著者は、米国でマサチューセッツ工科大学(MIT)と並ぶ理系の最高峰大学のカリフォルニア工科大学(CALTECH)の生物物理学科教授でアレン脳科学研究所所長のコッホ氏。
意識は脳のどういう仕組みで起こるのかを、探求中。
350ページを超えるボリュームのある本で、話も沢山の話題が書かれているので、要約というのは難しいのですが、へー と感じたポイントを書いてみます。
コッホ氏は意識はニューロン群の結びつきが意識を生むと予想しています。
人間の脳には、非常に沢山のニューロンがあり、それらが複雑にネットワークを作っているのですが、殆どが意識に登らないで活動をつかさどっている。
眼で見ている物、聞いている音が意識にのぼるとは限らない事は皆感じているはず。
でも、それらの情報は脳にはインプットされている。
脳やニューロンの仕組みを調べる中で、特定の有名人にだけ発火するニューロンもあることが分かった。
その有名人の写真や、絵、声などにしか発火しなく、名前を見ても発火する。
数学を趣味とするエンジニアには、ピタゴラスの定理で反応するニューロンが見つかった。
人間の大脳は左右に分かれていて、脳梁でつながっているが、脳梁が切れた場合、左右の大脳に別々に意識が生じる。
だから、自分の左手と右手でジャンケンすると本人にはコントロールできなくなる事があるとのこと。
脳幹や視床組織がわずかに損なわれても意識は永久に失われる。
自分による自由意志での決定。は、本当に意思で決定しているのか難しい問題。
意識の上で決定したと思った時よりも前に、脳内ではその決定結果に向けた動きが観測される。
脳が決定している事を後追いで、自分の意志で決定したと感じている主観的な感覚。
情報間のネットワークが複雑になれば、意識は自然に発生する可能性があるのでは、だから、機械などにも意識が生まれるのでは という考えている人もいる。
一方で、原子や分子などの微小単位にも意識があるのではという説も、、
などなど。
そういえば、誰かと話しをしていて、自分の思っている事と違う内容を口走っている自分を発見する事があります。
その時は、エー 自分(の身体)はそんな風に考えていたのか。。と思ってしまう。
この分野は、面白そうですが まだまだ常識が変化していきそうに思います。
身体と心の関係 まだまだ深そうです。
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