古代の暦から始めて、現在の先端の惑星研究までを分かり易く説明してくれる本です。
面白いと思った点をいくつか書いておきます。
古代メソポタミアで紀元前7世紀に新バビロニア王国を建国したカルデア人は1日を24時間に区切り、7日で1週間という単位を作り、日曜から土曜までの名前をつけたのも彼らで、それが現在に至るまで人類に受け継がれている。
カルデア人は見つけた惑星を遠い順に土、木、火、日、金、水、月と並んでいると考えた。
1960年代までは天体は望遠鏡で見る存在で、そこから天体運行やしくみなどを考察する「惑星学」の時代でした。アポロ計画によって、人類は初めて天体(月)の物質を持ち帰り分析を始める事が出来、「惑星科学」が始まりました。
「惑星学」の時代の地質学では、現在の地球に起きる現象が、過去の地球でも起きていたとして歴史を解釈しようとする「斉一説」という考え方です。アポロで月の海(黒っぽい部分)と高地(白っぽい部分)の物質を調べた所、高地の斜長岩は月が誕生した当初にドロドロに融けた「マグマオーシャン」という状態がなければならない事が分かりました。
この概念は斉一説にはありませんでした。もう一つがクレータが隕石衝突によるものだという事が分かり、原始の地球に火星サイズの巨大な天体が衝突し、その「破片」が月になったというジャイアント・インパクト仮説が現在はもっとも有力視されています。
この様に、ある時に天変地異が起きて、それまでの自然が劇的に変化するという「激変説」で語るのがあたり前になりました。 アポロ計画の科学史における意義は、ガリレオの望遠鏡に匹敵するほど重いといっても過言ではありません。
隕石などの衝突の時には、衝突蒸気雲が起こりますが、それと同レベルの衝突を実験室で行った所、6550万年前ユカタン半島に落ちた隕石により、大量の酸性雨が起こり、それが恐竜絶滅の原因になったのだろうという仮説もできました。
一方、1969年オーストラリアのビクトリア州マーチソン村に飛来した隕(46億年前に出来た)石には地球起原ではない生体に必要なたんぱく質を構成するアミノ酸や核酸塩基が多く付着していました。地球が誕生する以前に宇宙には生命の萌芽があったと見る事もできるでしょう。
これ以外に、太陽系外の惑星の探査方法や星の一生についてなど分かり易く説明されています。久しぶりに宇宙に思いをはせたい方にお勧めの本です。
2019年1月4日金曜日
2019年1月1日火曜日
【家 住み手が書く】爽やかで、頼もしい家を創る37 低ランニングコスト
最後に、低ランニングコストを実現する為に考えた事を記します。
*家のメンテナンス費用を抑える
屋根:
耐久性のあるガルバニウム鋼板を使う。
これは、地震対策で屋根重量を軽くし、家の重心を下げるという事と、雨水タンクにコケ等有機物のある水を極力入れないという狙いも兼ねています。
屋根形状も単純で、施工しやすく(施工費安く)、壊れにくく、もし壊れても安く修理できる切妻屋根で考えます。入母屋や天窓は雨漏り等故障を起こしやすいので付けません。
外壁、内壁:
無機質の素材を使う事で、長寿命かつ、メンテフリー、もし傷付けてもあと塗り補修が出来る様に考えます。
水回り:
さや管ヘッダー方式にする事で、将来の配管更新での作業コストを減らせる様にします。
設備:
停電対策という面もありますが、電動や機械式の装置には必ず寿命があり、メンテや修理、交換が必要になります。ですので、低ランニングコストという意味でも極力手動の物を考えます。
例えば電動シャッター等を何か所も付けると、便利ですがモーターには必ず寿命がありますので、いずれ交換や修理が必要になります。
10年毎の修理交換に1台10万円かかるとしたら、家に5台あると、10年毎に50万円かかるという事。80歳や90歳の年金生活でこういうまとまったお金が必要となるのは大変です。
