2020年2月9日日曜日

【本】ハンニバルの像つかい ハンス・バウマン 岩波書店

EUとはどうして出来たのか? を調べていく中で、どうしてもローマ帝国の事も知りたくなりました。

ローマ帝国と言えば、シーザーやネロ、アウグストウスなどの名前が浮かびますが、もう一つ。ローマ帝国を襲い、10年以上も恐怖に震えさせたハンニバルという名前も思い出します。


戦闘用の像を連れてスペインから雪のアルプス山脈を越えてイタリアに進軍した、空前絶後の将軍として知られています。


「ハンニバルの像つかい」は、確か小学校の時に読んだ記憶があります。

この本で、ハンニバルという名前を覚えたのだと思います。


内容はすっかり忘れてしまっていたので、図書館で借りて読みなおしました。


今回読んで、こんなに内容が重くて長い小説を小学生でよく読んだな と思いました。


主人公の少年と像が心を通わせあったストーリーをベースに、非常な戦争の姿をこれでもかと描写されています。沢山の死や災害が襲い掛かります。


この作品が書かれたのは、1950年代の終わりとの事なので、作者は、戦争や政治の欺瞞や恐ろしさをハンニバルの姿を借りて次世代の子供たちに物語で伝えようとしたのではないでしょうか。


子供時代に読んだ時にも、読後に悲しさや苦しさを覚えた事を思い出しました。でも、この本はキライになるのではなく、自分にとって貴重な事がかかれていると親しみをの印象を持った事も思い出しました。



ちなみに 原題は I marched with Hannibal という事を知りました。


ハンニバルの時代から2000年以上になると思いますが、人間は今も変わっていないのではと改めて思いました。

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