マレット氏は現役のコネチカット大学の理論物理学教授。
その彼は、10歳の時に亡くなった彼の最愛の父に再会したいという思いが強く、
ウエルズの小説「タイムマシン」を読んでからタイムトラベルをずっとライフ
ワークとして研究してきた物理学者。
一般相対性理論に量子力学などの素粒子理論を加えて、重力による時空の歪み
(重力が時空の歪みである事は、物理の世界では実証されている事実)を回転
するブラックホールにあてはめる時、その時間は未来と過去が繋がって閉じる
という事が理論的に予測されている。
それを拡張して、同様の時空の歪みは循環する細い光の周りでも起こり得ると
いう理論を提案したのがこのマレット氏。2001年の学会発表。
これは、レーザー光線を鏡屋ファイバーを使ってリング状に回らせる事により
実験ができる可能性がある。
現在MITにてリングレーザーを用いて、その実験を開始中とのこと。
具体的な理論の中身の詳細は殆ど無く、マレット氏の生い立ちとタイムトラベル
についての思い、研究のプロセスなどが書かれています。
提案された理論が、妥当性が高いものなのか? 良くあるエセ科学的な物なの
かは私には判断が付きかねますが、本の中に出てくる 基礎となっている
一般相対性理論やカーター博士の回転するブラックホールに於ける閉じた時間線
という様な話は、妥当性のある話として物理界では認められていると思います。
ですので、そこからの応用はあり得るのかもしれません。
実験の結果が今後出てくると、ノーベル級大発見という事になるのでしょう。
小説のタイムマシンと違うのは、マレット氏の理論で起こる閉じた時間線は
タイムマシンが出来た時点から後だけに起こる現象とのことで、マレット氏
が1955年に戻る事は許されないとのこと。
又、現代で作れるリングレーザーの出力で十分実用的な時空の歪みを作る事
が出来るのかはこの本だけでは不明です。(論文を読めばわかるかな)
タイムマシンが本当に実現したら、その時、未来人が現れるのかもしれませんね。
米国国防省などは、極秘実験を進めているのかもしれませんね。
未来の国防省から未来兵器が入手できますから。
アインシュタイン以降、時間と空間の一体性は数々の実証をされていますので、
こういう事が本当に起こっても不思議はないのかもしれません。
物理学や、タイムトラベル物に興味のある方にお薦めの一冊です。
今後も、マレット氏関連のニュースはワッチしていきたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