上野の国立西洋美術館で企画展示されている表記展示を見てきました。
国立西洋美術館は以前から大好きな美術館で何回も訪れた事があります。
特に、常設展のロセッティやルノワールの絵画、ロダンの考える人等はお気に入りでした。
今回は、企画展を見てから常設展という順番で回りました。
いきなりミケレンジェロの彫刻群を見て、その肌のすべすべ感、筋肉や脂肪、筋・骨の表現に圧倒されました。
硬い大理石を削ってこういう造形を作れるという事にまず感動。
彫刻を360度グルリと回り、表も裏も、見上げたり近づいたりしてジックリ見ました。
その技術の高さ、精緻さに加えて、圧倒的な迫力や存在感が伝わってくる事にビックリしました。
殆どは男性の裸姿(子供から老人まで)の彫刻の数々です。筋肉の表現という意味では男性の方が興味深かったのでしょうか。
理想的な美しい顔の彫刻という所では、男にも女にも見える中性的な顔が作られていました。
ルーブルで見た、古代ギリシャのミロのビーナス等も美しさや精緻さはかなりな物でしたが、このミケランジェロの像からは、「力」や「勢い」、「動き」が感じられます。
時々、ミケランジェロが描いた絵画も展示されていますが、やはり2次元のものと3次元のものでは伝えられる迫力が全く違うという事をとても良く感じられました。
ミケランジェロが、「自分は彫刻家であって画家ではない」と言っていた意味がハッキリ分かりました。
ミケランジェロの「デルフォイの巫女」は私の最も好きな絵画の一つですが、ミケランジェロはそれを本当は彫刻で作りたかったのではないかと思います。
これを見てしまってから常設展に行くと、ロダンの像が粗っぽい作品に見えてしまいました。絵画達も、2次元の限界を感じるだけの見学になってしまいました。
恐るべしミケランジェロの彫刻。
この企画展を見てしまった事が、今後の自分にとって幸せだったのか(今後 絵画を楽しめなくなる?)悩みつつ帰ってきました。
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