エッシャーのだまし絵や、トリックアートなど
錯視の例は時々見かける事があります。
それに比べて音のイリュージョン=錯聴はあまり
知られていません。
でも、物理的な事実と聞こえてくる(と思う)
現象が異なる事がやはり沢山あるとのこと。
人間は視覚も聴覚もノイズ等が入っても意味
を取れるような情報解釈のメカニズムを持って
いる。
音声を定期的に意図的に抜いてその時間は空白
をいれた会話は、そのまま聴くとブツブツ切れ
た様に聞こえますが、空白の所に意図的にホワ
イトノイズの様な物を入れると、会話自体は
滑らかに喋っているのに、そこにノイズがの
った様に聞こえて、意味が良く分かります。
欠落した情報を、上手に補間してくれている
という事になります。
音楽でも同様で、ブツブツ途切れてスタッカート
の様になっているメロディーが、ノイズを入れる
と滑らかな演奏にノイズが載っている様に聞こ
えます。
又、一番驚いたのが、実は物理的に耳に音波が
入っても、人間が聞こえるのは0.1秒以上遅れ
るとのこと。
ノイズを入れると音楽が滑らかに聞こえる
というのは、ノイズ前の音とノイズ後の音を
検知してそれを繋いで解釈するから。こういう
解釈や情報処理に時間が必要なので、物理的
な「音波振動」と「聞こえる」事にはタイム
ラグが生まれる。
又、視覚と聴覚の連携で脳の解釈が変わると
いう事も起こる。両側から一直線上に白い四
角がやってきて、真ん中でぶつかって反射
する様にみえる映像も、無音だと二つの四角
はすれ違ってそのまま進んでいく様に見え
るが、二つの四角が重なる瞬間に音を入れる
と二つの四角はぶつかって元の方向に各々
跳ね返っていく様に見えます。
これらの、錯視・錯聴はネット上の
「イリュージョンフォーラム」という所
で色々な実例を見る事ができます。
面白いので一見の価値ありです。
錯聴は錯視に比べて、まだまだ研究途上
の様ですので、今後 錯聴を活かした表現
やトリックが生み出せそうな気がします。
悪用されると恐い様な気がしますが、面白
ろそうな世界です。
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