2015年5月31日日曜日

【本】目年齢を若返らせる、視力がよくなる100のコツ 主婦の友社編

近眼に加えて老眼が入ってきて、視力については、年々不便さが増していると感じています。



メガネ人生を40年近く過ごしてきましたが、これは仕方がないことか、、、と諦め的に思っていまし

た。しかし、この本を読んで、腹筋や体力と同じで、目も鍛えれば力を取り戻せるという気になって

きました。


色々なメソッドが書かれていますので、少なくとも数か月は試してみて、その効果を見て行きたいと

思います。



近眼、老眼、白内障、緑内障など 気にっている方にお勧めの一冊です。

【本】なぜ独裁はなくならないのか  千野境子 国土社

「古今東西、世界は多くの独裁者を生んできました。
いったいなぜ独裁や独裁者はあとをたたないのでしょうか。
人々が独裁をもとめるからか。あるは、人々が民主主義を
もとめないからでしょうか。

チュニジアの「ジャスミン革命」に始まる「アラブの春」、
東欧の1党独裁、ヒトラーの歴史的現象を追い、カストロ、
ノリエガ、イメルダ夫人など、著者インタビューによる独
裁的指導者の実像と今をさぐる。」という表紙要約のつい
た本です

中高生を念頭に書かれていますので、非常に平易で読みや
すいけれど、内容の濃い本です。



日本の現政権は、安倍首相が出版した「美しい国 日本」
等で書かれた、国民の声は声として置い

ておいて、自分の信じる事を違法にならなければ強引に
でも行う。という姿勢をますます強めてい

ると感じます。 ここらで、独裁のパターンについて知
っておく必要性を感じてこの本を読みました。


本に書かれた内容を紹介するというより、そこからの感
想を書いてみます。

イメージ的には独裁はクーデターの様な軍事力をもって
圧政してのし上がる物という気がします

が、ヒトラーのナチ政権も、選挙で選ばれた表面上は民
主的手続きによる合法な政権です。但し、一度選ばれる
と、各種の見せ球による誘導、圧迫、規制、実質的脅し
を使って思う方向に推進していくという手法。

  日本は似てきていませんか? 


「開発独裁」という言葉がある。経済発展の為には政治
的な安定が必要だとして、国民の政治参加

を制限し、民主主義よりも独裁的な強権政治を優先し、
経済開発政策を進める政治体制の事。反共産主義をかか
げるが、それに対抗する自由主義は不完全で、国内では
とくに言論や表現、集会の自由などが禁止、制限される
のも特徴です。
スハルトやミャンマーの軍事政権などが有名です。

こちらも秘密保護法や各種マスコミへのプレッシャーな
ど含めて、最近の日本で動きと重なる様に感じます。


著者の最後のまとめは、

「戦争や独裁はときに華々しく、カッコよく見えるかも
しれない。しかし、戦争や独裁を回避するためには日頃
の営み、取組が大事である。政治的にはそれは民主主義
しかない。だからこそ、民主主義という政治の仕組み、
制度を健全に機能させる努力が国民にも課せられるので
す。自分はカンケイナイ、ではないのです。」

とのこと。

現政権の動きをみていると、いくら民衆の声を上げても
聴く耳を持つつもりは無い。ということがハッキリして
いると思いますので、選挙でその意思を示す事が国民に
出来る唯一の手段だと思います。


ムードに流される投票は決してしないのが、民主主義の
制度を健全に機能させる国民の努力という事ですね。


【本】腸内革命(腸は、第二の脳である) 藤田紘一郎 海竜社

以前 寄生虫でアレルギー防止という事の研究で有名になった先生の本です。


この本は寄生虫について書いてあるのではなく、腸内状況がどう心身に影響するか、それはどうや

れば整えられるのかを分かり易く書かれています。


脳内で「幸せを感じさせる物質」として、ドーパミンやセロトニンという神経伝達物質の名前を聴いた

事のある方は多いと思います。通常それらば、脳内で作らるという様な理解がされていると思いま

すが、それらの作っている「工場」は実は腸内にあるのです。



例えば、セロトニンは食物の中に含まれるトリプトファンというたんぱく質から合成されますが、食物

でそれを摂っても、たくさんの腸内細菌がいないと、セロトニンが脳内に増えない事が、最近の研

究で明らかになっているとのこと。



”ドーパミンは「幸せを記憶する物質」。ドーパミンの具体的な働きについて、興味深い実験結果が

明らかになっています。それはアメリカ・フロリダ州立大学のB・アラゴナ博士が草原ハタネズミを使

った実験です。ハタネズミは一度、交尾をした相手とずっと関係を続ける事で知られています。ネズ

ミに限らず哺乳類ではめずらしい「一夫一婦制」です。実験では、一度交尾したオズの脳液からド

ーパミンを取り出し、もっと若いオスのハタネズミにそれを移植しました。すると、そのネズミは同世

代の若いメスのネズミには目もくれず、ドーパミンの”宿主”の相手だったメスを追いかけ続けたの

です。何と言う一途さ、愛情の深さでしょうか。この実験は「ドーパミンは幸せを記憶する物質」とい

う事を実証することになりました。”