暖房も、最もエネルギー効率が高く、冷暖二役できるのでエアコンだけ(各階に1台のみ)としました。断熱をしっかりしておけば、使用時も軽い省エネ運転で済みます。
建物躯体:
前述している高断熱と透湿工法で柱等へのダメージを最小化します。
*生活費
光熱費:
電気代、ガス代等 マンション時代にくらべて大幅に少なくなりました。
医療費:
室温が安定しており、屋内温度差も少ないので身体への負担は相当減っていると感じます。健康面が向上する事で、医療に係る費用が減ると思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まだまだ家創りには、建築途中の事や、外構の事など検討すべき事がありますが、それらは個別の事情で大きく変わって来ると思いますので、割愛します。
このシリーズはかなり分量の多い記事になってしまいましたが、私の経験が家創りを考えておられる方々の参考になれば幸いです。
*家のメンテナンス費用を抑える
屋根:
耐久性のあるガルバニウム鋼板を使う。
これは、地震対策で屋根重量を軽くし、家の重心を下げるという事と、雨水タンクにコケ等有機物のある水を極力入れないという狙いも兼ねています。
屋根形状も単純で、施工しやすく(施工費安く)、壊れにくく、もし壊れても安く修理できる切妻屋根で考えます。入母屋や天窓は雨漏り等故障を起こしやすいので付けません。
外壁、内壁:
無機質の素材を使う事で、長寿命かつ、メンテフリー、もし傷付けてもあと塗り補修が出来る様に考えます。
水回り:
さや管ヘッダー方式にする事で、将来の配管更新での作業コストを減らせる様にします。
設備:
停電対策という面もありますが、電動や機械式の装置には必ず寿命があり、メンテや修理、交換が必要になります。ですので、低ランニングコストという意味でも極力手動の物を考えます。
例えば電動シャッター等を何か所も付けると、便利ですがモーターには必ず寿命がありますので、いずれ交換や修理が必要になります。
10年毎の修理交換に1台10万円かかるとしたら、家に5台あると、10年毎に50万円かかるという事。80歳や90歳の年金生活でこういうまとまったお金が必要となるのは大変です。
暖房も、最もエネルギー効率が高く、冷暖二役できるのでエアコンだけ(各階に1台のみ)としました。断熱をしっかりしておけば、使用時も軽い省エネ運転で済みます。
建物躯体:
前述している高断熱と透湿工法で柱等へのダメージを最小化します。
*生活費
光熱費:
電気代、ガス代等 マンション時代にくらべて大幅に少なくなりました。
医療費:
室温が安定しており、屋内温度差も少ないので身体への負担は相当減っていると感じます。健康面が向上する事で、医療に係る費用が減ると思います。
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まだまだ家創りには、建築途中の事や、外構の事など検討すべき事がありますが、それらは個別の事情で大きく変わって来ると思いますので、割愛します。
このシリーズはかなり分量の多い記事になってしまいましたが、私の経験が家創りを考えておられる方々の参考になれば幸いです。
【家 住み手が書く】爽やかで、頼もしい家を創る36 安心 バリアフリー
老後に備えたバリアフリーも最初から組み込んでおけば安心です。
*つまずき対策
部屋の扉を上吊り引き戸にすれば、床面に鴨居のないフルフラットな入口にできます。階段は筋力が衰えても大丈夫な蹴上の高さとして20㎝未満にします。
*ヨロヨロ対策
ヨロヨロしても大丈夫な様に、手摺や腰掛を設置します。家具が、支えになる所はそれを活かします。
お風呂の浴槽はクレイドルタイプとしました。
節水型のラウンドタイプに魅力を感じていたのですが、ショールームで実際に入ってみてラウンドタイプでは身体がハマリ込んでしまい、非常に立ち上がり難いと感じました。勿論 お湯が入っていれば全然 問題ないのだと思うのですが、万一の事を考えました。
