2020年6月17日水曜日

【本】大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 幻冬舎

森沢さんの本は、「エミリの小さな包丁」を初めて読んでから、すっかりハマってしまい。出版年度が古いものから色々と読み続けています。

今まで読んだのは、

エミリの小さな包丁 
雨上がりの川
水曜日の手紙 
キッチン風見鶏 
失恋バスは謎だらけ 
津軽百年食堂 
海を抱いたビー玉 
青森ドロップキッカーズ 
ライアの祈り 
虹の岬の喫茶店 
あなたへ 
夏美のホタル 

で、今日は、「大事な事は小声でささやく」を読みました。


これはオムニバス形式の小説ですが、何人もの人生を縦軸に、人の心の持ち方や助け合い・思い合って生きる大切さを横軸に上手く編まれていて、森沢明夫氏のどの小説にも共通している、とてもあたたかい気持ちにさせてくれる一冊でした。


著者の心情や大事にしたい事、伝えたい事が、どの小説にも表れているのでしょう。

そうでなければ、こんなに沢山の素晴らしい小説群をとても書けないだろうと思います。


色々な本を出されていますが、各々の物語中で、他の物語の主人公がチラリと連携していたりして、全部の小説が集まって森沢ワールドが作られていくようです。


「虹の岬の喫茶店」は伏線や音楽も含めて、本当に良くできた小説だと思いました。映画化されたのは納得。


今日の「大事な事は小声でささやく」もとても良くて、これはドラマ化されれば良いのにと思いました。


登場人物が強烈なので、うまくハマる役者さんを見つけるのは至難の業かもしれませんが、ドラマになっても面白いのではないでしょうか。


森沢作品は、どれも良いので逆に書評が書きずらいし、そんな事を書いているよりも、じっくりと読後の余韻を楽しむことの方が人生として大事なのではと思ってしまいます。


これからも、まだまだ森沢作品を読んで行きたいと思います。

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