ワールドカップが終わりました。
選手の皆さんは本当にご苦労様でした。
各試合、選手の気魄と頑張りに感動をいただきました。
結果はワールドカップ5位。今回 不参加のブラジルを
入れると世界第6位という事だと思います。
正直、これだけ国際戦での新人メンバーで戦って6位と
いうのは良く健闘してくれたと思いました。
その中で気が付いた事や気になった事を少し書いて
みます。
やっぱり、第1は古賀選手の全日本デビューでしょう。
ワールドグランプリでも片鱗を見せていましたが、
本当に驚きの活躍だと思います。
この時期に、この選手が出てきてくれた事は、日本に
とって、大きなラッキーでした。
第2は大竹選手の成長。これだけ得点に絡めるように
なって、MBの存在感を出してくれました。
第3は、宮下選手がゲームメイクが出来る様になって
きたこと。アタッカー陣との信頼感が出来てきたのか
と思います。
第4は長岡選手が、本当に頼りになる攻撃の達人・職人
・プロになってきてくれたこと。サーブも含めて、どんな
状態でも、安定して冷静に攻撃してくれる。
第5、鍋谷選手、島村選手も良いアピールをしてくれ
ました。
一方、気になった事も沢山あります。
木村選手。本当に頑張っていたと思います。ワールド
カップが始まる時は、この数年で一番調子が良い状態
と言われていたし、実際 第1ラウンドでの木村選手は
素晴らしいものでした。
ご本人が、セッターと話をしてトスとのコンビが合って
来たことがポイントと言っていました。
古藤選手との連携はとても良かったと思います。
古藤選手も、アタッカが打ちやすいトスを意識して上げ
ると言っていました。
宮下選手とのコンビは残念ながら、不十分な印象です。
木村選手が不調というよりも、トスとの合っていない
のではないでしょうか。
元々、木村選手は竹下さんの個々選手向けの一番打ち
やすいトスに育てられた天才アタッカー。
スポーツカーの様に、舗装道路の上で最高の性能を
発揮する様に思えます。
ロンドンの後に、トルコのワフクバンクに渡った時も
セッターのナズとのコンビが合わず、攻撃力が全然
発揮できませんでした。2年目のチームでは、竹下
さんに似たトスを上げるロビアンコ選手とのコンビで
スパイクが出始めました。
宮下選手は、レシーブもブロックもトスも皆 精一杯
良くやっていると思います。でも、まだトスの質は
木村選手に合っていない様です。苦しい時は私にトス
を上げなさいと木村選手は宮下選手に言っているので
さらに、ゆとりの無いトスが木村選手に行ってしまう。
この悪循環が出ているように思えてなりません。
来年度は宮下=木村のコンビ合わせを十分にやって
欲しいと感じました。
そういう意味では、同様のトスにあれだけの攻撃力を
発揮する長岡選手は、高性能SUVでどんな路でも
走破できるという印象です。
宮下選手に余裕がなくなっている、もう一つの大きな
原因はAパスが返らない事。
つまり、レシーブ力がやはり足りていない事が大きい
のでしょう。
そういう意味では、今年から海外修行に出るリベロ
の筒井さやか選手に大きく期待します。あの佐野選手
が認めていたリベロの筒井選手が、欧州リーグのスパ
イクに慣れて帰ってきてくれれば、本当に大きな戦力
になってくれると思います。
もう一つ。どうしても考えてしまうのは、新鍋選手の
復帰。この二人が入ってくれれば、レシーブ力がかな
り向上する可能性があるのではと思います。
Aパスが返れば、時間差攻撃などももっともっと
複雑に行っていく事が出来るでしょう。
来年は、今年以上にプレッシャーのかかる年になります
が、ぜひオールジャパンで頑張って欲しいと願います。
改めて、選手の皆さん ご苦労さまでした。
しっかり休んでください。
とは言っても、Vリーグも楽しみにしています。
2015年9月9日水曜日
2015年9月6日日曜日
【海外出張】韓国に行って感じた事
初めて韓国へ出張で行きました。
ソウルに泊まって、近郊や田舎の方を訪問
しました。
印象は、ソウルや地方でも、新しい20-30階
建ての高層マンションやビルがニョキニョキ
立っていますが、その周りは昭和時代の田舎
の風景が広がっている、、という急な近代化
が起こった事をビジュアルに感じる国。
いつもビジネスホテルしか泊まりませんが、
海外ホテルで、トイレにウォシュレットが
付いているのは初めての経験です。
