2018年8月19日日曜日

【本】睡眠で人生が劇的に変わる生体時計活性法 神山潤 講談社+α文庫

睡眠が人間にどう影響しているのか、どうしたら良いのか、世間で常識と思われている嘘を含めて教えてくれます。

その中で、幾つか面白いと思った点を書き出してみます。

日本の大学生が男女とも世界一なのは、睡眠時間の短さ。

メタボ対策に、睡眠時間を入れるのは世界の常識。
日本は「メタボ対策で食事と運動」を推奨しているが、睡眠については政府もマスコミも全然触れられない。
日本のメタボ対策は世界の非常識。

寝不足も寝すぎも肥満になる。
睡眠時間7~8時間がメタボ対策になる事は、調査・研究で明確になっている。

あと、日本で「は成長ホルモンは22時~2時の間に寝ると出」るような事を言われるが、実証されているのは、何時に寝ようと寝入ってすぐの深い眠り時に成長ホルモンは分泌される。

「午後は食後なので眠くなる」と言われる事も多いが、大多数の人は午前も午後も、2時~6時の間は眠くなるという事が分かっている。
よって、午前10~12時は最も能率をあげられる時間帯。

時差ぼけ。東に向かう方が、西に向かうのよりも時差ぼけがつらい。

それは、東に向かうのは”早起き”を身体に要求しているのと近いから。西に向かう時は”夜更かし・朝寝坊”をするのと同じ事になる。

誰しも、夜更かしよりも早起きの方が大変と思う。これが時差ぼけの東と西の違い。

日本は国、企業、教育の場でも、「睡眠時間を削って頑張る」事は良い事の様に言われる。これは、悪しき習慣。

海外では、皆が十分な睡眠をとる事を政府を含めて推進している。その方が、効率が良いし、健康にもなる。

日本では、「寝不足で働いた気になっている人」が多い。本当は効率が悪く、能力が落ちているのに。


サマータイムのデメリット。
実際にサマータイムを導入している国は、その前後でどういう事が起こったのかを調査している。

イギリスでは導入直後 交通事項は10%近く増えた。西ドイツでも6%。カナダも8%。

サマータイムで良い事があるという試算は誰かが頭(前頭葉)で考えた理想なだけ。
現実のヒトは周期24時間の、頭(前頭葉)よりももっと根源的な生体時計(視床下部)と脳幹部によって生かされている動物。

サマータイムを導入した結果、生体リズムが崩されて、健康に障害が起こる事も報告されている。

睡眠時間の短縮、睡眠の質の低下、抑うつ気分、自殺など。


動物は、脳の一部を眠らせる物もいる。

イルカやクジラは脳の半分だけを眠らせている時、片方の目を開けその反対側の大脳半球だけ起きている。

アヒルも並んで寝る時、列の両端のアヒルは、列の外側の目を開けている。両端以外のアヒルは両目を閉じている。

人生がうまくいく睡眠術

①ヒトは寝て食べて、はじめて活動できる動物。
②ヒトは朝は光を浴びて、昼は活発に動いて、
 夜は暗い所で眠ると、心身の調子が良くなる
 ようにできている。
③睡眠時間さえ取ればいつ寝てもいいという事
 は必ずしも皆には当てはまらない。
④短時間のうたた寝はその後のパフォーマンスを
 高める。
⑤ヒトは午前中に心身の活動のピークがあるよう
 にプログラムされいる。
⑥ヒトの脳に備わっている生体時計の特徴を知っ
 て暮らした方が心身の為に良い。

