そこで又、刺激的なお話を聞きました。
大学時は物理学科で学んでいたのですが、今回恩師から突然「地球は回っていると思うか?太陽の方が回っていると思うか?」と聞かれました。
勿論、地動説です。と答えましたが、「どうしてそう思う?」と重ねて聞かれると、ケプラーの法則で、、とか実測値で証明されているから、、とか教科書で習った知識でしか答えられない事に気がつきました。実感はないですよね。
中世の科学者もバカではなかった。世界中の科学者が天動説を唱えていたのは、当時の自然に対する各種の測定データが、天動説で考えた方が良く説明できたからだ。とのこと。
その後、測定技術等が上がって来て地動説に有利なデータが揃う事で、皆の考え方が変わったとのこと。
これは、私にとってはちょっと衝撃的な話でした。
言われてみれば、そうだろうな、、と思うのですが、今まで私は何となく中世の学者達は宗教的な思い込みでデータを無視した科学的態度が出来ていなかったと勝手にイメージを作ってしまっていました。
自然は、まだまだ人間の知らない事が沢山あって、現代の学者達が これが科学的な事実だ と言っている事も、鵜呑みにしてはいけない。新しい実験や試みによって、常識が覆る事が今でも、これからも沢山起こるだろうとのこと。
例えば、
去年、今年と 計3回の重力波が初めて検出がされた。
重力波の存在が確認できたという事は、素晴らしいが、実はそこで観察された重力波は太陽の数十倍質量のブラックホール2個が合体する時のエネルギーによる事が分かった。
一昨年までの現代科学の常識では、恒星が最後にブラックホール化した時は、太陽の10倍程度の質量が限界というものだった。
宇宙が出来て、ビッグバンのあと星が出来て、星の中で核融合が進み鉄までの元素がだんだんと作られる。
そして、超新星になる時に鉄以上の元素が作られるという順番で進んできている。
現在の太陽や地球は第3世代と言われていて、沢山の重い元素を持っている。
その世代(金属元素を持つ)だと太陽の10倍程度の質量のブラックホールしか作れないというのが常識だった。
天体観測でもそれぐらいの物しか見つかっていない。(銀河中心の超巨大なブラックホール等は別物)
という事で、重力波で観測されたのは初世代の恒星(水素とヘリウムぐらいの元素しかない時代)から出来たブラックホールが初めて観測された。
こういう人類初体験の様な事は、まだまだ起こっていく。新しい事実が見つかる度に、沢山の仮説理論は破棄されて、新しい仮説が考えられて行く。
とのこと。
人類の科学技術はかなり進んでいるという思い込みは捨てないといけないようです。
いつでも、事実は常識よりも奇なり。 かな。
0 件のコメント:
コメントを投稿