ソウルの街はキレイなビルが立ち並び、地下鉄
もキレイで広く、老人等はシニアカーのままで
も乗れますし、切符は無くて全てICカードに
なっています。
一方、田舎の路肩の食堂などはハエが飛んだり
もしています。
繁華街に美容整形のクリニックや病院が沢山
あり、街ゆく若い女性は韓国アイドルと似たよ
うな顔立ち、髪型の人が多い気がします。
(韓国女性アイドルは、セクシー&可愛い路線
ですが、その影響かショートパンツで脚を目い
っぱい出しているのが流行っているみたい。)
韓国人の人と話をしてみて、日本にいては分か
なかった事に気が付きました。
ちょうど、中国の抗日70周年式典をやっている
時でした。朴大統領が訪中していました。
テレビではそのニュースがずっと流れています。
それも、周主席とプーチン大統領と朴大統領
、北朝鮮の代表との立ち位置の関係などを非常
に重要視している内容の様でした。
韓国は大陸の地続きの国なので、過去何千年の
間に何度も中国に侵略・占領された歴史があり
ます。それが韓国人の中には染み込んでいて、
中国はキライだけど、怖い。中国との関係は
いつも細心の注意を払う必要がある。
朴大統領も本音は中国に行きたくないけれど、
行く必要がある。 とのこと。
そいう視点でテレビニュースを見ると、なぜ
あの様な報道の仕方をしているのかが初めて
理解できました。
島国の日本人にはない、最も基本的な感情な
のでしょう。
ソウルに泊まって、近郊や田舎の方を訪問
しました。
印象は、ソウルや地方でも、新しい20-30階
建ての高層マンションやビルがニョキニョキ
立っていますが、その周りは昭和時代の田舎
の風景が広がっている、、という急な近代化
が起こった事をビジュアルに感じる国。
いつもビジネスホテルしか泊まりませんが、
海外ホテルで、トイレにウォシュレットが
付いているのは初めての経験です。
ソウルの街はキレイなビルが立ち並び、地下鉄
もキレイで広く、老人等はシニアカーのままで
も乗れますし、切符は無くて全てICカードに
なっています。
一方、田舎の路肩の食堂などはハエが飛んだり
もしています。
繁華街に美容整形のクリニックや病院が沢山
あり、街ゆく若い女性は韓国アイドルと似たよ
うな顔立ち、髪型の人が多い気がします。
(韓国女性アイドルは、セクシー&可愛い路線
ですが、その影響かショートパンツで脚を目い
っぱい出しているのが流行っているみたい。)
韓国人の人と話をしてみて、日本にいては分か
なかった事に気が付きました。
ちょうど、中国の抗日70周年式典をやっている
時でした。朴大統領が訪中していました。
テレビではそのニュースがずっと流れています。
それも、周主席とプーチン大統領と朴大統領
、北朝鮮の代表との立ち位置の関係などを非常
に重要視している内容の様でした。
韓国は大陸の地続きの国なので、過去何千年の
間に何度も中国に侵略・占領された歴史があり
ます。それが韓国人の中には染み込んでいて、
中国はキライだけど、怖い。中国との関係は
いつも細心の注意を払う必要がある。
朴大統領も本音は中国に行きたくないけれど、
行く必要がある。 とのこと。
そいう視点でテレビニュースを見ると、なぜ
あの様な報道の仕方をしているのかが初めて
理解できました。
島国の日本人にはない、最も基本的な感情な
のでしょう。
2015年9月1日火曜日
【安保法案】8月30日の国会周りの大集会は面白かった
国会議事堂近辺を取り囲む、8月30日の
大集会に参加してきました。
新聞やニュースでは「デモ」と書かれてい
る記事が多いのですが、
実態はデモ行進ではなく、皆が三々五々、
永田町や日比谷公園、国会議事堂前な
どでやっているスピーチを聞いたり、シュ
プレヒコールに唱和したり、歌や踊りを見
たり拍手したり。。。と、
在の安保法案反対と思っているという共
通点だけを持った沢山の人々が、一体感
をもって行っているイベントの様な感じです。
集まった人の主張も色々で、立憲主義を
守れという人、民主主義を守れという人、
そして9条を守れという人が多く、マスコミ
が伝える徴兵制がどうの という末節の
事がポイントではなく、それ以前の基本の
問題指摘をしているのです。
政治デモではなくて、民主主義、立憲主義
を願う人のお祭り。という感じです。
それを知ったら、もっと沢山の人が参加
できるのではないでしょうか?
