新聞に、トランプ次期大統領がロシアに対抗
して核軍拡をするという発言をしたとの報道
がありました。
最近の先進国の政治では、スコットランドの
独立可否投票に続いて英国自身のEU離脱
への政権交代。米国のトランプ氏の当選。
欧州での移民排斥の動き、中国の領土拡大
侵攻、ロシアによるウクライナ分断。
日本の集団的自衛権のなし崩し解禁など。
直接の原因は色々異なりますが、方向として
はナショナリズムに流れてきていると思い
ます。
EU離脱もトランプ現象も、もしかしたら
個々の投票者は、全体の流れは従来のまま
だろうから、私だけはチョット反対側に投
票してみるか、、的な感覚で投票してみた
ら思いもかけずにそれが過半数になってい
たという事なのかもしれません。
でも、多くの先進国の国民の心に、従来の
延長ではあまり幸せではないという気持ち
が強くなっているのは確かなのではないで
しょうか?
私の理解では、人間はいつも相対的な関係
で幸せ・不幸せを考えがちです。
30年前に比べたら、日本国民の生活水準は
大きく向上していて、もし当時の人が見たら
桃源郷に見えるのではないかと思います。
でも、そこで暮らす人間は不幸せ、不公平
感が募る。「もっと、もっと」「右肩上がり」
が素晴らしい事という思想が流布されて、
社会のしくみもそうなってきています。
大きな要因は、戦争を実体験した人が殆ど
いなくなって来ているという事によるの
ではないでしょうか。
戦争という、人間として最も不幸な状況
をベースに相対的に感じている人の目指
すべきと考える世界と、実体験がなく、
それを学ぼうとしない人の目指す世界は
別物になっていくのでしょう。
第2次大戦の終戦の年に生まれた人でも
すでに72歳。
大戦で苦しみながら暮らした当時成人の
人は90歳台以上になってしまっています。
その人から話を聞いて育った子供世代も
現役から引退し始めています。
この5年で先進国の世論が変わってきて
いる流れは、こう考えると合点がいきます。
きっと、現在のシリアやアフリカ、ベトナム
など、実体験としての戦争経験者が多い
国は又違った世論なのではないでしょうか。
人間が何度も戦争を繰り返すのは、こう
いうサイクルによるのでしょう。
断ち切る術が何か無いのでしょうか?
人類の知恵が試されいる気がします。
0 件のコメント:
コメントを投稿