルがある様

に思えます。それは、サーブ。


心置きなく長い助走を取っても良いのですから、高く跳ぶのか、

前に跳ぶのか、ナナメに跳ぶのか 何かオリジナルな工夫をする

余地があるのではないかと、勝手に想像が膨らんでしまいます。



全日本の強化にサーブのバリエーションを増やすことは必須と

思います。変化技を何か作れると面白いのですが。

2014年6月28日土曜日

【憲法】国会議員の罷免

集団的自衛権について、与党の暴走はエスカレートしつづけています。


これだけ国民に意思を問う事を恐れて、姑息に進める政権も珍しいのではないでしょうか。


国民やマスコミが声を上げても聞く耳を持たないというのは、前回の特定秘密法の審議の

時にすでに実証されています。



国民の側から、働きかける手段は何か無いのでしょうか?

地方政治では、リコール制度があります。

でも、国会議員をリコールできる制度はありません。



しかし、憲法16条では、


第16条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改

正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、かかる請願をしたためにいかなる差

別待遇も受けない。



という事が明記されています。

「公務員の罷免」「法律・規則の廃止」の請願が出来るという事。



請願自体は強制力は持たないようですが、自民党の各議員に、現在の内閣では次の選挙で

戦えないと知らしめる効果はあります。



日本全国統一での請願署名を行うというのが現実的な抗議の方法ではないでしょうか。

こういう事を9条の会等で全国的に行うと良いのですが。。

2014年6月27日金曜日

【生き物】最強生物? 地球外生物? 3

納豆菌は宇宙からやってきたという話や、サイボーグ生命体の話を聞くと、

思い浮かぶものが もう一つあります。



それは、ウイルス。



ウイルスは結晶化するなど、生命体と非生命体の中間のような物体です。

形も宇宙の着陸船に似ていたり、人工的な感じがプンプンします。



そのくせ、地上の生物の細胞を乗っ取って、自己増殖をしようとする生命的な振る舞いを

します。



納豆菌もウイルスも宇宙からの侵略者なのでしょうか?



生物の歴史を見ると、カンブリア大爆発という生物の一大進化時期がありました。



それは、ミトコンドリアという菌?が細胞内に侵入(寄生)した事によって、酸素エネル


ギーを使える様になった為、そのエネルギーで大発展が出来たとのこと。



つまり、生物の進化は外部からの微小サイズでの侵入や、遺伝子の発現コントロールで行


われているようですね。これだけ、多様な生物がいるのは、宇宙からの多様な微小エイリ


アンが来ているからかもしれませんね。



インフルエンザが、生物の変異や進化の原動力の一つのなっていそうです。




物理では、人間の実感できる古典物理の世界と、実感には合わないけど確かに存在する奇


妙な量子力学の世界があります。



生物学でも、微小領域では全く発想を異にする、量子生物学にあたる分野があるのではな


いかと言う気もします。それが、宇宙的な普遍性を持つのかもしれません。



最後に、クマムシの歩く姿をネット動画で見ました。かなりカワイイです。

【生き物】最強生物? 地球外生物? 2

放射線耐性の持つミュータント大腸菌を人工的に作ったという話がありましたが、


関連して、DNAのアデニン(A)、グアニン(G)、シトニン(C)、チミン(T)と

いう組合せに対して、チミンの構造に似させた人工合成物のクロロウラシル(CIU)と

いう物質に大腸菌をつけて、生き残ったものを選別して又繰り返して、、と1000世代以上

すると、DNAの組み合わせが チミンの代わりにCIUに置き換わった生物が出来たと

のこと。(サイボーグ生命体と呼んでいました)