人出は本当に多くて、休みの日の渋谷や
正月の浅草などと比べられる程。
ニュースの写真は国会議事堂前の写真
が多いですが、日比谷公園の側の歩道
など人が溢れ返っています。
雨なのに、これだけの人が集まったの
かとそれだけでも少し感動しました。
若い人もいますが、最も多いのは65歳
から80歳ぐらいまでの方ではないかと
思います。ご夫婦で来られているペア
も沢山おられます。
身体障害の方も参加されました。
ミュージシャンのコンサートなどに
集まっている人と違うのは、皆が自分の
楽しみの為に来ているのではなく、これ
からの若者や、子供、孫の為と思って
やってきている事です。。
坐る所もないし、娯楽もありません。
組織的な動員でもありません。
殆どの人が自発的にこられている風景。
そして、大なり小なり覚悟を持って参加
しています。
顔や名前が記録されたら、あとで公安
あたりからイヤな事をされるのでは、、
就職にも影響が出るのでは、、などど
不安に感じて、思っている事が言えない、
行動できない人が本当に多いと思います。
少なくとも、この集会に集まった数万人
以上の人は、覚悟をもって参加してい
ると感じました。
たった少しの行動で、自分を開放して
意思を示す事ができます。
怖がらないで、沢山の方が参加される
と良いのですが。疲れましたが、沢山
の元気をもらえました。
こういう空間に皆と居るという事でだけ
でも非常に面白い体験です。
PS.
翌朝の新聞を見比べました。
毎日新聞は1面の半分を割いて集会の
写真を乗せています。読売新聞は
社会面に賛成の集会と反対の集会が
各々開かれた。と書かれているだけ
です。
普通、家庭では1紙しか取っていない
と思いますので、読売新聞の読者は
今回の集会はごく一部の人のパフォー
マンスだと感じるでしょうし、毎日
新聞の読者は、これだけ新聞が大大
的に取り上げているのだから、重大事
として日本の世論は感じていると
誤解しそうです。
マスコミというのは本当に恐ろしい
恣意的な物だと実感しました。
大集会に参加してきました。
新聞やニュースでは「デモ」と書かれてい
る記事が多いのですが、
実態はデモ行進ではなく、皆が三々五々、
永田町や日比谷公園、国会議事堂前な
どでやっているスピーチを聞いたり、シュ
プレヒコールに唱和したり、歌や踊りを見
たり拍手したり。。。と、
在の安保法案反対と思っているという共
通点だけを持った沢山の人々が、一体感
をもって行っているイベントの様な感じです。
集まった人の主張も色々で、立憲主義を
守れという人、民主主義を守れという人、
そして9条を守れという人が多く、マスコミ
が伝える徴兵制がどうの という末節の
事がポイントではなく、それ以前の基本の
問題指摘をしているのです。
政治デモではなくて、民主主義、立憲主義
を願う人のお祭り。という感じです。
それを知ったら、もっと沢山の人が参加
できるのではないでしょうか?
人出は本当に多くて、休みの日の渋谷や
正月の浅草などと比べられる程。
ニュースの写真は国会議事堂前の写真
が多いですが、日比谷公園の側の歩道
など人が溢れ返っています。
雨なのに、これだけの人が集まったの
かとそれだけでも少し感動しました。
若い人もいますが、最も多いのは65歳
から80歳ぐらいまでの方ではないかと
思います。ご夫婦で来られているペア
も沢山おられます。
身体障害の方も参加されました。
ミュージシャンのコンサートなどに
集まっている人と違うのは、皆が自分の
楽しみの為に来ているのではなく、これ
からの若者や、子供、孫の為と思って
やってきている事です。。
坐る所もないし、娯楽もありません。
組織的な動員でもありません。
殆どの人が自発的にこられている風景。
そして、大なり小なり覚悟を持って参加
しています。
顔や名前が記録されたら、あとで公安
あたりからイヤな事をされるのでは、、
就職にも影響が出るのでは、、などど
不安に感じて、思っている事が言えない、
行動できない人が本当に多いと思います。
少なくとも、この集会に集まった数万人
以上の人は、覚悟をもって参加してい
ると感じました。
たった少しの行動で、自分を開放して
意思を示す事ができます。
怖がらないで、沢山の方が参加される
と良いのですが。疲れましたが、沢山
の元気をもらえました。
こういう空間に皆と居るという事でだけ
でも非常に面白い体験です。
PS.
