この15年。驚くべき韓国、中国メーカーの
発展がありました。
日本の家電やパソコンなど、すっかり中国
資本に買われていますし、韓国の三星は
ソニーを抜くトップ企業になっています。
日本の技術者を金で大量に買ったり、
特許など無視に等しくモノ作りしたりと
一時は日本基準で見ると、目に余る振る
まいの時もありましたが、この数年は
かなりしっかりした企業が色々出来て
来ていると感じます。
日本から見ると、強引な手で抜かされた
と思う所もありますが、世界の視点から
見ると、日韓中という東アジア文化勢
がこの数十年世界の家電やIT製品を
制覇しているという事になります。
この本は、日韓中の違いに着目するの
ではなく、欧米 対 日韓中という視点
で共通点を考えるという、私には目から
ウロコの様な本でした。
ダイヤモンド社の本は、ときどき
面白い本に出会う事がありますね。
筆者の述べるポイントを挙げると、
・欧米ではMBAが重用されるが、
かれらは分析至上主義で、現場
の事は知らない。
・欧米でステークホルダーは株主が
第1なので、短期成果(株価の上昇)
を追及する。
・よって、1発逆転の破壊的イノベー
ションや一つの製品やビジネスモ
デルを世界中にそのまま押し広げ
る標準化を追求する。
・一方、東アジア勢は企業の目的を
金儲けだけではなく、社員、社会、
顧客、パートナーなど様々を意識
していく。
・よって、顧客密着でその地域の要望
にあった現地化(カスタム化)でお
客様を捕まえに行く事を追及する。
・又、人材を中期的視野でも大事に育
てて行こうとするのが特徴になる。
iPhoneの様に、イノベーションとグロ
ーバルスタンダードで勝利する欧米企業
に対して、お客様ニーズに細かく答えて
作るグローカルスタンダードの東アジア
企業の両方で成功企業がありますが、
多くの製品製造分野では、東アジア方式
が勝利を納めている様に思えます。
今までは、日本は中国、韓国よりもより
細かい気配りのモノ作り技術とノウハウ
が強みだ。。という話を色々聞いてきま
したが、実は、3か国とも世界から見ると
ほぼ同じ方式という事に気が付きます。
国民の行動を見ていると、現在の中国
は高度成長時代の日本人と殆ど変らない
行動パターンをしていると思いますの
で、あと10年すると現在の日本と同じ
ような振る舞いの国民になっていくの
ではないでしょうか。
私から見ると、中国人の方が投資スケ
ールも大きく、決断も早く、より強力
な勢いがある様に思えます。
まるで、武田信玄?
日本は、上杉謙信の様な強いが、「義」
を忘れないというスタイルを目指したい
と思う人が多いのではないでしょうか。
アメリカは秀吉?
経済戦国時代の今、どうすれば徳川家康
になれるのか。考えていくのも面白いか
もしれませんね。
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