その研究を行ったのが、著者の博士。
研究の結果、植物の種類によって驚くべき効果を発揮するものがある事が分かりました。
検討した50種類の植物各々に、
①気化化学物質(VOC)の除去
②栽培・管理の容易さ
③害虫に対する抵抗力
④蒸散作用率
の4点を10段階評価して点数付けを行っています。
総合点の1位はアレカヤシ(コガネタケヤシ、ヤマドリヤシ)。
4項目の平均点が8.5の高得点です。
総合点の高い順には
カンノンチク、カマエドレア・ザイフリッ
ツィー、インドゴムノキ(ゴムノキ)と
なっています。
①と④に注目した場合、その両方で8以上を得
ているのは、
カマエドレア・ザイフリッツィー
ボストンタマシダ
ネフロレピス・オブリテラータ
アレカヤシ(コガネタケヤシ、ヤマドリヤシ)
ポットマム
ガーベラ
になっています。
これらは、観葉樹として自宅にも、贈り物にも良さそうです。
ちなみに、数字で示すと
① ④
アレカヤシ 8 9
ポトス 5 7
シクラメン 3 5
コチョウラン3 3
になります。
ヤシとかシダとか、熱帯や亜熱帯で高い木の下であまり陽の当らない所で苦労してる植物達との事で、色々な技を身に着けている様ですね。
アレカヤシ4鉢あれば加湿器いらずという書き込みもどこかで見た覚えがあります。
乾燥対策にも使えそうです。
脱線ですが、ネットを見ているとサボテンなどのCAM植物は、夜に酸素を出すのではという様な書き込みがありますが、日本植物生理学会での説明では、砂漠の過酷な条件では、二酸化炭素は夜取り込み、昼の光合成は酸素を出さない循環的電子伝達反応をしているのではとの事、但し、”少しでも水があり、気孔を開くことができる環境(早朝など)では、酸素を発生してNADPHを生産し、光合成CO2固定の増加を図っていると思われます。”とのこと。
日本で育てるなら、過酷な環境ではないと思うので、昼の光合成時に酸素を出しているではないでしょうか。
蛇足でした。