小中学生の時、日本のノーベル賞受賞の偉い先生は、湯川先生、朝永先生と習いました。
当時はお名前だけ。
高校時代に受賞テーマを聞きましたが、素粒子のしくみについての内容という程度の理解でしたが、そういう分野で二人の世界TOPレベルの研究者がいたという事は、日本の物理学っていうのはスゴイのかもという印象を受けました。
でも、戦前戦後のあたりの日本って、明治維新から半世紀強ぐらいしかたっていないはずなのに、欧米の後追いをしていた時期なのではないのか? 当時の日本が得意としているのは、養蚕とか発酵とかそういう生物、工学的な分野なのではないの? という漠然とした疑問をもっていました。
大学で物理を習いましたが、量子力学の授業でシュレディンガー方程式とか出てきて、意味わかんない という気持ちになって、それ以降は量子力学とはなるべく距離をおいて生きる(レーザーとか半導体とか量子の結果を生かしたマクロな話には沢山接しながらですが)事にしてきました。
たまたま、今になって量子を必要に迫られてちょっと勉強しようと、入門書を色々と読んでいるところですが、その中で本書も読むことにしました。
朝永先生は、あの「量子力学」でノーベル賞を取った人だから、書かれた本も超難しいに違いないと身構えながら読み始めたのですが、実はとっても分かりやすいし、やさしい本でした。
これを読んで、初めて湯川さん、朝永さんが当時の日本で世界TOPレベルの仕事ができた訳が分かりました。
量子力学は1925~30年ごろにハイゼンベルグとシュレディンガーによって数学的に発表され、今までの古典力学と全く異なり、理解できない世界を提示しました。
その当時の日本では、大学でも誰もそれを教えられる人もなく、欧州から帰国したばかりの仁科氏が理化学研究所で量子力学に興味を持つ学生や若手研究者を集めて独自サークル的にその最新論文等を読んで研究するという事を始めたとのこと。
そういう意味では、世界中の物理学者は量子力学に関しては皆 同じスタートラインで始めるという時代だった様子。
湯川氏も朝永氏も色々な量子のしくみを考えては計算してみてダメだった(答えが無限になってしまうなど)という事を繰り返して、研究していったとのこと。朝永氏は欧州に渡ってハイゼンベルグのいる研究所で研究もしています。
そういう時代と、お二人の努力で 日本人として初めて世界TOPレベルの成果を出してノーベル賞に輝いたという事がわかりました。 時代の変わり目に、若いパワーでうまく乗れたのですね。
本の後半に「光子の裁判」という法廷小説もどきのストーリーや、電光掲示板のランプのたとえで波と粒子の2重性や不確定性原理をわかりやすく説明しています。
今まで読んだどの入門書よりも分かりやすいのでビックリしました。
もっと前にこれを読んでいれば、、量子力学を毛嫌いすることもなかったかも と思った本でした。
理系を目指す高校生ぐらいにちょうど良い本かもしれませんね。
0 件のコメント:
コメントを投稿