2015年11月8日日曜日

【本】沖縄の米軍基地  高橋哲哉 集英社新書

ここ数年 沖縄の人の辺野古基地への
反対運動が全ての沖縄の政党政治家も
含めて起こっています。

県知事の極限まで頑張っている反対行動も
ニュースで報道されます。

これだけ、全県を上げて反対している
事について、本質を知りたいとこの本を
読みました。

本州に暮らしている自分にとって、耳の
痛い事ばかりですが、「その通り」だと
思う事が沢山あります。

中身を要約する事は、その迫力まで
含めて表現できないので しませんが、
米軍基地(イコール安保問題ではない)
に関して、沖縄以外の他都道府県での
分担、県外移設をリスクも含めて本気で
取り組む事が日本国民として当たり前の
義務と感じます。

一つ、この本で知ったショッキングな
事があります。

実は、米軍基地が沖縄にある必然性は
無いという事。中国などにも近いので
軍事地理的に有利を思い込でいまいし
たが、米軍からも、日本の防衛高官か
らも必ずしも沖縄にある必要は無いと
いう事は公言されているとのこと。

さらに、米軍から沖縄基地の縮小や
海外移転の提案を何回か受けていたの
に、日本政府側が引き止めているとい
う事。

殆どの国民は、米軍の要求があって
沖縄に基地が置かれていると思い込
んでいると思います。政府もマスコミ
もそういう説明しかしていない。

ここでも、国民を欺く「常識の嘘」
がある様です。

日本政府は沖縄に米軍基地を残す事
によって何を得たいと思っているの
でしょう。

一方、自民党(小泉政権)の時も
民主党(鳩山政権)の時も、県外移設
を検討したが、他県での受け入れ地が
ないとの事で、頓挫しているという
実態もあります。

放射性廃棄物と同じ構図ですが、上辺
だけの「臭い物に蓋」では済まされない
事態になっている事を、直視できる
様にすることが必要と思います。

尚、この本は「反戦論者」や「安保反対
論者」に対しても批判をしています。
分けて考え、議論すべきとの提言です。

沖縄で何が起こっているのか、沖縄の人
はどう考えているのかを知るには好適な
一冊です。

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