*認識力対策
照明のスイッチの大きさにメリハリのあるタイプに。デザイン的にも優れているのと、二つならんだスイッチに大きさの違いがあると、どっちを通常押したらよいかの認識がしやすいです。
場所によっては、人感センサー付きの照明を使うと安心です。
*介護対策
介護が必要になる時の為に、風呂の扉は大きく開く3枚引き戸にします。
寝室とトイレは極力近くの間取りを考えます。夜中にトイレに行くときに便利です。
*つまずき対策
部屋の扉を上吊り引き戸にすれば、床面に鴨居のないフルフラットな入口にできます。階段は筋力が衰えても大丈夫な蹴上の高さとして20㎝未満にします。
*ヨロヨロ対策
ヨロヨロしても大丈夫な様に、手摺や腰掛を設置します。家具が、支えになる所はそれを活かします。
お風呂の浴槽はクレイドルタイプとしました。
節水型のラウンドタイプに魅力を感じていたのですが、ショールームで実際に入ってみてラウンドタイプでは身体がハマリ込んでしまい、非常に立ち上がり難いと感じました。勿論 お湯が入っていれば全然 問題ないのだと思うのですが、万一の事を考えました。
*認識力対策
照明のスイッチの大きさにメリハリのあるタイプに。デザイン的にも優れているのと、二つならんだスイッチに大きさの違いがあると、どっちを通常押したらよいかの認識がしやすいです。
場所によっては、人感センサー付きの照明を使うと安心です。
*介護対策
介護が必要になる時の為に、風呂の扉は大きく開く3枚引き戸にします。
寝室とトイレは極力近くの間取りを考えます。夜中にトイレに行くときに便利です。
2018年12月31日月曜日
【家 住み手が書く】爽やかで、頼もしい家を創る35 安心 天災対策
安心に対して検討した事を挙げてみます。
*地震対策
耐震強度:前述しましたが、その土地のハザードマップで推定されている震度に耐えられる構造(=倒壊しない)にしておきます。
家屋損傷:
それでも、家屋損傷は可能性があります。一番多そうなダメージは外壁へのクラック等になると考えました。クラックが入ると、そこから雨水が侵入して雨漏りになったり、構造体の腐食に繋がったりします。
そこで、外壁は通気構造にします。透湿工法では、そとん壁という外壁材を直接付けてしまうというやり方もあるとの事ですが、通気構造にする事で、たとえクラックが入ったとしても雨水は通気層から排水されるので内部構造に悪さをする可能性はかなり低くなります。
屋根の雨漏りの場合も、グラスウール等の断熱材だと、水が付くと断熱性能が落ちるとの事ですが、セルローズファイバーならば吸水しないので問題ありません。
断水:
断水になると、飲み水は備蓄と市営の共同井戸がありますが、最も困るのはトイレだと考えました。トイレを選定する時には、メーカーに強制的なバケツ放水等でも流せるかを確認しました。
流す為の水は、風呂水を溜めておく事以外に雨水タンクの設置も有用です。これは、庭の水やりや打ち水にも使えます。使っても雨さえ降れば勝手に再充填されるので重宝です。
火事:
火事は内側から起こすものと、外からの類焼の場合が考えられます。
内部からについては、火を使うのは台所のコンロのみ。暖房もエアコン暖房だけにして火を使わない様にします。
外からの類焼対策は、隣家との距離を出来るだけ取る事、雨戸や隣家との間に植栽をして窓からの火の進入を抑えます。外壁は燃えない無機の材料とします。
断熱材のセルローズファイバも自己消火性があります。もしも燃えた時にでも、有毒ガスを発生させない様にウレタン等の石油化学物質は極力持ち込まない様に考えます。
地震時に自動でブレーカーを落としてくれる装置もあるのでそれを使うのも良さそうです。
家具転倒:家具の固定方法を最初から考えておき、転倒止め金具が付けられる様に壁を事前に補強しておきます。