翌朝の新聞を見比べました。
毎日新聞は1面の半分を割いて集会の
写真を乗せています。読売新聞は
社会面に賛成の集会と反対の集会が
各々開かれた。と書かれているだけ
です。
普通、家庭では1紙しか取っていない
と思いますので、読売新聞の読者は
今回の集会はごく一部の人のパフォー
マンスだと感じるでしょうし、毎日
新聞の読者は、これだけ新聞が大大
的に取り上げているのだから、重大事
として日本の世論は感じていると
誤解しそうです。
マスコミというのは本当に恐ろしい
恣意的な物だと実感しました。
2015年8月29日土曜日
【バレーボール】ワールドカップ2015 東京大会
ワールドカップの第1ラウンドが終わり、明日から
第2ラウンドに入ります。
試合結果はさておき、見ていてスゴイなと思う事
が幾つもあります。
一つは、木村選手のパフォーマンス。
ロシア戦は、本当に2010~からロンドン五輪ま
での木村選手を思い出しました。解説の竹下さん
も「今の顔の木村には、どんどん玉を集めたら決
めてくれる」という趣旨の事を言われていました。
顔つき、眼つきとも、真剣度100%の集中をして
いるのが良く分かりました。
スパイクもズドンと半端なく、ロンドンに向けて好
調の時の音です。
見ていて、彼女の気持ちや覚悟が伝わって来る
気がします。これだけでも、素晴らしい物を見せ
てもらっているなと感じます。
二つ目は、古賀紗理奈選手。
本当に、万能の様な活躍をしています。まだ相手
に研究されていないという有利な面はありますが、
こんなに安定して活躍してくれる選手はロンドン前
の木村選手のイメージそのものです。
若さとパワーによる爆発というのではなく、工夫
と冷静な技術によって打ち抜いて行くという所が
素晴らしい。
マスコミが名づけた木村沙織二世というキャッチ
フレーズは皆が感じているものだと思います。
古賀、木村が同じコートで試合をしているこの風景
は、長くとも来年までの短い期間しか無いと思われ
ますので、この瞬間を見れているという事自体が
感激的です。
三つ目は、長岡選手の職人技。
以前の竹下選手や佐野選手の職人技に感服して
いましたが、長岡選手のスパイクもその域に近づ
きつつあるのではないでしょうか?
フジテレビは話題盛り上げも狙って古賀選手をエ
ースと盛んに言っていますが、今の全日本のエー
スは紛れもなく長岡選手だと感じます。そのプレ
イを見ていると、良い物を見せてもらったなと感じ
ます。
四つ目は石井選手の可能性。
まだまだ潜在能力を発揮しきっていない。本当
はどれだけの能力があるのだろう。と感じさせる
選手です。攻撃でも守備でも。何かを起こしてく
れるのでは、、と毎回思います。プレイを見る
のが楽しみです。
一方で、残念なのが迫田選手の活躍がなかな
か見れない事。セッターとのタイミング合わせが
出来ていない(又は、分かっていてもセッターが
そういうトスを上げられない)様に見えます。
第2ラウンドではそこが改善されて、あの美しい
迫田選手のバックアタックが沢山見れる様にな
れば良いのですが。
第2ラウンドで、さらにチームと各選手が成長し
ていく姿を見て行きたいと期待しています。
第2ラウンドに入ります。
試合結果はさておき、見ていてスゴイなと思う事
が幾つもあります。
一つは、木村選手のパフォーマンス。
ロシア戦は、本当に2010~からロンドン五輪ま
での木村選手を思い出しました。解説の竹下さん
も「今の顔の木村には、どんどん玉を集めたら決
めてくれる」という趣旨の事を言われていました。
顔つき、眼つきとも、真剣度100%の集中をして
いるのが良く分かりました。
スパイクもズドンと半端なく、ロンドンに向けて好
調の時の音です。
見ていて、彼女の気持ちや覚悟が伝わって来る
気がします。これだけでも、素晴らしい物を見せ
てもらっているなと感じます。
二つ目は、古賀紗理奈選手。
本当に、万能の様な活躍をしています。まだ相手
に研究されていないという有利な面はありますが、
こんなに安定して活躍してくれる選手はロンドン前
の木村選手のイメージそのものです。
若さとパワーによる爆発というのではなく、工夫
と冷静な技術によって打ち抜いて行くという所が
素晴らしい。
マスコミが名づけた木村沙織二世というキャッチ
フレーズは皆が感じているものだと思います。
古賀、木村が同じコートで試合をしているこの風景
は、長くとも来年までの短い期間しか無いと思われ
ますので、この瞬間を見れているという事自体が
感激的です。
三つ目は、長岡選手の職人技。
以前の竹下選手や佐野選手の職人技に感服して
いましたが、長岡選手のスパイクもその域に近づ
きつつあるのではないでしょうか?