睡眠衛生の基本
①朝の光を浴びる
②昼間に光を浴びる
③しっかり手を振って歩く
④規則的な食事をする
⑤夜には光を浴びない

との事。
もっと詳しい説明が本書に述べられています。

2018年8月14日火曜日

【実家の片づけ】12.建屋の取り壊し

ゴミ出しが終わったら(この時点で多分、何か月もかかっていてヘトヘトになっていると思いますが)、解体を依頼する事になります。

私の場合は、工務店経由で解体業者の人に頼みました。

解体には、重機が使われるので、それらを入れられるスペースの確保や、埃や音が出るので近隣のお家に事前の説明と、ご挨拶をして回ります。

ここでも、解体後の廃棄物の処理はトラックの台数で費用が決まりますので事前に出来るだけ家具等を粗大ゴミで減量しておくのが重要です。

プラが混ざっていると廃棄しずらいので、出来るだけプラも先に処分しておきます。

取り外しができない家電などはそのまま取り壊してもらいます。

物置も同様です。

規模にも寄るのでしょうが、戸建て1軒の取り壊しは200万円位はかかりました。

【実家の片づけ】11.家具

ここまで来たら、いよいよ大詰めです。

家具はリサイクルショップに売れるないか? という甘い期待があるのですが、それらで買い取ってくれる可能性のあるのは、10年以内に買った高級(名の通った)家具など。

実家に残されている、数十年使った物は買取り対象に殆どなりそうもありませんでした。

但し、江戸や明治時代かの古箪笥はアンティークとしての価値の出る物もあるので、古物商に見に来てもらうのが良いかもしれません。

古箪笥は店舗のインテリアなどに使われるニーズがあるようです。

それ以外の家具は、粗大ゴミとして、コツコツ出していくのが最も安く済ます方法。

廃棄業者に来てもらうと、トラック1台でx万円とかに直ぐなってしまうので、嵩張る(空箱のような)家具の始末では割りに合わない気がしました。

できるだけ、頑張りましょう。

【実家の片づけ】10.衣類、布団など

これらも、記憶につながる事が多い物たちです。

和服等 欲しい人があれば差し上げたり、自分が使いたいと思うものは取り分けておきますが、それ以外は全て処分すると腹を決めます。

意外と新品の物も出てきたりもしますが、大抵 型が古い。

公共団体やNPOなどで衣類回収をしている所があれば、そこに送るのも良し。

あとは、燃えるゴミの日に涙を飲んで(?)出していきます。

布団や毛布、絨毯、座布団等は粗大ゴミとして出す必要があります。

数量や大きさ(縛った後の)を調べて、粗大ゴミの申請をします。

ベッド、マットレスでは扱いが違う事がありますので、該当地域の分別処理の方法を調べて対処する必要があります。

布団を丸めて縛ったりするのも意外と重労働。重いですし。

計画的に進める必要があります。

2018年8月13日月曜日

【実家の片づけ】9.食器

食器も沢山残されています。

両親が新婚当時からのほぼ全ての物が台所や食堂の棚などの奥にあります。

食器を見ると、家族皆で茶碗蒸し食べたな、とか、正月には少しかしこまってお屠蘇を飲んだなとか当時のシーンが思い出されます。

写真や手紙などとは又違う、もっとリアルな記憶を呼び起こしてくれます。

味や、笑い声、親兄弟の服装や当時のテーブルやコタツの風景なども目に浮かんできました。

昭和の中旬にはフルーツポンチを家でやる事が流行っていたのでしょう。ポンチのセットがあったり、(そう言えば2-3回だけ使われていた事を思い出しました)

時代に密着した記録物です。

小皿、箸、ナイフとフォークコップなど、日常品であればあるほど子供の時の記憶が呼び起こされます。

これらの記憶のキーになる品々を俺の判断で捨てて良いのか?