一方、セトロニンは逆境の中で役立つ「幸せ物質」。人は誰でも不遇なときや、不運なときがありま

す。どこからどう見ても健康そうで、体力がある人が病気になることもめずらしくありません。こん

な”逆境”の時に、気持ちを奮い立たせ、やる気を起こしてくれるのがセロトニンなのです。いわば

不幸を蹴散らしてくれる「元気の素」ともいえるのですから、これほど貴重な「幸せ物質」はありませ

ん。ただし、セロトニンには弱点が2つあります。一つは時間の経過と共に量が減少すること。もう

ひとつがセロトニンの生産量はストレスに弱いとのこと。セロトニンが不足すると、睡眠障害やうつ

病に代表される心の病気に進んでしまいます。



日本は先進国の中でも自殺率が際立って高いのですが、最近の日本人の腸内細菌の減少によっ

てセロトニンが脳内に増えていないことが、自殺数高止まりの大きな原因だと思えます。



セロトニンは食物に含まれるトリプトファンという必須アミノ酸から摂らない限り、体内では合成する

ことができません。又、ドーパミンも同様に必須アミノ酸のフェニルアラニンがないと合成できない

のです。たとえ、必須アミノ酸を多く含んだ肉類を沢山食べても、腸内細菌がいない状態ではセロト

ニンやドーパミンが増えない事が研究で分かっています。トリプトファンやフェニルアラニンなどから

セロトニンやドーパミンを合成するには、ビタミンM(葉酸)、ビタミンB6などが必要です。これらの

ビタミンは腸内細菌が作っているのです。そればかりか、腸内で合成されたセロトニンやドーパミン

の前駆体は腸内細菌がいないと脳に送れないのです。


さまざまな腸内細菌が、その種類と数を増やす事により、セロトニンやドーパミンという「幸せ物質」

が増え、うつ病や自殺などとは無縁の幸せな人生が可能になるのです。幸せは脳がもたらしてくれ

るのではありません。実は、腸が幸せを作っていたのです。



「幸せ物質」の事ばかり書いてきましたが、腸内細菌の働きは

①病原菌を排除する。
②消化を助ける。
③ビタミンを合成する。
④「幸せ物質」の前駆体(セロトニン・ドーパミン)を脳に送る。
⑤免疫力をつける。

という重要な事を行っています。


腸内バランスを良くするには。

・食物繊維を含んだ食材を摂る。特に植物性食品(大豆、季節の野菜、海藻類など)を活かした伝

統的日本食が良い。食品添加物が多く入った加工食品は腸内細菌の発育や増加に悪影響を及ぼ

す。(便の量が多ければ、腸内細菌が元気な証拠。戦前、戦中世代の人は、現代の人の2~3倍

の量の便をしていました。)