フジテレビは話題盛り上げも狙って古賀選手をエ
ースと盛んに言っていますが、今の全日本のエー
スは紛れもなく長岡選手だと感じます。そのプレ
イを見ていると、良い物を見せてもらったなと感じ
ます。
四つ目は石井選手の可能性。
まだまだ潜在能力を発揮しきっていない。本当
はどれだけの能力があるのだろう。と感じさせる
選手です。攻撃でも守備でも。何かを起こしてく
れるのでは、、と毎回思います。プレイを見る
のが楽しみです。
一方で、残念なのが迫田選手の活躍がなかな
か見れない事。セッターとのタイミング合わせが
出来ていない(又は、分かっていてもセッターが
そういうトスを上げられない)様に見えます。
第2ラウンドではそこが改善されて、あの美しい
迫田選手のバックアタックが沢山見れる様にな
れば良いのですが。
第2ラウンドで、さらにチームと各選手が成長し
ていく姿を見て行きたいと期待しています。
2015年8月23日日曜日
【本】社会の真実の見つけかた 堤未果 岩波ジュニア新書
新聞やテレビニュース、政府発表などに何となく胡散臭さ
や意図的な情報操作を感じている人に、ピッタリの本です。
中高生向けに書かれた本ですが、内容は骨太です。
第1章 戦争の作り方
9.11以降の米国で、どのように「テロとの闘い」という名で
メディアや政治がどう煽り立てて、一般市民を戦争に巻き込
んでいったのか。
実際に、真心で自ら志願して戦場に行き、帰ってきた若い
兵士が、どうしてこんな事になってしまったのかを振り返る
事で、真実の姿がやっと自覚できた内容。
第2章 教育がビジネスになる
最近「経済的徴兵」という言葉が語られますが、実際に米国
で起こっている事をこの章で経緯を含めて種明かししてくれます。
政府のやり口は、「落ちこぼれゼロ」法案を通す事でそれは仕込まれ
はじめました。
全国 学力テストが義務化されて、それで点数が悪い教師や学校
は排斥されるという法律が施行されました。
それにより、数学と国語の成績で生徒も教師も評価されるとのこ
とで、音楽や体育などの授業は無くなり数学と国語ばかりの時間
が増える。点数を上げる為には学生に積極的にカンニングさせる
教師が出る。障害児にも全く同じテストを受けさせて評価する。。。
点数の良い学校には予算が配分され、点数の低い所はさらに学習
しにくい環境に落ちていく、、
こんな事が米国では起こっているとのこと。
又、「テロとの戦い」の為に軍事費を拡大して、教育に関する
費用が削減され、低所得者の子の学費援助など削減。
奨学金の金利も上昇し、中産階級の子達も数百万から1000万
ものローンを抱えて卒業するという事になりつつある。
これらの子達に対して、軍がリクルートする。
社会保障や、教育資金を提供するよ。。。。と
これが「経済的徴兵制」の実態。
第3章 メディアがみせるイメージはウソ? ホント?