人工的遺伝子操作では、クモの糸に似た糸を吐けるカイコも作られているとのこと。


以上が本の内容でした。



そういう自然ではない生物がストレスを与える事で作れてしまうという事から考えると、


強烈なストレスを与えても根性のある生物は、自らの隠れた遺伝子を発現できる能力があ


るという事が感がられます。



STAP細胞も、ストレスで植物の様な万能細胞になる遺伝子が発現するという事もあり

得そうに思えます。


又、現在の地球上のすべての生命はAGCTのDNAを使ったセントラルドグマが働いて

いるという常識は、地球外では通用しなさそうです。


地球外では、どういうシステムが生まれるのか私には想像できませんが。

【生き物】最強生物? 地球外生物? 1

堀川大樹さんの

クマムシ博士の「最強生物」学講座 新潮社

を読みました。


色々気になる事が満載の面白い本です。


まずは、クマムシ。


身長 0.1~0.2mmぐらいの小さな8本足の熊の様な可愛いムシ。

道端の半乾きのようなコケに棲んでいるそうです。

水生生物だけど、環境が乾燥すると自身も乾いて「乾眠」という状態になります。

乾眠すると、

-273度の超低温でも、

+100度の沸騰中でも、

人の致死量の1000倍の線量の放射線でも、

アルコールなどの有機溶媒でも、

紫外線でも、

水深1万mの75倍の圧力でも、

真空でも 

耐えられる。とのこと。



宇宙空間に10日間さらされたクマムシでも、一部は地球に戻って復活した。

ただし、普通の寿命は1~2か月。乾眠状態で冷蔵庫にいれたら数十年は持つらしい。


どうしてそんなスーパー生物になっているのか、そのメカニズムはまだ謎とのこと。



耐放射線力を調べる為に、大腸菌に放射線を照射して、生き残った物を選抜し、

又 照射を繰り返して放射線耐性をもつミュータント(変異型)を人工的に作る

実験がなされました。


放射線はDNA鎖を切断してしまうのだけど、このミュータントには切断を修復す

る遺伝子が発現していた。 

クマムシの体内にも、この修復 遺伝子が働いているのかもしれません。



こういうスーパー生き物として、もう一つ紹介されているのが納豆菌。

(ただし、この部分はどこまで真実を書いているのか良く分かりませんが)


納豆菌は胞子をつくるとの事。


それは、

・栄養源無で100万年以上生きると推測される。

・100度で煮られても死なない。(120度で死ぬ)

・人の致死量の2000倍の放射能でも生きられる。

・紫外線にも強い。

・超真空でもOK。 宇宙空間に6年間生存できる。


しかも、


芽胞を作る時、地上にはないタンパク質を作る。ネバネバ成分の

γーポリグルタミン酸の50-70%はD型の光学異性体。(地球上の生物の

アミノ酸の大半はL型)