*停電対策
室内環境:
冬は高断熱と太陽熱を活かし、夏は日射遮蔽と排熱、夜の冷気(があれば)を活かす。必要に応じて基礎部分の涼風を取り入れる事も。
装置:
できるだけ電動を避けて、手動の物にする。特に迅速な避難が出来るかのポイントにもなる窓部は電動シャッターではなく、手動の雨戸にしています。
*情報途絶対策
TVはケーブルではなく、アンテナで。電波状態が良ければ、平面アンテナを屋内設置にするととても安心だと思います。
*台風対策
雨戸の設置。軒の長さ等も、強風でめくれない事を考えて決めます。大雨には水勾配をきちんと取るのと、排水側溝などが詰まっていないかの確認をします。
自転車も、なるべく家の壁に沿って駐輪できる様に考えます。
*雷対策
異常気象に伴って、ゲリラ豪雨など雷の発生頻度が高まってきています。雷が半径数キロ以内に落ちると、そこからサージ電流が電線等を伝って入ってきて、電子機器(パソコンなど)が壊れてしまう事が起こります。対策として、分電盤に雷サージ装置を組み込んでもらいます。
又、光通信のケーブルからもサージは入りますので、光ケーブルのONUに雷サージ対応が付いたプランにします。
*非常口
各部屋、最低2方向に逃げられる様に間取りと窓の大きさ等を考えておきます。
*地震対策
耐震強度:前述しましたが、その土地のハザードマップで推定されている震度に耐えられる構造(=倒壊しない)にしておきます。
家屋損傷:
それでも、家屋損傷は可能性があります。一番多そうなダメージは外壁へのクラック等になると考えました。クラックが入ると、そこから雨水が侵入して雨漏りになったり、構造体の腐食に繋がったりします。
そこで、外壁は通気構造にします。透湿工法では、そとん壁という外壁材を直接付けてしまうというやり方もあるとの事ですが、通気構造にする事で、たとえクラックが入ったとしても雨水は通気層から排水されるので内部構造に悪さをする可能性はかなり低くなります。
屋根の雨漏りの場合も、グラスウール等の断熱材だと、水が付くと断熱性能が落ちるとの事ですが、セルローズファイバーならば吸水しないので問題ありません。
断水:
断水になると、飲み水は備蓄と市営の共同井戸がありますが、最も困るのはトイレだと考えました。トイレを選定する時には、メーカーに強制的なバケツ放水等でも流せるかを確認しました。
流す為の水は、風呂水を溜めておく事以外に雨水タンクの設置も有用です。これは、庭の水やりや打ち水にも使えます。使っても雨さえ降れば勝手に再充填されるので重宝です。
火事:
火事は内側から起こすものと、外からの類焼の場合が考えられます。
内部からについては、火を使うのは台所のコンロのみ。暖房もエアコン暖房だけにして火を使わない様にします。
外からの類焼対策は、隣家との距離を出来るだけ取る事、雨戸や隣家との間に植栽をして窓からの火の進入を抑えます。外壁は燃えない無機の材料とします。
断熱材のセルローズファイバも自己消火性があります。もしも燃えた時にでも、有毒ガスを発生させない様にウレタン等の石油化学物質は極力持ち込まない様に考えます。
地震時に自動でブレーカーを落としてくれる装置もあるのでそれを使うのも良さそうです。
家具転倒:家具の固定方法を最初から考えておき、転倒止め金具が付けられる様に壁を事前に補強しておきます。
*停電対策
室内環境:
冬は高断熱と太陽熱を活かし、夏は日射遮蔽と排熱、夜の冷気(があれば)を活かす。必要に応じて基礎部分の涼風を取り入れる事も。
装置:
できるだけ電動を避けて、手動の物にする。特に迅速な避難が出来るかのポイントにもなる窓部は電動シャッターではなく、手動の雨戸にしています。
*情報途絶対策
TVはケーブルではなく、アンテナで。電波状態が良ければ、平面アンテナを屋内設置にするととても安心だと思います。
*台風対策