この章は本書を読んでください。
第4章 社会は変えられる
オバマ選挙で活躍した若者たちは、すっかり幻滅している。
でも、そんな中でも自分達で社会を変えようとして成功して
いる動きがある。リタイア世代と若い世代の両方で。
眼をそむけているよりも、この社会を変える方法はある事
を実例で紹介。
読んでみて、ナルホド 米国はこんなになっているのか、と
良く分かります。
自民党政権がこの10年ぐらいで進めてきている政策と非常
に良く重なっていて、今の日本の市民や学生が直面している
困難(政治も生活も)は、こうして「しくまれた」のか。このまま
行くと日本もこうなるのでは、という事を理解する良いヒントに
なると思います。
若い人からシニア層まで、一度 読む価値ありです。
図書館にもあると思います。お薦めの1冊です。
や意図的な情報操作を感じている人に、ピッタリの本です。
中高生向けに書かれた本ですが、内容は骨太です。
第1章 戦争の作り方
9.11以降の米国で、どのように「テロとの闘い」という名で
メディアや政治がどう煽り立てて、一般市民を戦争に巻き込
んでいったのか。
実際に、真心で自ら志願して戦場に行き、帰ってきた若い
兵士が、どうしてこんな事になってしまったのかを振り返る
事で、真実の姿がやっと自覚できた内容。
第2章 教育がビジネスになる
最近「経済的徴兵」という言葉が語られますが、実際に米国
で起こっている事をこの章で経緯を含めて種明かししてくれます。
政府のやり口は、「落ちこぼれゼロ」法案を通す事でそれは仕込まれ
はじめました。
全国 学力テストが義務化されて、それで点数が悪い教師や学校
は排斥されるという法律が施行されました。
それにより、数学と国語の成績で生徒も教師も評価されるとのこ
とで、音楽や体育などの授業は無くなり数学と国語ばかりの時間
が増える。点数を上げる為には学生に積極的にカンニングさせる
教師が出る。障害児にも全く同じテストを受けさせて評価する。。。
点数の良い学校には予算が配分され、点数の低い所はさらに学習
しにくい環境に落ちていく、、
こんな事が米国では起こっているとのこと。
又、「テロとの戦い」の為に軍事費を拡大して、教育に関する
費用が削減され、低所得者の子の学費援助など削減。
奨学金の金利も上昇し、中産階級の子達も数百万から1000万
ものローンを抱えて卒業するという事になりつつある。
これらの子達に対して、軍がリクルートする。
社会保障や、教育資金を提供するよ。。。。と
これが「経済的徴兵制」の実態。
第3章 メディアがみせるイメージはウソ? ホント?
この章は本書を読んでください。
第4章 社会は変えられる
オバマ選挙で活躍した若者たちは、すっかり幻滅している。
でも、そんな中でも自分達で社会を変えようとして成功して
いる動きがある。リタイア世代と若い世代の両方で。
眼をそむけているよりも、この社会を変える方法はある事
を実例で紹介。
読んでみて、ナルホド 米国はこんなになっているのか、と
良く分かります。
自民党政権がこの10年ぐらいで進めてきている政策と非常
に良く重なっていて、今の日本の市民や学生が直面している
困難(政治も生活も)は、こうして「しくまれた」のか。このまま
行くと日本もこうなるのでは、という事を理解する良いヒントに
なると思います。
若い人からシニア層まで、一度 読む価値ありです。
図書館にもあると思います。お薦めの1冊です。
2015年8月13日木曜日
【安保法案 】何が問題なのか?
