2017年10月14日土曜日

【本】羽根泰正の中国流で勝つ  羽根泰正 NHK出版 

囲碁の初学者の私にとって、中国流の布石は変化が多くて難しそうという想いと、カッコ良さそうという憧れが混じっていました。

でも、この本に出合って、本当に面白ろそう。ぜひ打ってみないと思えるようになりました。

この2ヶ月ぐらい。黒番の時は必ずこの高中国流で打つようにしています。

羽根さんの考え方に従って打つと、とても打ち易く、勝率も良いです。

中国流の本は何冊か読んだ事がありますが、色々な変化を紹介するというのが多くて、小手先の技を覚えていくというイメージがありました。

でも、羽根さんの中国流は、戦い方の戦略と割り切りが、本当にシンプル&ブレないのでとても分かりやすいです。

プロの棋士も、こういう考え方で挑戦しているんだという事を知れてとても面白かった。

羽根さんの強さは、布石だけではなく、中盤以降の攻めの上手さが光っていますが、その土俵に持ち込む為の羽根流中国流布石というつながりがとても良く理解できます。

布石を勉強したいと思っている囲碁の初心者の方に、とてもお勧めの一冊です。

2017年10月9日月曜日

【日本人の風習】通勤電車への乗り込み方

今まで何十年も朝の混んでいる電車に乗って来ました。

混んだ電車の乗り方は、皆さん各々のノウハウがあるのだと思います。

どのドアを狙うか、何処まで中に入り込んで立つか、吊り輪(最近は△が多いですが)はどう掴まるか、途中で降りそうな人をどう見つけるか、痴漢を間違われない様にするにはどうするか、座っていて席を代わる時はどうやるか、、等々。

今日はホームに並んで、電車に乗る時にどうしたら早く乗れるかについてです。

最近の電車へ、乗客の年齢層が上がってきていて座りたいのと、若い人もスペースを確保してスマホいじりたい、、等で、ドアが開いて乗り込む時に熾烈な先陣争いみたいな殺気立ったムードを感じる時が良くあります。

ドアが開いて電車から降りようとすると、ドアの両側で隙あらば今にも乗り込みたい気満々で中に向かっているホーム側の人が居て、ドアを通り抜けられる幅(空間)が1.5人ぐらいに狭められてしまい、降りる人がなかなか降りられない。
そして、まだ数人が降りる人が電車内にいるのに、その脇をすり抜けて乗り込もうとする人を多く見ます。

一歩でも早く中に乗り込んで、有利な位置を確保しようという自己中心的行動ですね。

その気持ち分かるのですが、実はその行動は逆効果、非効率。

大抵 ホームの階段付近は電車から降りる人が多く集まりますが、そこのドアでこういう事をやっていると、そのドアから降りる人の時間がかかってしまい、一つ横のドアから乗り込み始めた人に、自分の狙っている位置まで侵略(?)されてしまいます。

早く電車に乗り込むには、早く降りる人を全部出してしまう事が必要です。

そこで、

その為には、降りる時のドア前の通行幅をしっかり2人づつ通れる様に開けてやること。

それを試す為に、私はホームで階段に一番近いドア位置で、ホームの先頭(一番ドアに近くなる)順番を確保しました。

そして、電車が入構して止まる寸前に、ドア口の反対側に立つ事になる人が動くよりも、一歩先に踏み出して、ドア横で通行幅をしっかり確保できる様に直角に立ちます。

そうすると、不思議な事に、反対側に立つ人も自然にそちらサイドも直角の姿勢で立ってくれます。
何も打ち合わせしていない、見ず知らずの人ですが、こちらの意図を読んでくれるのでしょうか。

2人づつ降りる人が出てくると、今までかかっていた全員が降りるまでの降車時間が明らかに短くなります。感覚的には、2/3ぐらいになるのではないでしょうか。

そうなると、変に降りる人の脇をすり抜けて乗り込まなくても、十分早く乗り始める事が出来ます。隣のドア(降車人数が少ない)よりも早い。

この実験を、ほぼ3週間 やってみました。

驚くことに100%成功。

毎日、混んだ電車に乗り降りする人で、ホームの列の先頭に立てる機会のある人には、ぜひお勧めの方法です。 お試しあれ。

2017年9月16日土曜日

【美味しいもの】納豆に何まぜる?