雨戸の設置。軒の長さ等も、強風でめくれない事を考えて決めます。大雨には水勾配をきちんと取るのと、排水側溝などが詰まっていないかの確認をします。
自転車も、なるべく家の壁に沿って駐輪できる様に考えます。
*雷対策
異常気象に伴って、ゲリラ豪雨など雷の発生頻度が高まってきています。雷が半径数キロ以内に落ちると、そこからサージ電流が電線等を伝って入ってきて、電子機器(パソコンなど)が壊れてしまう事が起こります。対策として、分電盤に雷サージ装置を組み込んでもらいます。
又、光通信のケーブルからもサージは入りますので、光ケーブルのONUに雷サージ対応が付いたプランにします。
*非常口
各部屋、最低2方向に逃げられる様に間取りと窓の大きさ等を考えておきます。
【家 住み手が書く】爽やかで、頼もしい家を創る34 実際の住み心地 快適性その他
前述以外の快適性に関係する要素は以下のように考えました。
*防虫
網戸を開けないで窓を開け閉めできるオペレータハンドル窓の採用と、断熱材のセルローズファイバーに入っているホウ酸の効果。床もフクビフォームの上下にホウ酸を散布。
それらにより、虫は殆どシャットアウト出来ています。たまに、外に干した洗濯物に付いて1匹ぐらい入ってきてしまうぐらいで、すぐに駆除できます。
虫を気にしなくて良いのは助かります。ベープなどは全て不要になってしまいました。
*音
外部からの音の侵入は、窓ガラスでは防ぎきれませんが、少し音量を落とす事はできます。それに加えて雨戸とカーテンを閉めればかなり小さくなり、近くにバス通りがあっても気にせず眠る事ができます。
ペアガラスの窓に内窓を付けて二重窓にした所は、さすがに外音が殆ど気にならないレベルに落ちます。断熱効果も高いし、最強の窓という気がします。
ピアノを置いた部屋は、隣家に向かう壁の窓は上記二重窓にしました。他の窓は遮音カーテンを閉める事で、外への音漏れはかなり小さくなり大丈夫。
家の中は、ある程度音が伝わる様にして家族お互いの気配を知る事ができる様にしました。壁は音の反射を高くする事で、音楽プレーヤーなどの音の響きも豊かになりました。
*空気
シックハウスガスは、天然素材を使う事とホルムアルデヒド吸収分解石膏ボードや漆喰壁を一部採用する事で、発生させない、又は、もし発生しても吸着・分解する様にしました。
漆喰は強力な脱臭機能と高アルカリの殺菌作用があるので、いつも無臭で清浄な空気に保たれます。
*防虫
網戸を開けないで窓を開け閉めできるオペレータハンドル窓の採用と、断熱材のセルローズファイバーに入っているホウ酸の効果。床もフクビフォームの上下にホウ酸を散布。
それらにより、虫は殆どシャットアウト出来ています。たまに、外に干した洗濯物に付いて1匹ぐらい入ってきてしまうぐらいで、すぐに駆除できます。
虫を気にしなくて良いのは助かります。ベープなどは全て不要になってしまいました。
*音
外部からの音の侵入は、窓ガラスでは防ぎきれませんが、少し音量を落とす事はできます。それに加えて雨戸とカーテンを閉めればかなり小さくなり、近くにバス通りがあっても気にせず眠る事ができます。
ペアガラスの窓に内窓を付けて二重窓にした所は、さすがに外音が殆ど気にならないレベルに落ちます。断熱効果も高いし、最強の窓という気がします。
ピアノを置いた部屋は、隣家に向かう壁の窓は上記二重窓にしました。他の窓は遮音カーテンを閉める事で、外への音漏れはかなり小さくなり大丈夫。
家の中は、ある程度音が伝わる様にして家族お互いの気配を知る事ができる様にしました。壁は音の反射を高くする事で、音楽プレーヤーなどの音の響きも豊かになりました。
*空気
シックハウスガスは、天然素材を使う事とホルムアルデヒド吸収分解石膏ボードや漆喰壁を一部採用する事で、発生させない、又は、もし発生しても吸着・分解する様にしました。
漆喰は強力な脱臭機能と高アルカリの殺菌作用があるので、いつも無臭で清浄な空気に保たれます。
