私はバイクには乗っていないのですが、昔からスーパーカブは気になっていました。
なにせ、1リッターで100Kmぐらい走れるというコストパフォーマンス(とエコ度)が非常に高い乗り物という点が、ケチな私には大いに関心が湧きます。
ガソリン価格がリッター150円になっても、近くの駅まで行くのにバスだと180円、スーパーカブだと10円以下で行けてしまうのですから。
昔から業務用で使われているし、世界中で1億台も使われている事は、耐久性や実用性も完全に実証されています。
という事で、この本を読んでみました。
すると、スーパーカブという商品が出来上がり、売れて世界でヒットする経緯は技術だけではない、本当に多くの挑戦的な試みを知恵を働かせて仕掛けて来た事を知りました。
良く出来た小説の様に、いや 小説以上にドラマチックな展開で、ものすごくワクワクしながら読んで行きました。
勿論、本田宗一郎さんは凄いですが、それをプロデュースしていった藤澤武夫さんの凄さ。実行していった当時のホンダ社員達。皆の本気や熱い気持ちを感じられるように思いました。
どうして、スーパーカブが企画されたのか、どうやって技術開発されたのか、どうやって商品化し、世界中の人達に愛される様になったのかが、失敗や逆転も含めてつぶさに書かれています。
バイク愛好家でなくとも、池井戸潤さんの小説が好きな人ならきっと大好きになると思います。
娯楽としてもお勧めの一冊です。
尚、ビーチボーイズの little honda という曲がどうして生まれたのかの謎も、初めて知りました。そういう事だったのですね。
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