新聞、テレビ、雑誌 で戦争や終戦に関しての意見、情報が
溢れていますね。賛成派、反対派のどちらの意見にも、そう
だね と思う部分があります。
提案されている法律の範囲の曖昧さが、話をややこしくして
いるという面もありますが、私にとって一番引っかかってい
るのは、立憲主義と主権在民 がなし崩しに崩れるのでは
ないか? という点です。
「主権在国家」を掲げる憲法変更案を提案する自民党が、今回の
安保法制を提案しているから、そう思えるのかもしれません。
憲法違反だと多くの法学者から指摘されているのに、憲法を
守るべき国会議員と政府が自己解釈だけで既成事実を作ろう
としているのは、ルール違反と感じます。
自民党や政権に近い人からポロポロ出てくる発言も、それに
対する麻生元首相の「法案が通るまでは、本音はつつしむ
様に」という党内指示なども、この政権は「2枚舌の信用でき
ない政権」感を作っています。
この人達(背後には米国がいて)は、良い事だけ言って、成
立した後は好きにされてしまう。という不信になります。
これらのムードが、自然発生なのか、情報操作されて作られ
たものなのかは判然としません。
ちゃんと議論しようとするならば、
政権は「主権在民」は変えないという明言をする事。
その上で、9条の改定の是非だけに絞った国民投票を行う
のが良いのではないかと思います。
それ以前に、「国際情報戦略」は本腰を入れて日本は進め
る事が必要だと思います。すでに、経済や日常生活、政治
面も含めて潜在的脅威が来ていて、個別自衛が必要な段階
に来ているのだと思います。
そして、これが外交交渉力の向上になります。
武力衝突を防止・回避する最大のパワーになるでしょう。
過去に世界各地で繰りひろげられた、大国の代理戦争を
日本がさせられるのはマッピラですので。
溢れていますね。賛成派、反対派のどちらの意見にも、そう
だね と思う部分があります。
提案されている法律の範囲の曖昧さが、話をややこしくして
いるという面もありますが、私にとって一番引っかかってい
るのは、立憲主義と主権在民 がなし崩しに崩れるのでは
ないか? という点です。
「主権在国家」を掲げる憲法変更案を提案する自民党が、今回の
安保法制を提案しているから、そう思えるのかもしれません。
憲法違反だと多くの法学者から指摘されているのに、憲法を
守るべき国会議員と政府が自己解釈だけで既成事実を作ろう
としているのは、ルール違反と感じます。
自民党や政権に近い人からポロポロ出てくる発言も、それに
対する麻生元首相の「法案が通るまでは、本音はつつしむ
様に」という党内指示なども、この政権は「2枚舌の信用でき
ない政権」感を作っています。
この人達(背後には米国がいて)は、良い事だけ言って、成
立した後は好きにされてしまう。という不信になります。
これらのムードが、自然発生なのか、情報操作されて作られ
たものなのかは判然としません。
ちゃんと議論しようとするならば、
政権は「主権在民」は変えないという明言をする事。
その上で、9条の改定の是非だけに絞った国民投票を行う
のが良いのではないかと思います。
それ以前に、「国際情報戦略」は本腰を入れて日本は進め
る事が必要だと思います。すでに、経済や日常生活、政治
面も含めて潜在的脅威が来ていて、個別自衛が必要な段階
に来ているのだと思います。
そして、これが外交交渉力の向上になります。
武力衝突を防止・回避する最大のパワーになるでしょう。
過去に世界各地で繰りひろげられた、大国の代理戦争を
日本がさせられるのはマッピラですので。
2015年8月12日水曜日
【戦争と平和 本】国際情報戦に勝つために 太田文雄 芙蓉書房出版
著者は防衛大学を出て、兵学校教官、ゆうぐも艦長、スタンフォード
大客員研究員、米国防総合大学卒、護衛隊司令、在米日本大使館国防
武官、統合幕僚学校長、情報本部長、防衛大学校教授などをされていた
とのこと。
米国流を学んだ優秀な武官なのだと思います。
沢山の事が書かれています。そうだったのか!!と思ったり、本当に
そこまでやっているの?と疑いたくなったり、、、とにかくインパクト
のある本に間違いありません。
誤解を恐れずに。おおざっぱに書くと、
・軍事や政治における、情報戦の役割と過去の実績。
孫子の兵法に則った考え方。
・メディアを使った情報戦(プロパガンダや、デマ)、教育などで
国民、民衆はどう常識を洗脳しているのか。
・大きな嘘も、何回も何回も言うと、それが真実と信じられる。
・慰安婦問題、南京大虐殺、靖国問題、尖閣諸島、竹島、北方領土
の各問題で、各国はどう情報戦を繰り広げて、自分に有利な
世界世論を作っているのか、作ろうとしているのか。
・それらに、対する日本のふがいない現実。考えられる対抗策。
・世界の情報戦部隊と日本のあまりな貧弱さ部隊。
インテリジェンス、カウンターインテリジェンス。
・サイバーテロも同じ流れ。戦場は物理的な武器よりも、仮想
空間での武器での戦いが日常に入り込んで、国民に直接働き
かける武器、戦場になっている現実。