との事で、この菌は宇宙からやってきたのではないかと考えられている。とのこと。


毎日おいしく頂いていますが、スゴイです。

2014年6月21日土曜日

【バレーボール】宮下遥選手

初めて見たのは4年前。彼女がまだ高校1年生の頃なのでしょうか。

シーガルスの試合前の練習に、チームの誰よりも早くコートに飛び出してきて、その一生

懸命さが良く分かりました。



試合中の彼女も、身体を張って何にでもぶつかって行こうとしているのが良く分かります。



両手をまっすぐ上げて身体を一直線にして、全身のバネを使って上げるトスは、迫田選手

のバックアタックと同様に、教科書に載っているような基本に忠実で無理を感じない

スタイル。見ていてキレイだと思います。



昨年は、竹下さんの後継筆頭かと一躍マスコミに祭り上げられてしまい、大変だったと思

います。まだ18才なのに、すごいストレスだったでしょう。


でも、新鍋選手との恐ろしく呼吸のあった攻撃には驚きました。以前から全日本登録はさ

れていたので既に知った仲ではあったと思いますが、あれだけピタリと合わせられたのは

短時間に信頼関係を作れたのだと想像します。 



シーガルスの試合での山口選手との息の合い方はとても自然で、もうお互いの動きを確認

しないでも阿吽の呼吸でトスとスパイクが連動します。

ライトサイドに走りこむ山口選手の方を全く見ていないのに、全く迷いなくワンポイント

めがけてバックトスを上げて、それが山口選手のタイミングとぴったり合っている。そん

なシーンを何回も見ました。



そういう関係を新鍋選手にも作れたのだと感じました。

そのシーズンの新鍋選手のアタック成功率は日本で1番になりました。新鍋選手の力を引

き出せたのだと思います。



こういう関係を、他のアタッカーともぜひ作って行って欲しいですね。



そいういう意味では、一度 新全日本チームでトコトン苦しい場面を皆で経験して、選手同士

で本音の関係を作るという事が必要な気がします。


今年の世界バレーがその機会になると良いなと願います。

2014年6月20日金曜日

【バレーボール】竹下佳江さん2

前回は 竹下さんの「強さ」の印象でしたが、それ以外の印象も勿論あります。



「テン(竹下さん)のトスは、あんまり打ちやすいんでビックリした。」

「テンさんは、私にこんなに良いトスを上げてくれるんだ。」



アタッカーの人が、何人もこういう事を言っているというのを聞きました。

アタッカーを見て、その人が打ちやすい様に工夫してトスを上げていたのだと思います。



セッターですから、ゲームメークを考えるのは勿論の事、それに加えて、個々の選手の力を

引き出すにはどうしたら良いのかを絶えず、緻密に追及して行かれたのでしょう。

それが、全日本の戦力を倍加させていたと思います。



今は、バレーボール協会の理事をされているのですから、全日本のセッターの選手達にアタ

ッカーの力を引き出すには、どういう事をすれば良いのか、又、各アタッカーの具体的な癖も、

ぜひ指導して欲しいと願います。 


若手のセッターは自分で考えるのはゲームメークで頭が一杯だと思いますので、そういう事は

教育してあげて欲しいのです。

竹下さんが長年かけて培ったノウハウではあると思うのですが。。。




もう一つ、覚えている事があります。

国際試合の時に確か、2~3回。竹下さんがブロックを決めました。

159cmのブロックです。

竹下さんは、してやったり。へへへ。という楽しい表情。

相手チームは、対象的に唖然として落ち込んだ表情。



159cmだけど、ブロックのもは精一杯飛ぶ。

0.?%の確率でしか手に触れないと思うけど飛ぶ。



これも、すごい事だと思います。



最後に、 初めて生で竹下さんを見たのは、Vリーグの試合でした。

試合の始まる前に、各チームの練習時間があるのですが、その時にJTで一番最初に

コートに来たのが竹下さんで、しかもボールが詰まったカートをゴロゴロ押しながらでした。


竹下さんと言えば、大ベテランですからもっと後から来ると思っていたのに、意外だとその時

は思いました。


でも、それは逆だったという事が分かりました。竹下さんが率先してやるから他のメンバーも

手を抜かずにやるのですね。



やはり、プロフェッショナルでした。

【バレーボール】竹下佳江さん

もう選手を引退されたので、竹下佳江選手と書けないのが残念です。


竹下さんについても、いくつか強烈に印象に残っている事があります。


推測ですが、竹下さんは意志の強い完璧主義の方だと思います。決めたら、とことんやる。



2つのシーンが印象的でした。



1つ目は、いつの国際試合か忘れましたが、背の高い外国チームとの対戦で非常に苦戦し

ているゲーム。



木村選手にトスを上げて、レフトからスパイク。相手のブロックにかかり、自陣のコートへ

こぼれ球が戻ってくる。



荒木選手が拾って竹下さんへパス。竹下さんは再度バックトスを木村選手へ。木村選手が

スパイク。でも、又 相手のブロックに弾かれる。



ライト側にいた荒木選手がこぼれ球をオーバーハンで拾って竹下さんへパス。竹下さんは、

3度目のバックトスを木村選手に上げる。そして、木村選手の3度目のスパイクは上手く

ブロックの間を抜き、1点に。(文字どうり三度目の正直。)



その時、竹下選手は両こぶしを挙げてガッツポーズ!