納豆。ずっと愛してやまない相棒です。

衛生状態の悪い時でも、納豆を食べていれば大丈夫。O157も納豆を食べれば、納豆の繁殖力に負けて脅威にならないとか。

毎朝 1パック 食べています。

パックについて来ているタレを入れて混ぜる。
最後にカラシもいれて軽く混ぜてご飯にかける。

これが、ずっとこの数十年やってきた食べ方でした。
多分、そういう人が多いのでは?

子供の頃は、お袋はネギを入れてくれたりした事を思い出しました。

少し前のNHK「試してガッテン」で糸を引かせない食べ方として、お酢を入れるというのがありました。

早速やってみたら、それはそれで美味しい。家族はそれ以来お酢を入れて食べている様です。

でも私は別の方法にはまっています。

それは、甘酒を入れるというもの。

良く混ぜて糸を引いた納豆に、発酵させて作った甘酒をスプーン2~3杯入れて、混ぜる。

甘酒を入れると、甘みが付くのは当たり前ですが、大豆の食感もソフトになり、あの独特の匂いも消える様に思います。

一度、甘酒入れを試した後は、ずっと毎日そのやり方をもう数ヶ月続けています。これを味わってしまうと、カラシとタレを入れた納豆を食べた時は、刺激が強すぎ&辛すぎで、大豆の本来の味が味わえないな、、 と感じてしまいます。

ここで言っている甘酒は、アルコール飲料の甘酒(酒粕から作る)ではなく、米から作るノンアルコールの甘酒の方です。

甘酒を入手できる方には、ぜひ お勧めの食べ方です。

2017年9月6日水曜日

【日本人の風習】そんなに、閉まるボタンを押したいのか?

会社のエレベータは大きな籠で、動きがゆっくり目なのですが、相乗りすると殆どの人がボタン前に張り付きたがります。

そんな所に立たれたら、後から入って来る人が目的階のボタンを押しずらいのに。

そして、可能な限り早くトビラと閉めようと 閉ボタンを押そうとします。
何回も押す人もいます。

それだけで飽き足らずに、自分が下りる時に閉ボタンを最後っ屁の様に押して降りる人も何人もいます。

本人たちは、「素早く、合理的な動きをしている」「他の人も為の親切心」というつもりかもしれません。

私は、閉ボタンを押すことは殆どありません。
一番最初に籠に入っても、自分の目的階のボタンを押したらサッサと籠の奥に移動します。

開ボタンは押すことはします。乗り損ねそうな人がいた時は、ドアを開けて乗れるようにします。

その人は、明らかに乗りたいと接近してきているのですから。

エレベータのドアは何もしないと、ある短い時間で自動的に閉まります。それが待てないほど焦って生活している人がそんなに多いのでしょうか?

焦っている人が閉ボタンを押すことは理解できますが、あとは私一人しか載っていないのに、最後っ屁の様に閉ボタンを押して降りる人には、私は「余計なお世話だ」と思えてなりません。

皆が皆 焦って乗り降りしたいと思い込んでいるのでしょうか?

閉ボタンを押す人を見ると(殆ど毎回見ますが)、なんとなく「時間貧乏な人」という印象を持ってしまいます。

私の感覚は、日本人には珍しいのかもしれませんが、海外では こんなに閉ボタンを押す人をあまり見ません。

一度、閉ボタンを押さない という事をやってみると少し違った世界が見えてくるかもしれませんよ。

【美味しいもの】カールズ Jr. ハンバーガー

仕事の外出で、お昼を秋葉原で食べる事になりました。
ずっと、気になっていたカールズ Jrに行きました。

40年前の学生時代、40日程アメリカ旅行をしました。

前半は先輩と一緒にレンタカーを借りてカリフォルニアからテキサスまでアメリカ大陸横断気分で往復。毎日、日が暮れた時に通りかかった町のモーテルに泊まって旅をするというような感じでした。
当時は、日本人を初めて見たといわれた町などもありました。ホームステイもさせてもらいました。

