明治維新の傑人の一人 大久保氏ですが、
西郷や坂本竜馬などに比べて華が無く
地味な印象を持っていました。
英雄とかスターという言葉は浮かんでこな
いので、今まであまり関心を払ってきませ
でした。
しかし、先日 五代友厚の本を読んだら所、
そこから垣間見えた大久保利通像は、全く
違う物でした。
そこで、この本を手に取ってみたのですが、
非常に面白く 一気に読みふけってしまい
ました。
幕末・維新時の非常にヤヤコシイ時代に、
本気で討幕を、政治のしくみの裏技を駆使
して実現していった仕掛け人。
又、数十年単位での日本立て直しの工程計画
を考えて実行していった実践家。
これが、下級士族の一人の男によって行われ
た事。
秀吉もゼロからの出発で、知恵と行動力で
成功を収めたサクセスストーリーですが、
この大久保氏はサクセスストーリーと呼ぶ
には余りに重荷を背負って進めた、苦しみ
の巨人という感じです。
自分自身はどんどん苦しくなる、プレッシャー
ストーリーとでも呼べば良いのでしょうか。
時代が生んだ人物である事は確かですが、
こういう人物を日本は生めるんだ。出来るん
だという事を思わせてくれました。
私にとって、社会や世界をより深く考える
ヒントをもらえる本でした。
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