これは印象に残っています。日頃 冷静な竹下さんがガッツポーズですから。

それだけコダワッテ、コダワッテ、木村選手に託したという事。



もう一つは、竹下さんが後衛に回っていて、相手チームのエースのスパイクが日本のブロック

にワンタッチして、コートの後ろに向かって大きくアーチを描いて飛んでブロックアウトにならん

とした時。



竹下さんがエンドラインを越えて、サービスゾーンに球を追って一直線に走り込み、振り向きざ

まに身体を捻じってアンダーでトスをレフトの江畑に送りました。



江畑はその年 全日本初参加で、まだ国際試合初心者の状態(その日が21歳の誕生日だった

かもしれませんね。シンデレラガールと呼ばれた日?)。そこに、ピタリとトスが上がり、決める

事が出来ました。



こういうのをスーパープレイと言うのだ、と感動したのを今でも覚えています。

人間って、理屈を超えた技が使えるんだ。

これは、肉体というよりも気合で初めてできる事という様に思いました。


サッカーの澤さんのプレイもこれに近いかも知れませんね。


両方とも、竹下さんの 想いの強さを見た 瞬間でした。

2014年6月17日火曜日

【本】国際連合の基礎知識  国際連合広報局 関西学院大学出版会、 国際連合 明石康 岩波新書

国連憲章は中、米、英、ソ連を含む50か国の代表が1945年6月26日に署名し、国際連合は1945年10月24日に正式に発足した。

1945年8月6日広島に原爆投下、8月9日長崎に原爆投下。1945年8月15日が日本の玉音放送日、9月2日が降伏文書に署名した日。 1947年5月3日 日本国憲法施行。
そして、1956年12月18日 日本は国際連合に加わった。


この本の重要な部分を抜き出します。

国連憲章は

「われら連合国の人民は、われらの一生のうち二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳および価値と男女及び大小各国の同権とに関する信念を改めて確認し、正義と条約その他の国際法の源泉から生じる義務の尊重とろ維持することができる条件を確立し、一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進すること。

 並びに、このために、寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互いに平和に生活し、国際の平和および安全を維持するためにわれらの力を合わせ、共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の設定によって確保し、すべての人民の経済的及び社会的発達を促進するために国際機構を用いることを決意して、これらの目的を達成するために、われらの努力を結集することに決定した。

 よって、われらの各自の政府は、サンフランシスコ市に会合し、全権委任状を示してそれが良好妥当であると認められた代表者を通じて、この国際連合憲章に同意したので、ここに国際連合という国際機構を設ける」


国連の目的は、

・国際の平和と安全を維持すること。

・人民の同権および自決の原則の尊重に基礎をおいて諸国間の友好関係を発展させること。

・経済的、社会的、文化的または人道的性質を有する国際問題を解決し、かつ人権および基本的自由の尊重を促進することについて協力すること。

・これらの共通の目的を達成するにあたって、諸国の行動を調和するための中心となること。


国連は次の原則に従って行動しなければならない。

・国連はすべての加盟国の主権平等の原則に基礎をおいている。

・すべての加盟国は憲章に従って負っている義務を誠実に履行しなければならない。

・加盟国は、国際紛争を平和的手段によって国際の平和および安全ならびに正義を危うくしないように解決しなければならない。

・加盟国はいかなる国に対しても武力による威嚇もしくは武力の行使を慎まなければならない。

・加盟国は、国連がこの憲章に従ってとるいかなる行動についてもあらゆる援助を与え、かつ国連の防止行動または強制行動の対象となっている国に対しては援助を慎まなければならない。

・憲章のいかなる規定も本質的に国の国内管轄権内にある事項に干渉する権限を国連に与えるものではない。


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国際連合の生い立ちは、明らかに第2次世界大戦の連合国の集まりで、日本の敗戦も殆ど見えた段階において、その後の世界秩序を取り仕切ろうとしている物である事は間違いありません。


こういう平和憲章を作っておいてすぐに、日ソ条約を破ったり、原爆を投下したりというのは、日本から見たら2枚舌の行動ですが、”連合国の共同の利益になる武力だから良い”という論理なのでしょう。


日本憲法は、この国連憲章の直後に作られた物で、国連憲章の考え方を最も忠実に沿った憲法になっていると思います。戦後、多分 国連憲章を実行動で最も良く実現しているのは日本なのではないでしょうか。


国連には、安全保障理事会の常任理事国(中、米、英、仏、ロシア)があって、彼らだけは拒否権を使えます。ただ、問題を安全保障理事会で解決できない時(例えば常任理事国が侵略戦争をしているなど、、)の時は、全ての加盟国が1票を持つ総会で決議(2/3の多数で)をすることができる。とのこと。


紛争が起こった時は、事務総長の斡旋や、安全保障理事会(または総会)での経済制裁の決定や国連軍の派遣などが決められます。


明石氏の説明では、常任理事国の拒否権は、大国対国連の大戦争になるのを防ぐ機能を担っている面もある。そして、国連軍は平和維持活動や、公正な選挙が行われるように立ち会うなどの活動をしており、世界の軍事力のたった0.1%の人員で大きな効果を上げている。とのこと。