後半は、一人でバスなども使ってカリフォルニアからシアトルまで西海岸を縦に走破。良い思い出でした。

ロスアンゼルスやサンディエゴは大好きな街になりました。

そんなLAで夕食に、カールズ Jrのスーパースターというハンバーガーを一個食べていました。

とても大きなハンバーガーで、あの当時の胃袋でも、1個食べれば十分満足できる量。
しかも美味しい。という記憶がありました。

多分 5~6晩の夕食はスーパースターだった気がします。

その後、ずっと気になっていたのですが、食べられる機会がありませんでした。

でも、数年前に日本に1店だけ秋葉原にお店を出したと聞きました。

やっと、やっと 訪れる事ができました。
お店はアメリカンテイストで、お客さんも米人が多い感じ。

ハンバーガーの種類も沢山あるのですが、スーパースターもちゃんと載っていました。

でも、注文する時に 思わずひるんでしまいスーパースターよりも小さいバーガーを頼んでしまいました。

でも、一口食べたら、この旨さだ! と40年前の記憶が鮮やかに蘇りました。

又、食べても食べても、まだまだある。というボリューム。

すっかり、満足できました。

次回はかなりお腹を空かせてから行ってスーパースターに挑戦したいと思います。

2017年7月31日月曜日

【本】いきものがたり 水野良樹 小学館

いきものがかりリーダーの水野さんから見たいきものがかりの辿ってきた道程。

「いきものがかり」は私の好きなグループです。
なんとなく懐かしく感じるメロディや、我々世代でも理解できる歌が多数。

コンサートのビデオを見ても、楽しめる。
本当に老若男女に受け入れられているグループだと思います。

私がちゃんと彼らを認識したのは、紅白での”帰りたくなったよ”を見た時。
そこからのファンですので、かなり遅れて来たファンですね。


最初は 吉岡さんの歌声が、感情がこもっていない平板な歌い方と思ったりしていましたが、なじんで来ると、曲毎に歌い方を変えて伝えようとしているという事が良く分かるようになりました。

世間のパフォーマンスや過剰な感情表現をするものにばかり接していたので、すぐには分からなかったのですね。

小田急線沿線ミュージシャンというのも親近感がわく理由かもしれません。

今年、放牧宣言をして休止中ですが、ベスト盤アルバムのHPには、そこに入っている各曲の当時のプロモ動画もリンクされていて、それを見て彼らの曲を色々研究中できます。

すみません。肝心のこの本についてです。

彼らのオリジンと、その後の駆け上がっていく姿、苦しんで、それを超えて、成長していく姿を、当事者ならではの生生しい語りで教えてくれます。

良く芸能人が出す、ゴーストライターが書いた本、ではなく本人が、生で書いた物としての迫力があります。

彼ら3人は、本当に運命共同体の戦友なんだという事が良くわかります。
誰が欠けてもいきものがかりでは無くなる。

各曲がどうして、生まれてきたのか、何を伝えたかったのか。各人はどうプロフェッショナル化して責任を果たそうとしているのか。等 
彼ら3人が本当に身近な知り合いの様な気になってきました。

彼らを見ていて感じるのは、色々考えながら、でも、とてもまじめに生きていこうとしている素直な姿勢です。

有名になって、周りの人からの接し方もどんどん変わってきているはずですが、いつも自分を見失わないで、自分達の信じる事や、一人の人として感じる事を大事にしているのだと思いました。

この放牧期間は、きっと彼ら一人一人に新しい気づきと想いを与えてくれるのだと思います。

成長して帰って来る日が楽しみです。

2017年7月27日木曜日

【本】遺伝子も腸の言いなり2 藤田紘一郎 三五館

*環境と遺伝子のただならぬ関係

・ガンの不安を抱えて生きるか、健康な身体にメスを入れるのか

ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが乳ガン発症を回避する為に両方の乳房の乳腺を切除する手術を受けたと告白手記を載せました。
このニュースで、日本の医学界はすぐに反応し、翌日の新聞では「乳房予防切除」を行える病院のリストをいち早く発表しました。
しかし、この様な手術は本当に「ガンの予防」なのでしょうか。
この論法だと、「ガンの完全な予防」は人体の主要な臓器をすべて取り除くことになってしまいます。

私(著者)は、ガンになりやすい遺伝子を持っていて、将来ガンになる確率が高いからといって正常な組織を摘出してしまうことには賛成できません。それには理由があります。

それは、遺伝子は親から受け継いだものだけを一生持ち続けるのではなく、環境によってある程度は、遺伝子の振る舞いを変えられる事がはっきりしているからです。

「遺伝子の振る舞いを後天的に変え、病気を予防する」。
これが私達にとって、自分自身で健康寿命を延ばすことのできる、画期的な方法となるはずです。


・セントラルドクマ説だけでは説明ができない

遺伝子が同じクローンマウスでも尾の形が異なったり、一卵性双生児やクローン動物、挿し木などでも環境によって個体差が生じます。

又、1960年代にハワード・テミンは、遺伝情報はRNAから逆向きにも流れ、DNAの情報が逆転写酵素の働きで上書きされる事を証明しました。
エイズウイルスの感染もこの逆転写酵素を用いて、感染細胞のDNAを乗っ取る事で完成するのです。