【本】気象学入門 古川武彦、大木勇人 講談社ブルーバックス
空を見ていると、毎日毎時 違う顔を見せてくれてとても面白いのですが、どういうしくみでそれが起こっているのかをちゃんと知りたくて読んでみました。
面白いと思った点を書いてみたいと思います。
雲の出来方。積雲は、多くの場合、日射により地表面のある部分が周囲より温められて軽くなると、地上付近から泡のように上昇する空気のかたまりの中でできます。泡のような空気をサーマルと呼ぶ。
教科書で空気の組成は「窒素78%、酸素が約21%」と習いますが、これは乾燥空気の場合。
実際は水蒸気を含んだ空気になるので、組成率はかなり変化する。水蒸気は空気を構成する気体として酸素に次ぐ3番目の気体である。
又、窒素の分子量28、酸素32に対して、水蒸気は18しかないので、水蒸気を含んだ空気は軽くなる。
発生したばかりの積雲は輪郭がはっきりしており、輪郭がぼやけた積雲は消えつつある雲。晴天時の積雲は時間が経つと消滅するのが殆どで、雲ひとつひとつの寿命は短く、せいぜい数十分。
水面から11km上空が対流圏界面になっており、積乱雲などは上に成長していっても、11kmで頭打ちになち横に広がる。
雨には、塩粒が核となって降る「暖かい雨」と、氷晶が核となって降る「冷たい雨」がある。氷晶が雪に成長し、地上の温度が高いと雪が融けて雨になる。地上の気温が2度以下程度だと雪で降って来る。
10㎜の雨量というと大したお湿りではない感じだが、これが雪で降ってくると体積が膨らむので地上何センチもの積雪になり交通混乱になりかねない。
地球のエネルギー収支(地球に入って来る方向のをプラス、出ていくのをマイナスとして)
太陽からの放射を+100とすると、地上に吸
収されるのは+49.地表や雲などからの反射
で宇宙に帰っていくのが-31.
太陽エネルギーを大気が吸収するのが+20.
地表から大気への熱放射は-102.
宇宙への放射は-12.
水の蒸発潜熱と伝導で大気に-30.
大気から地表への逆放射は+95.
大気から宇宙への放射は-57.
これで平衡状態になります。
雲や氷河等の増加があると、そこから宇宙へ反射するエネルギーが大きくなるので、寒冷化が加速されて「スノーボールアース」が起こったという歴史があると考えられる。
温室効果というと二酸化炭素を思い出すが、実は温室効果が最も大きいのは水蒸気。
二酸化炭素の増加による温室効果の増強はわずか。とこが、それによって少し気温が上がると、地表からの水の蒸発が盛んになり大気中の水蒸気量が増え、その温室効果でさらに気温が上がるというフィードバックが働く。
砂漠では昼と夜の温度差が大きいのは、空気が乾燥しているため。
昼の熱は、砂の間の空気で断熱されて表面だけに溜まり空気を高温にする。夜は、水蒸気が少ないので温室効果が少なく、放射冷却が進むから。
天気予報。
以前は予報官が予報していたが、今は大気を格子に区切って、各格子に温度、気圧、風向、風速、水蒸気量、水滴や氷晶の量 などのデータを入れて数値で大気を表現し、各格子点がどう変化するか数値計算していく。
2007年からの全球モデルでは、鉛直方向に60層、水平方向に20km四方に分けた格子を使っている。
数値計算に使われる法則や方程式は、気体の状態方程式、質量保存の法則[空気の密度]、大気の運動方程式(3方向)[気圧、温度、風の方向、ベクトルを入れて]、エネルギー保存の法則、水分の時間変化[水蒸気量、雲の水量]等ので、非線形の複雑系。
予報官の仕事の重点は、注意報や警報を発する判断になってきている。
これ以外に台風や高気圧・低気圧、偏西風などの話も盛りだくさんです。
気象に興味を持っている人にお薦めの1冊です。
面白いと思った点を書いてみたいと思います。
雲の出来方。積雲は、多くの場合、日射により地表面のある部分が周囲より温められて軽くなると、地上付近から泡のように上昇する空気のかたまりの中でできます。泡のような空気をサーマルと呼ぶ。