生い立ちはどうであれ、国連憲章は当時の日本人も望んでいた平和を追及するという思想で作られています。さらに、日本もこれの加入国で守る義務もあります。日本が進めなければならないのは、日米同盟の深化ではなく、国連という仕組みの深化なのだと思います。


例えば、日米同盟の代わりに、国内の現在の米軍基地は国連軍の極東基地とするという発想もあり得ると思います。X国が不法な行動をしたら、国連総会決議で明確化し、必要ならば多国籍国連軍を日本の基地から出動させる。なども、新たな枠組みでの抑止力と考える事ができそうです。


最後に、日本が加入した1956年の重光外相の演説を写しておきます。

「日本国民は、今日、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配している崇高な理想を深く自覚しております。われわれは、平和を愛する世界の諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を維持しようと決意しております。

・・・また、われらは、いずれの国も自国のことばかりに専念して良いのではなくて、政治道徳の法則が普遍的なものであることを信じておりますし、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他の国と主権的に平等の関係に立とうとする、すべての国の責務だと信じております。

こうした感情は、日本国民の固い信念を表すものでありますし、この信念はわが憲法の前文にもうたわれており、国際連合憲章がかかげる目的や原則とも全く一致しております。

・・・われらの深く希望することは、国際連合がつねに、世界平和の手段としてのその使命にふさわしい、できるだけ大きな権限を行使することであります。

・・・平和は一にして、不可分のものであります。日本は、国際連合が世界平和のための中心的な推進力であると信じております。」

2014年6月14日土曜日

【平和憲法】従来からの内閣法制局の考え方

9条の会 発足10周年講演会で、元内閣法制局長官の
阪田雅裕さんのビデオ講演を聞きました。


ゆっくり、分かり易く 従来の内閣法制局の考えロジック
を説明してくれました。話は非常にシンプルです。


まず、自衛隊は合憲という立場に立っています。

それは、憲法は9条だけではなく、他の条項で国民の
基本的人権の享有、自由・権利の保持の責任、個人の尊厳
・幸福追求権なども規定されており、その為の自己防衛
(個別自衛権)は必要である。自衛隊はその為の組織で
あるという見解。


ただし、9条で戦力は持たない事を明言しているので、
自衛隊は「普通の国」の軍隊ではなく、専守防衛だけが
ゆるされ、対外的に武力をふるう事は禁止である。


海外に戦闘に行かないので、戦力ではなく。行うのは
正当防衛の活動に限定する。


一方で、集団的自衛権というのは、日本とは関係の無い
A国とB国の紛争に、日本がどちらか一方に加担して戦闘
に行くという物で、これを認めるという事は、9条第2項
を全く無視するという事と同義になる。


これは、憲法の解釈の問題ではなく、憲法を無視し、実質
的に無きものとするのと全く同じになる。とのことで、
安倍政権のやろうとしている事は、全くの憲法違反である
事は明白との説明でした。


又、「積極的平和主義」と日本で言われいている事は
自国に対して不穏な動きのある所には、「攻撃は最大の
防御」という視点で行動する。という物で、まさに、米国
がテロ対策という名で行った、ターゲット国への先制攻撃
がそれに当てはまるというもの。

「平和主義」と付くとと良さげに聞こえますが、 言葉に 騙され
てはいけないという事になります。


とても分かり易く、納得できました。


私も、個別自衛権とその為のしくみやスキルは必要と思い
ます。家に泥棒や暴漢が侵入するのを防ぎ、撃退するとい
う仕組みです。

これには、警戒力と、守りの遮蔽力、通報によって呼び寄せる
警察力が必要です。国単位でも、同じ思想で国際的な警察(国
連軍)を作り強くする事を日本は提案して国際的に進めるのが
良いのだと思います。


先制攻撃力や報復力で対抗しようとする事の先には、生産
的な事が何もないのは、十分に分かっていると思います。


世界は少数の軍事大国と、多数の小国で成り立っています。

日本を含めて多数の国がイキイキと安心して暮らせる世
界を作る方が良いと信じます。

2014年6月11日水曜日

【本】日本の選挙  加藤秀治郎  中公新書

日本の政治を見ていると、選挙で選ばれたら白紙一任
されたかの様に、選挙公約で言っていた事以外の事を
政治家だけで勝手に進められて苦い思いをする事が
本当に多い様に思います。