・体を温めれば温めるほど腸内細菌も増える

子供の低体温が問題になりつつあるが、それを生んでいるのは、「不規則な生活」「冷暖房の効か

せすぎ」「食事事情」の3つ。


・過剰な”清潔志向”がアレルギーを招く

日本人は世界でも類をみないほどアレルギー体質になっている。長男長女にアレルギーが多い。

近年、ますます清潔志向が高まり、その”副産物”として、かつては体の中に棲んでいた寄生虫や

細菌を駆逐してしまったのです。困惑したのは免疫細胞です。本来、攻撃すべき相手がいなくなっ

てしまったのですから、毎日が「不戦勝」のようなものです。しかし、これは免疫細胞のあるべき姿

ではありませんから、微妙がな狂いが生じ始めます。こうして、これまでは相手にしなかった花粉や

ホコリを相手に闘うようになり、その結果としてアレルギー反応が起きてしまったのです。



その他、もっと詳しく腸内が元気にする方法や考え方がこの本には書かれています。日本人にこ

の近年何がおこってきつつあるのか、、こういう切り口で読んでも面白い1冊です。

2015年5月23日土曜日

【自然】雑草の地中ネットワーク

春になって、庭の雑草抜きが必要になってきました。

雑草抜きをしていて、毎年 思う事があります。


家の庭にはドクダミが沢山出てくるのですが、ドクダミは蔓や地中の根をどんどん伸ばして庭の外

の空き地からどんどん侵入してきます。


むしり取ると臭い匂いの液が出て、非常に不快です。


毎年の雑草との戦いは、我が家ではほぼドクダミとの戦いになります。


ドクダミ抜きをしている中で、地中の雑草のネットワークの凄さを毎年感じます。

地中 数センチから数十センチまでの深度に途方もない量の根っこのネットワークが張り巡らされ

ています。


出来るだけシャベルなども使って、根っこから掘り出そうとしますが、数週間するとすっかり元に戻

ってしまっているようです。


植物の生命力はスゴイと感心もするのですが、それ以上にこのネットワーク(根ットワーク?)はき

っと人間界のインターネットの様な情報通信のネットワークにもなっているのだろうなと感じます。


インターネットや図書館での書名などを検索しても、植物の根ットワークを信号や情報処理機能と

して書かれた物は無い様です。学術的にもあまり研究されていないのかもしれませんが。私のイメ

ージでは、植物の頭脳にあたるのは根っこにあり、しかもそれが根ットワーク化する事で、非常に

多数のセンサーや輸送系(水分や栄養など)をも包含した巨大な集合知システムになっているので

はと思います。



ドクダミの一部を人間が摘み取っても、ネットワーク全体で、摘み取られて傷を負った部位に対して

支援を行うのと同時に、別の根から枝を出す様に指令していく。。という様になっているのではない

かと想像します。



もしかしたら、端っこのドクダミが摘み取られたら、いやな匂いのする液を急遽増産する様にネット

ワーク全体に指令が行っているかもしれません。


人間が、何かあった時にアドレナリンを出して身体全体を臨戦状態に持っていくように。。



毎年、草むしりをしながら、この根が情報ネットワークならば何か信号を流す事で、全ての根や植

物体を一気に破滅させる事ができるのではないか? という想像をします。



いつか、一度 じっくり研究してみたいですね。

2015年5月5日火曜日

【バレーボール】佐野優子選手、井上香織選手

佐野選手と井上選手の引退の発表がありました。


ご苦労さま、 ありがとう と心から言いたいと思います。


2010年の世界バレー 銅メダル。 そして2012年のオリンピック 銅メダル。

あれだけ苦しみながら、戦ってメダルを勝ち取った12人のメンバー。

誰が欠けても出来なかったのではと思います。



井上選手のネット越しに相手を睨みつける、あの真剣な眼差しを忘れません。

誰が呼んだのか「ブロック番長」という渾名の通り、すごい気魄を見せてくれました。


山口舞選手との、見事なコンビネーション攻撃も鮮やかに思い出せます。最高のペアだっ

たのではないでしょうか。 あのコンビネーションをもう一度見たかった。



ちなみに、初めて生観戦で井上選手を見た時は、なんてスタイルの良い人なんだろうと驚きまし

た。今まで見た日本人の中で一番スタイルが良い。というのが私の第1印象。

テレビで見ていた「ブロック番長」という印象とのギャップに驚きました。



怪我で随分苦しまれまたはずですが、何時も一生懸命プレイをされているのが伝わってきました。




佐野選手は、言わずと知れた 世界で恐れられているトップリベロ。


その次元の違う動きと速さ、緻密なポジショニングに、いつも魅了され続けてきました。

その道を究めた達人の動きです。


今後、コートで佐野選手の動きが見れないとなると、本当に悲しい。

バレー観戦の大きな楽しみが一つ消えてしまう気持ちです。



全日本のバレーは高いレシーブ力が最大の武器でした。佐野選手がこの数年ずっとそれを支えて

きたと言っても過言ではないと思います。


「欧州チームでリベロをするよりも、全日本でのリベロは守らなければならない範囲が広くて本当に

大変。」というのが数年前の佐野選手の言葉にありました。


本当にありがとうございました。と言いたいです。



試合でレシーブミスを佐野選手がしたとしても、「佐野選手ですら取れなかったのだから、相手がと

ても良い攻撃だったのだな。」と素直に思えます。こんな選手はあまりいません。



戦友の荒木選手に続いて、竹下さんも妊娠されています。

佐野選手も普通の女性として生活のの希望があるのではと推測します。バレーファンとしては悲し

いですが、佐野優子さんのファンとしては、より幸せになられる事を祈ります。



一方で、もしも可能ならば、全日本のコーチとしてその世界レベルの達人技を後輩に伝えていって

くれればと願います。