教科書で空気の組成は「窒素78%、酸素が約21%」と習いますが、これは乾燥空気の場合。
実際は水蒸気を含んだ空気になるので、組成率はかなり変化する。水蒸気は空気を構成する気体として酸素に次ぐ3番目の気体である。
又、窒素の分子量28、酸素32に対して、水蒸気は18しかないので、水蒸気を含んだ空気は軽くなる。
発生したばかりの積雲は輪郭がはっきりしており、輪郭がぼやけた積雲は消えつつある雲。晴天時の積雲は時間が経つと消滅するのが殆どで、雲ひとつひとつの寿命は短く、せいぜい数十分。
水面から11km上空が対流圏界面になっており、積乱雲などは上に成長していっても、11kmで頭打ちになち横に広がる。
雨には、塩粒が核となって降る「暖かい雨」と、氷晶が核となって降る「冷たい雨」がある。氷晶が雪に成長し、地上の温度が高いと雪が融けて雨になる。地上の気温が2度以下程度だと雪で降って来る。
10㎜の雨量というと大したお湿りではない感じだが、これが雪で降ってくると体積が膨らむので地上何センチもの積雪になり交通混乱になりかねない。
地球のエネルギー収支(地球に入って来る方向のをプラス、出ていくのをマイナスとして)
太陽からの放射を+100とすると、地上に吸
収されるのは+49.地表や雲などからの反射
で宇宙に帰っていくのが-31.
太陽エネルギーを大気が吸収するのが+20.
地表から大気への熱放射は-102.
宇宙への放射は-12.
水の蒸発潜熱と伝導で大気に-30.
大気から地表への逆放射は+95.
大気から宇宙への放射は-57.
これで平衡状態になります。
雲や氷河等の増加があると、そこから宇宙へ反射するエネルギーが大きくなるので、寒冷化が加速されて「スノーボールアース」が起こったという歴史があると考えられる。
温室効果というと二酸化炭素を思い出すが、実は温室効果が最も大きいのは水蒸気。
二酸化炭素の増加による温室効果の増強はわずか。とこが、それによって少し気温が上がると、地表からの水の蒸発が盛んになり大気中の水蒸気量が増え、その温室効果でさらに気温が上がるというフィードバックが働く。
砂漠では昼と夜の温度差が大きいのは、空気が乾燥しているため。
昼の熱は、砂の間の空気で断熱されて表面だけに溜まり空気を高温にする。夜は、水蒸気が少ないので温室効果が少なく、放射冷却が進むから。
天気予報。
以前は予報官が予報していたが、今は大気を格子に区切って、各格子に温度、気圧、風向、風速、水蒸気量、水滴や氷晶の量 などのデータを入れて数値で大気を表現し、各格子点がどう変化するか数値計算していく。
2007年からの全球モデルでは、鉛直方向に60層、水平方向に20km四方に分けた格子を使っている。
数値計算に使われる法則や方程式は、気体の状態方程式、質量保存の法則[空気の密度]、大気の運動方程式(3方向)[気圧、温度、風の方向、ベクトルを入れて]、エネルギー保存の法則、水分の時間変化[水蒸気量、雲の水量]等ので、非線形の複雑系。
予報官の仕事の重点は、注意報や警報を発する判断になってきている。
これ以外に台風や高気圧・低気圧、偏西風などの話も盛りだくさんです。
気象に興味を持っている人にお薦めの1冊です。
2018年12月30日日曜日
【家 住み手が書く】爽やかで、頼もしい家を創る33 実際の住み心地 パッシブハウス コンセプト
果たしてパッシブハウス コンセプトは実際の生活で本当に効果を出すのか?が興味津々で暮らし始めました。
結論から言うと、効果があるし楽しい。但し、自然が相手なので自然と共に生きる気持ちが必要と思いました。
冬の晴天の日は、本当に効果的。
朝、日の出の空を見て、晴天になりそうな事を確認すると、今日は暖房を使わなくて良いなと思います。太陽の光を部屋に取り込むのが楽しい。