又、党内紛争や、党利やメンツの様な権力ごっこばか
り見せられる様に感じます


政党政治が日本では機能していないのではないでしょ
うか? 党員なんて有権者の中ごく一部。多くは無党派
層だというのが日本の実態です。つまり、選挙毎にその場
その場の判断で、投票する相手や党を変えるという事。


だから、党を信じて 党に一任なんてする積りは無いのです。
少なくとも、私はそうです。


本当は、案件毎に国民投票をして欲しいと思います。


この「日本の選挙」と言う本は、欧米の選挙制度を研究した
研究者が書かれたものです。

日本の選挙制度は、欧米と比べて全く異端な物とのこと。


欧米では、多数代表制(その地域の多数の人の意見を議会に
反映させる。小選挙区制(一人しか当選しない)か、完全
連記制(4人が当選する地区なら、投票時に4名の候補名
を記載して投票する。))か比例代表制(東京人数に比例
した考えの人が議会にいるべき。少数意見の党も議員を
持てる)しかないとの事。


日本では、並立性や、4人当選できる地区でも投票できるの
は一人という変則投票がまかり通っている。地方自治体で
は大統領制の様に、首長を市民が直接選ぶ。

又、衆議院と参議院では選挙の方法が違うので、選ばれる
議員の構成も自ずと異なる。よって、「ねじれ」なども起き
やすい。決められない政治になってしまう。とのこと。

日本は、選挙と議会に関しての一貫した思想が無い事が
問題。政治運営をちゃんと進めようと思うならば、多数代表
制か比例代表制といを欧米式に変更スベキだというのが
著者の主張です。


しかし、私には違和感がありました。そもそも、現在の日本人
には政党政治は合っていないのではないか? という疑問。


日本人には、筋の通った思想というのは少なく、その場その場
の状況に応じて判断していくという性質の人種なのではないか
という気がします。

とにかく、当選さえしたら、得票数の過半数にも行っていない
政党が非常に多くの議席を持って、何でも個人の信念を押し通
そうとする(本人は国の為の善意・正義感かもしれないが)のは
迷惑だと感じます。


政治家が、国民の意見を聞く場が日本は本当に少ないと思います。
ここを、直さないと 日本の政治は改善されないのではないで
しょうか。

2014年6月8日日曜日

【映画】陽だまりの彼女2

映画のラストで、コウスケが「どっちだよ」と言うシーンがあります。

製作側は真緒が 笑っているのか 泣いているのか どっち
なの? という意味のセリフとの事です。


製作者の意図とは違いますが、私はちょっと違った解釈
をしています。


真緒の寿命があと少しで切れて消えてしまうと聞いていても、
コウスケはそれを信じたくありません。
真緒とはこれからも一緒に居るんだ、と言い張ります。

真緒「私 良い奥さんだった?」
コウスケ 溜息つきながらうなずいて「これからも ずっと」
真著「バカだね」
コウスケ 「知ってる」

この時点まで、ストーリーは真緒がもうすぐ消えるという
前提で進んできています。

しかし、ここから真緒は 今後の事を話始める

真緒「今度 生まれ変わっても、私 コウスケを見つける
   気がする。あと8回チャンスがあるんだもん」
お守りを真緒はコウスケに返す。
真緒「それまで、どこかでお互い生きて、それで又、いつか
   新しいワッカ作ろう」

そして、キスして
コウスケ「どっちだよ」
真緒「ありがとう」

となっています。

「どっちだよ」という言葉は、コウスケだけが今後も一緒に
いたいと思っているのではなく、真緒も思っている、しかも
生まれ変わっても見つけられると信じたいという事を知って、
「どっちがバカだよ」と言う意味で言ったと思いました。


そして、


真緒が消えた後も、コウスケの手の傷は消えませんでした。

これは、コウスケが人間の真緒(13才の)に会う前の状況
に戻ったという事を示しています。
つまり、小3で子猫を助けた事実は変わっていない証拠。

大下は、望みの年齢の人間に猫を変身させる事ができそう
なので、今度は 25才のコウスケにつりあう 25才に
2生目の真緒を人間化してくれた。

というのが、最後のシーンだと思います。


25才の真緒は寿命が又13年なのかは分かりませんが、
そこで2生目の真緒が消えても、又、その次には
38才のコウスケに会う為に、3生目で38才の真緒が
現れる。。。。という時間を超えた愛になっているのでは
ないでしょうか。