又、心の中の葛藤が起こります。

でも、心を鬼にして、「ノスタルジーには浸らないぞ」と決めて進めます。

食器には、陶製、木製、金属製ガラス製のものがあります。

私の市の資源回収のしくみを読むと陶製食器や、金属製調理道具の無料回収をしていましたので、出来るだけ、そこに持ち込む様にしました。

ナイフなどは危険物として出す必要があります。

ガラス製のものは燃えないゴミとし出しました。

有名ブランドの新品食器があればリサイクルショップなどに売る事も可能かもしれません。


気を付けなければならないのは、貰い物等だと思われる木箱に入った食器類。

それらは貴重な価値ある物の可能性はあります。説明書きなどがあれば良く読んでみる事がお勧めします。

価値がありそうな場合は、木箱ごと残しておいて、骨董屋や古物商に売れる事があります。


注意が必要なのは、戦争中などにもらったであろう金杯、銀杯など。

金も銀も日常 あまり接する機会が無いので、なんだ銅やアルミの盃か、、とか思って処理しない事。

盃以外にも金銀製の食器がある可能性あります。

良く説明書を読んだり、どういう金属か明るい所でしっかり見る必要があります。

気を付けて作業を進めて下さい。

【音楽】薬師丸ひろ子さん

NHKのBSで薬師丸ひろ子さんのコンサートの番組を見ました。

懐かしい曲が沢山というのも嬉しいのですが、それ以上に嬉しいのは、歌い方が昔と殆ど変えずに歌ってくれている事。


インタビューの中で言われていましたが、その曲をもらった時に感じた、曲を作ってくれた人の思いを、そのままいつでも伝えたい。という気持ちが良く分かります。


そして、薬師丸さんの歌は、本当にいつも丁寧に歌っているとも感じます。


番組で振り返ってみると、色々な素晴らしい作曲家の人が書いている曲が多い事が分かりました。


楽曲提供者から見ても、薬師丸さんの姿勢は嬉しい事なのではないでしょうか。


伸びやかに、ゆっくりと聞きやすく丁寧に歌ってくれる各曲。


歌で人生の応援をしていきたいと考えておられるのではないかなとも感じます。


私には昭和の良質な面を思い出させてくれる貴重な歌い手さんです。


今でも、良い曲と出会えば、新しいスタンダードと言える歌を生んでいける方だと思います。


水野良樹さんあたりが、薬師丸さんの声質・歌いを生かす曲を作ってくれたら素晴らしい歌が出来るのではないか という気がします。

2018年8月11日土曜日

【本】日本人はるかな旅 NHKスペシャル「日本人」プロジェクト編 NHK出版

テレビで日本列島に南から黒潮に乗って人が渡って来たのでは、という検証で手作りボートを作り台湾(違ったか?)のあたりから人力で沖縄諸島に行けるか?という実験をしていました。


所が、黒潮の流れが強く、それを乗り越えるのは大変で、簡単ではないという事が分かったとの事。


それに触発されて、黒潮と日本人に関する事をもう少し知りたくて、本書を読みました。


私の知らなかった事が色々。

・7万年かあ1.4万年前までの氷河期では、高緯度
 地方に氷河が発達した事で海面が100mほど下が
 っており、今のマレー半島やボルネオ島、ジャワ島、
 スマトラ島などを含む広い海ののエリアがスンダ
 ランドと呼ばれる大きな陸地であった事。

 そこに住んでいた人々が、氷河期が終わり海面
 上昇=陸地減少に伴って各地に動いて行った事。

 その流れによりフィリピン辺りから琉球諸島へ
 同じ人種・文化が渡っていったと考えられる事。


・その人達が鹿児島に 上野原遺跡 と呼ばれる
 9500年前という日本で最も大きな定住集落を
 作った事。 しかし、その時代は縄文時代と呼
 ばれる年代で、まだ畑作をしらないので定住は
 難しいと考えられている時。その中で、一種の
 生活革命である「定住」を先駆けて実現してい
 た事。(その頃の鹿児島は、ちょうど温暖化の
 途中ですばらしい植生のエリアになっていた
 らしい)


・縄文文化と言われているが、琉球を含めて南
 から来たその文化は土器の模様は縄目ではなく
 貝で作った模様が付けられていた事。


・上野原遺跡は何千年も繁栄していたが、ある時
 突然終わった事。


・鹿児島の南 竹島のあたりの海底には、「鬼界
 カルデラ」と呼ばれる直径数十kmに及ぶ非常に
 巨大な火山噴火の跡があります。

 その鬼界カルデラが6300年前に大噴火を起こし
 ました。その噴煙や火砕流は九州にも押し寄せ
 て、それが上野原の壊滅になりました。


・縄文時代の日本列島(九州から北海道に至る
 まで)には、いわゆる縄文人と呼ばれる人
 が住んでいました。彼らは上野原に住んで
 いた人達と同じ南からきた人達が広がって
 いったものでした。

 彼らは顔つきは、四角く立体的で、目鼻立ち
 がくっきりしていて、口元が引き締まっており、
 背は低いが、四肢の末端が長く、筋肉質で、
 運動能力に優れていた。


・一方、北からきて中国・朝鮮方向から来た人
 達が後に入って来る。彼らは厳寒の気候に対応
 して、胴長短足の体形と皮下脂肪が多くのっぺ
 りした顔立ちを身に着けていた。農耕文化も
 もっていた。彼らが2300年前位に山口県あた
 りから日本列島に進入し(渡来人)、瀬戸内海
 から近畿地方へと拡散していき、弥生時代と
 なった。

・その結果、在来縄文人の子孫集団は、日本列島
 の両端の北海道と沖縄に分断されてしまった。
 北海道に残った集団がアイヌの人々となり、
 沖縄に残った集団が琉球人になったが、
 本土人は渡来人の影響がかなり強く(2/3程か)、
 アイヌは縄文人の影響が極めて強く、琉球人は
 その中間(半分半分か)と推定されている。

などなど。


今まで気が付きませんでしたが、言われてみると確かに沖縄出身の女優さんは彫が深い方が多いような気がします。

思わず、自分の顔を鏡でみてしまいました。