・日本に対する政策提言。
となっています。
軍事や政治に限らず、ビジネスの場でも情報戦が大きな比重をしめ
つつある現実を私自身 日々感じていますので、ここに書かれてい
る「現実」も、あって当たり前だろうという気になります。
この日本語だけで書いているブログ自体も、この1年強の期間で、
アメリカから300回、フランス75回、ウクライナ70回、ロシア40回、
ドイツ30回、ポルトガル20回などなど、沢山の海外からの情報収集
アクセスを受けています。
市民の生活にこれほど、サイバー戦は食い込んできているのです。
インテリジェンス、カウンターインテリジェンスは個別自衛として
も外交力としても非常に重要だし、日本が武器の代わりに力や知恵
を入れるべき領域だとこの本は強く主張されていて、私も賛成です。
一方、インテリジェンスの最前線にいた著者は、日本国憲法の前文
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と
生存を保持しようと決意した」は全く現実離れしている。我が国
周辺にどんな国がどこにあるのか。 と言い切っている。
現実的になれ。という事を言いたいのだと思います。
その気持ちは理解できます。
但し、だからこそ、私は理想を実現するようにリードする役を
引き受ける国になるべきだと思います。
そうでないと、いつまでも孫子の兵法の世界で戦いあうだけで、
なんら進歩が無いと思うから。
それが出来る 位置に最も近い国が日本だと思うから。
この本に書かれてある事が、全て正しいと鵜呑みに信じる事は
できませんが、各国の動きの真実にはかなり迫っているのではと
感じます。
発刊されてまだ2か月ですが、この本は、安倍内閣の方針の支
持者にも、反対の人にも読んでみる事をお薦めします。
大客員研究員、米国防総合大学卒、護衛隊司令、在米日本大使館国防
武官、統合幕僚学校長、情報本部長、防衛大学校教授などをされていた
とのこと。
米国流を学んだ優秀な武官なのだと思います。
沢山の事が書かれています。そうだったのか!!と思ったり、本当に
そこまでやっているの?と疑いたくなったり、、、とにかくインパクト
のある本に間違いありません。
誤解を恐れずに。おおざっぱに書くと、
・軍事や政治における、情報戦の役割と過去の実績。
孫子の兵法に則った考え方。
・メディアを使った情報戦(プロパガンダや、デマ)、教育などで
国民、民衆はどう常識を洗脳しているのか。
・大きな嘘も、何回も何回も言うと、それが真実と信じられる。
・慰安婦問題、南京大虐殺、靖国問題、尖閣諸島、竹島、北方領土
の各問題で、各国はどう情報戦を繰り広げて、自分に有利な
世界世論を作っているのか、作ろうとしているのか。
・それらに、対する日本のふがいない現実。考えられる対抗策。
・世界の情報戦部隊と日本のあまりな貧弱さ部隊。
インテリジェンス、カウンターインテリジェンス。
・サイバーテロも同じ流れ。戦場は物理的な武器よりも、仮想
空間での武器での戦いが日常に入り込んで、国民に直接働き
かける武器、戦場になっている現実。
・日本に対する政策提言。
となっています。
軍事や政治に限らず、ビジネスの場でも情報戦が大きな比重をしめ
つつある現実を私自身 日々感じていますので、ここに書かれてい
る「現実」も、あって当たり前だろうという気になります。
この日本語だけで書いているブログ自体も、この1年強の期間で、
アメリカから300回、フランス75回、ウクライナ70回、ロシア40回、
ドイツ30回、ポルトガル20回などなど、沢山の海外からの情報収集
アクセスを受けています。
市民の生活にこれほど、サイバー戦は食い込んできているのです。
インテリジェンス、カウンターインテリジェンスは個別自衛として
も外交力としても非常に重要だし、日本が武器の代わりに力や知恵
を入れるべき領域だとこの本は強く主張されていて、私も賛成です。
一方、インテリジェンスの最前線にいた著者は、日本国憲法の前文
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と
生存を保持しようと決意した」は全く現実離れしている。我が国
周辺にどんな国がどこにあるのか。 と言い切っている。
現実的になれ。という事を言いたいのだと思います。
その気持ちは理解できます。
但し、だからこそ、私は理想を実現するようにリードする役を
引き受ける国になるべきだと思います。
そうでないと、いつまでも孫子の兵法の世界で戦いあうだけで、
なんら進歩が無いと思うから。
それが出来る 位置に最も近い国が日本だと思うから。
この本に書かれてある事が、全て正しいと鵜呑みに信じる事は
できませんが、各国の動きの真実にはかなり迫っているのではと
感じます。
発刊されてまだ2か月ですが、この本は、安倍内閣の方針の支
持者にも、反対の人にも読んでみる事をお薦めします。
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