考えすぎかもしれませんが。

【映画】陽だまりの彼女

以前 原作を読んで気になっていて、映画が封切になってから
見てみたいと思いつつ、オジサンが一人で見に行くのは恥ずか
しいと行きそびれていました。


DVDのレンタルが始まったので、借りてきて やっと見る事
ができました。


とても、気持ちよく感動。
素晴らしい映画でした。


土日で3回 見てしまいました。
何回でも見たい良質のラブファンタジーですね。


松潤さんも上野樹里さんも、この話にぴったり。好演。
彼らの代表作の一つになったのではないでしょうか。


恋にまつわる 幸せ、切なさ、永遠 を感じられます。


ちょうど、子猫から飼い始めて 13歳で家の猫が
亡くなったばかりでした。
又、ビーチボーイズは学生時代に何度も聞いていた曲
で、どちらもなじみ深み深いシチュエーションだった
こともハマってしまった原因かもしれません。


レンタルで見れますので、気持ちの良いラブストーリー
を見たい方にお勧めの1本です。

【憲法】安倍首相の行き過ぎを止めるには

唯一の効き目のある方法は、

「次回の選挙から 自民党には 投票しない。」

と表明する人の数が増える事ではないでしょうか。



前回の選挙で自民党に入れた人も、経済政策には

期待したけど、それ以外を白紙委任した積りは無い

という人が多いと思います。



私も、経済政策のチャレンジは評価できると思って

いますが、「アベノミクス」とはやし立てて、安倍首相に

しか出来ないと考える必要はないでしょう。



もっと憲法を守る政権の中で、必要なら経済産業大臣

を安倍さんにしてもらったらどうでしょう?



彼を止められるのは、自民党内で支持を失う状況の

時だけだと思います。


「次は、自民党には投票しない。」 これが、唯一の国民

が彼にメッセージを伝えられる手段ではないでしょうか。








2014年6月7日土曜日

【バレーボール】木村沙織選手3

オリンピックまでは、コート上の木村選手しか知りませんでした。


ロンドン後にトルコへ行くにあたってブログを作られたので、
時々 見ていました。

又、TVで木村選手のいるワフクバンクの試合は放送される様に
なったので、それも出来るだけ見ていました。


ブログ上の木村沙織さんは、本当に「天然」ぶりを発揮してくれ
て、スーツケースのカギを日本に置き忘れ事件、アパートの玄関
ドアノブをいじって取っちゃった事件、携帯行方不明事件など
楽しい日常を書いてくれました。


ブログの文章を読んで、とて多感な女の子っぽくて、かつ賢い
人なんだなあ。と思いました。


トルコの試合も、最初の試合では本当に楽しそうに顔中笑顔
でコートにフル出場していたのが印象的でした。スゴイチーム
で楽しくてしょうがないという感じ。


しかし、日本とは違いなかなか思うようなスパイクが出来ずに、
だんだんとスタメンから外れる事も多くなっていきました。


素人目には、日本にいた時は竹下選手や中道選手が、木村選手
が打ち易いような丁寧なトスを上げて力を引き出してくれてい
いたのが、トルコリーグではそいう関係を作れなかったという
のと、パワーアタッカーが沢山いる中で、自分の売りを何に
したら良いのか分からなくなってしまった。という様に見えま
した。