・ヒトゲノム解析でわかってきたこと

ヒトとチンパンジーでは98.8%のゲノムは同じでたった1.2%の遺伝子の違いしかありません。
近年の研究によって、生命のあり方をコントロールしているのは「環境からの信号」であることが大きいと分かってきています。
この信号を元に、転写因子と呼ばれる調節タンパク質によってコントロールされ、遺伝子が活性化したり、不活性になったりする、つまり遺伝子のスイッチがオン・オフされるということで説明できるのです。
最近注目されている「エピジェネティクス」(後天的遺伝子制御変化)がそれです。


・遺伝子の水平移動

遺伝子の水平移動は起こります。この事を考慮する事なく、遺伝子組み合え農作物を環境に導入すれば、どんな重大な結果を招くのか、モンサント社(世界の遺伝子組み換え食物市場の90%を誇るアグロバイオ企業)もそれを許しているアメリカも認識していないとは思えません。

実際に人間が手を加えた遺伝子が環境に広がり、他の生物の遺伝子にも変化を及ぼしているということが現実に起こっています。
例えば、遺伝子組み換えナタネからハマダイコンへの遺伝子拡散や、大豆とツルマメの交雑が指摘されています。
除草剤耐性を持つ遺伝子組み換え作物の摂取で、腸内細菌にその耐性遺伝子が伝播することが明らかになっています。

トウモロコシは大増産されて、牛の飼料にも使われていますが、もともと草を食べていた牛の胃はトウモロコシを消化しようとして酸性になります。
O-157は牛の中性の胃の中で穏やかに暮らしていたのが、酸性の環境に耐えられる様な遺伝子を獲得し、ベロ毒素を作る様に進化したのです。病原性大腸菌O-157が騒がれだしたのはこの20年程です。
牛に無理やりトウモロコシを食べさせた人間により出現したのです。


・日本人が取り入れた「海藻を消化する遺伝子」

実は私達の腸の中に、日本人が誇るすごいものがいる事が分かっています。フランスの生物学研究所チームの調べでは、海藻を消化する酵素は日本人の腸内にのみ存在しているとの発表がありました。
日本人が長い間、習慣的に海藻を使った料理を食べて海洋微生物を摂取する事で、腸内に住むとされる細菌の一種が、海藻を消化する遺伝子を取り入れることが出来たのではないかと考えられています。

遺伝子は環境の影響を受けて変化しますし、種から種へ伝搬して変わっていくものなのです。
「それなら、自分の意志で環境を変えれば、遺伝子も変えられるの?」と思った方、じつはそのとおりです。あなたの健康や幸せは、あなた自身が運命を握っていて、良い環境をつくる努力が、そのまま遺伝子の変化に直結してくるのです。


*エピジェネティクスの可能性は無限だ。

エピはギリシャ語の「上の、別の、後から」という意味を持ち、本来の遺伝情報の「上につく別の遺伝情報」や「後で獲得した遺伝情報」という意味です。そして、エピジェネティクスによって変化した遺伝情報の事を「エピゲノム」(後天性遺伝情報)と呼びます。

環境によりDNAを変化させられるしくみの一つがメチル化です。DNAは4種類の塩基からなりますが、そのうちのシトシンにメチル基がつき、5-メチルシトシンになると、遺伝子のスイッチはオフ状態になって動かなくなります。

もう一つの仕組みは、DNAがまきついているタンパク質のヒストンのアセチル化です。

これら以外に、最近興味深いものが発表されました。
愛情が遺伝子を変化させているのではないかという実験です。
又、摂取する食べ物によっても、エピジェネティックな変化が起こることが報告されています。

80才以上の50人を対象に、20代の頃の環境を再現した場所を作り、そこに50日間住んでもらうと、老化度を測る「皮膚圧=肌のはり」が30%以上の人で20代と同様の皮膚圧に戻っていたとのこと。

私たち生物をコントロールしていえるのは遺伝子だけではなく、環境でもあるという事を述べてきました。
進化の方向も、生活環境や腸内環境、物事の受け止め方といった「環境」が決めるということです。

つまり、「腸が変われば考えが変わり、考えが変われば遺伝子が変わり、遺伝子が変われば運命が変わる。」と言えるかもしれません。




この本では、最後に 実践! 腸思考法として10個ポイントが書かれています。


自分で環境を変えて、遺伝子の発現を制御したら色々面白い 自分の可能性を開花させる事もできそうですね。。。。