2月に定年となり、自分の経歴(入社後7年間品質管理の仕事をしていた)と関連付けられる資格として、3月にQC検定2級を受験しました。
この資格ならば、定年後に付け焼刃で取ったペーパー資格ではなく、実務経験もあるというスタンスで今後の就活等にアピールできるのではと考えたからです。
お蔭様で、昨日Web発表で合格を頂きました。
でも、あまりにドタバタ受験だったので、今後 受けられる方の為に、どういう事が起こったのかを記しておきます。
35年程前に、一度セミナーで勉強したことがある分野ですので、単語は覚えているのですが、特に統計分布や計算方法などはすっかり忘れていて殆どゼロからの再学習になってしまいました。
「お金をかけない」という基本方針で取り組もうとして、ブックオフにて360円で5年前の”2級直前実力テスト”なる本を買ってきて、休日に半分解いてみました。
何も復習をしていないにも関わらず、多分これで正解だろうという答えを選んでいったら、各章85%ぐらいの正解率でした。
これなら楽勝だろうと、すっかり安心してしまってその後放っておきました。
しかし、受験が近づいてきたので、試験3週間前に、一応 本屋で最新の問題集も買ってみました。(ラッキーにも、会社の補助金が使えました)
それを、解いてみたら、、、、、何と、ブックオフで買った古本とはダンチガイに難しくなっていて、全然解けません(特に統計手法)。
ヤバイと思い、日科技連の2級問題集(新しいもの)をもう1冊入手して、その2冊を平日の夜 少しずつ解いてみて、解けなかった所は、解答を見ながら自分用の参考ノートを作る作業を行っていきました。
ブックオフの中古本も含めて3冊を一通り解き終えたのは試験2日前です。復習する時間はありませんでした。
でも、やれる事はやったし、まあ大丈夫なのでは?という根拠の無い自信を持っていたのですが、試験前日の寝る直前に、問題集の最後の最後の所に実際の過去問が1回分載っている事に気が付きました。
その日はコンディションを整える為に、寝てしまい試験当日の朝、会場へ向かう電車の中でつり輪に掴まりながら、過去問を解いていきました。
駅についても解き終わらなかったのでコーヒーショップで続きを解きました。
感触としては、80%以上は正解できたかな。という事で、それは良かったのですが、問題量がこんなに多いという事をこの過去問で初めて知りました。時間との競争になると気がつきました。
会場に着くと、20-30代の人が多く、私の様な60才というシニアの人は誰もいません。
大学の教室での受験でしたので、入学試験の様に一人おきに座って机の上に時計と電卓、鉛筆を置いて時間を待ちます。
だんだん、緊張が高まってきます。
開始と同時に全問をパラパラと見て、答え易い問題から解く様にしました。
問題集等では、回答を○×で答える2択問題も多かったのですが、実際の試験は大問15-6問の内、2択はたったの1問。他は5択以上の問題ばかり。
周囲の人は一問目から解いている様で、1-2分のズレはありますが、そこここで同じ様な時間にページをめくる音がします。
私は違う問題から解き始めたので、周囲のページめくりの音に焦るという事はしないで済みました。
今回の統計手法は、問題集ではあまり出てこなかったカイ二乗分布を使うものが出て、テコズリました。勉強が手薄な所です。焦って、時間がどんどん無くなります。
あと1分で終了時間という時にも、まだ答えられていない問題があって、5問程は当てずっぽうでマークシートを埋めてしまいました。一応 埋め終わったと思って時計を見たら残り1秒。
でも眼を解答用紙に戻したら、大問1つ(枝問7問)をまるまるをスッポリ回答してしいない事に気が付きました。見落しです。
でもそこで、時間終了。
結局、時間を気にして焦ってしまい見直しも出来ずに、ケアレスミスを色々してしまった様です。やはり試験は怖い。
私の経験から、今後 QC検定を受けられる方へのアドバイスとしては、
①ケチって古い本は使うな。最新の問題集を使え。
②試験の時の時間配分と取り掛かる順番に気を付ける事。
(事前に時間を測りながら過去問を解く事を5セット
ぐらいしておけばコツが分かるのではと思います)
となります。
受験してから知ったのですが、QC検定 特に2級はここ数年で合格率が急速に落ちてきています。
2009年は合格率50%だったものが、2013年は40%、
2014年は30%、16年からは20%になっています。
これは、
・試験問題が以前より難しくなって(だから古本はカン
タンだった)いる事。内容は基本問題ではありますが。
・マグレや偶然を排除する問題形式に変えて来ている事。
(2択が殆ど無くなった事)
・合格判定点を本当に70%に上げてきているらしい。
という事の様に思えます。
主催者は、QC検定という資格自体の品質を向上させようとしているのでしょう。
QC検定の難易度についてネットや本屋での記述は以前の状況を前提に書かれているものが多く、簡単な部類として出ていますが、近年のQC検定は合格難易度はかなり高めの資格の一つにになってきているのではないでしょうか?
少なくともマジメに勉強しないと受からないと思います。
今回の受験を通して、QCから離れていた35年の間にISO9001シリーズが制定されていたり、シックスシグマや、品質工学などこの世界にも色々な波(トレンド)が起こったのだなと分かりました。
QCの考え方やアプローチの仕方は、どんな仕事にでも活用できる基礎力になると思います。
昔は日本のお家芸だったのですが、今は下火になってしまっている気がしますが、若い方は一度勉強しておいて損はしないジャンルだと思います。
受験される方は、頑張ってください。
私も、又 時間が出来たら1級にチャレンジするのも良いかと思っています。
実験計画法(直交実験など)もしっかり思い出したいので。