ブログの方も、だんだんと試合についての記述は減っていきま
したので、木村選手が苦しんでいるなというのが感じられました。


日本へのTV中継も自分が活躍して初めて成り立つ事は分かって
いるので、そいう意味でもプレッシャーで押し潰れそうだったの
ではないかと思います。


そんな中、木村選手を全日本のキャプテンにという噂が渦巻く。


眞鍋監督はリオでこの数十年成し遂げられなかった金メダルを
狙うと宣言したチームのキャプテンです。


こんなに傷ついている26歳の彼女に、そんな重い責任を
背負わせるのは、大変すぎるのではないか? 正直、苦しすぎる
のではと思いました。


とはいえ、他にキャプテン候補は思いつかないのも確かではあ
りますが、、、



春になって、本当はバレーを辞めようと思っていたが、キャプテ
ンを引き受ける腹を決めたという正式発表がありました。


それを聞いて、なんと逞しく成長したものだと本当に感心しました。


今回、東レとの契約も2年と決めているのも、リオが終わったら
引退を決めていて、それまでは覚悟を決めた。という現れだと思い
ます。


その覚悟に感動すると共に、応援していければと思います。

【バレーボール】木村沙織選手2

木村選手を見ていて印象的な事を書いてみます。


まずは、バレーのスタイル。


木村選手のサーブの上手さは、トルコリーグでも光って
いましたが、その姿も印象的です。


ジャンプフローターサーブが殆どですが、その姿はいつ
見ても、「天女が羽衣をまとって飛び上がる姿」という
気がします。


なるべくネットに近い所から打って、かつネット上の
低い位置を通したいという狙いがあると、インタビュー
で聞きました。


きっと、安定して打てる姿勢を研究した結果だと思います。
機能美ですね。



二番目は、相手チームのサーブが始まる前に毎回行うルー
チン動作。


アンダーハンドレシーブの様に両腕を伸ばして、大声で
「ハイ」と気合を入れる。


真剣さが伝わってきます。



三番目は、スパイクが決まった時の喜びよう。


全日本のエースなのに、毎回 子犬の様に、コート上で実に
嬉しそうに大喜びします。


あんなに無邪気に喜ばれたら、相手チームはイヤになってし
まうだろうなと思います。日本チームには良いムードが盛り
上がります。

これも、木村選手の心理作戦なのでしょうね。



四番目は、癖玉スパイクを打つ時のボールに触れている時間。


相手コートの空いている所を狙って、変幻自在にコースを打ち
分けようとするので、ボールコントロールをする時はスパイク
時にボールを叩くのではなく、手のひらで色々な方向に送り
出すという感じで、長い(といっても0.1~2秒なのでしょうが)
ボールとのコンタクト時間をかけているようです。


上手いよな。と思う瞬間です。

2014年6月5日木曜日

【バレーボール】木村沙織選手

木村選手が東レにプロ契約で戻ったというニュースを
聞きました。


素直に、良かった。嬉しいです。


一時はブラジルチームへの移籍という噂もありました
が、そうなると、又 出番少なく調子を崩してしまう
でしょう。


日本のVリーグならば練習にも集中できるし、なんと
言っても、セッターの中道選手と組むことで、木村選手
の力を存分に引き出してくれるのではないかと思います。


リオまで残された時間はあと2年。


全日本のキャプテンとしては、Vリーグ期間中も他の
全日本メンバーとのコミュニケーションでモチベーショ
ンや一体感を保つのも重要な役割だと思います。


木村選手本人にとっても、眞鍋Japanにとっても良い選択
だと思います。


佐野選手も戻っているし、Vリーグも楽しみです。


一方で、新たに海外修行に出る選手はいるのでしょうか?

新鍋選手などは、もっと強くなれるのではと思いました。

2014年6月3日火曜日

【植物】タチアオイ

タチアオイという花が大好きです。


通勤途中の道路脇に毎年、背筋を伸ばした良い姿勢で茎を伸ばして、


沢山ついているつぼみが下からだんだん花開いて行く。


花は大きく、赤や黄色など本当に色鮮やか。


見ているだけで気持ちが晴れやかになります。


梅雨の前から咲き始めて、全ての花が咲き終わると梅雨も終わる。


キリリとして、しかも美しい女性の様な印象の植物です。


種が取れたら、ぜひ 庭や近くの土手などに撒きたいと思います。



2014年6月2日月曜日

【生活】電車の蛍光灯

先日 とても嬉しい事がありました。


夜、いつものホームで乗った電車が全ての蛍光灯が点いている
車両だったのです。


その明るい事!


いつも電車の中では本を読むことにしていて、この数年すっか
り視力が落ちてしまったと思っていましたが、ちがいました。


この電車での本の読みやすいこと、読みやすいこと。


震災前に戻っただけなのですが、明るいだけでこんなに違うのか
と感動しました。


車内も、薄暗い影が無くなったので、乗客の一人一人がしっかり
見えることで、安心感と清潔感がとてもありました。


心なしか、他の乗客の人も嬉しそうに見えました。


震災後の節電という事をずっとそのままにするのではなく、他で
節電できる所はしっかりして、車内環境はより良い状態に持って
いくという英断をした、電鉄会社に拍手を送りたいと思います。