明るく、十分に暖かい部屋が自然に出来てしまいます。
東京の晴天率は
1月前半 80%以上、後半 60-80%
2月前半 70%、後半 50-70%
3月 40-60%
4月 40-60%
5月 30-60%
6月前半 10-60%、後半 10-40%
7月 前半20-30%、 後半 30-60%
8月 40-60%
9月 30-60%
10月 30-60%
11月 前半 50-70%、後半 60-80%
12月 前半 60-80%、後半 70-90%
という感じですので、
冬は晴天が多く、太陽熱を利用するパッシブハウスコンセプトは成立します。
昼間に室温が十分に温まっていれば、夜は雨戸、カーテン等と閉めればそれほど大きな温度変動はありませんので大丈夫。
曇り、雨、雪の日は太陽熱を得られないのですが、暖房をつけるか、衣類を少し余計に羽織るかなどをすれば大丈夫です。
夏は、本当に日光の遮蔽の徹底が重要です。
前述しましたが、南は通風雨戸などが大活躍します。平年では、夜はある程度外気が下がるのでそれを取り込む事で、自然の冷房に出来るのですが、今年の異常気象では夜風が使えませんでした。
そいう意味では、パッシブハウスコンセプトが成り立たない年も出るという事ですが、断熱と湿度コントロールは出来ているので28度等でも気持ちがよいし、扇風機があれば十分涼しい感じになります。それでも、もし涼しさが足りないと思う時は、弱く冷房をつける事で大丈夫です。
春、秋は室内にそよ風を取り込み楽しむ事で、気持ちの良い毎日を過ごす事ができます。
この暮らしを始めてから、天気の動向に非常に関心が高くなり、空を見上げる事が多くなりました。太陽と雲に非常に親しみを感じる様になりました。
結論から言うと、効果があるし楽しい。但し、自然が相手なので自然と共に生きる気持ちが必要と思いました。
冬の晴天の日は、本当に効果的。
朝、日の出の空を見て、晴天になりそうな事を確認すると、今日は暖房を使わなくて良いなと思います。太陽の光を部屋に取り込むのが楽しい。
明るく、十分に暖かい部屋が自然に出来てしまいます。
東京の晴天率は
1月前半 80%以上、後半 60-80%
2月前半 70%、後半 50-70%
3月 40-60%
4月 40-60%
5月 30-60%
6月前半 10-60%、後半 10-40%
7月 前半20-30%、 後半 30-60%
8月 40-60%
9月 30-60%
10月 30-60%
11月 前半 50-70%、後半 60-80%
12月 前半 60-80%、後半 70-90%
という感じですので、
冬は晴天が多く、太陽熱を利用するパッシブハウスコンセプトは成立します。
昼間に室温が十分に温まっていれば、夜は雨戸、カーテン等と閉めればそれほど大きな温度変動はありませんので大丈夫。
曇り、雨、雪の日は太陽熱を得られないのですが、暖房をつけるか、衣類を少し余計に羽織るかなどをすれば大丈夫です。
夏は、本当に日光の遮蔽の徹底が重要です。
前述しましたが、南は通風雨戸などが大活躍します。平年では、夜はある程度外気が下がるのでそれを取り込む事で、自然の冷房に出来るのですが、今年の異常気象では夜風が使えませんでした。
そいう意味では、パッシブハウスコンセプトが成り立たない年も出るという事ですが、断熱と湿度コントロールは出来ているので28度等でも気持ちがよいし、扇風機があれば十分涼しい感じになります。それでも、もし涼しさが足りないと思う時は、弱く冷房をつける事で大丈夫です。
春、秋は室内にそよ風を取り込み楽しむ事で、気持ちの良い毎日を過ごす事ができます。
この暮らしを始めてから、天気の動向に非常に関心が高くなり、空を見上げる事が多くなりました。太陽と雲に非常に親しみを感じる様になりました。
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