2014年9月17日水曜日

【マスコミ】 ニューヨーク タイムスは自社記事の誤報 調査のページを持つ

海外メディアでは、こういう時にどういう振る舞いをするのかと思い、元ニューヨークタイムズ記者だった上杉隆さんの「ジャーナリズム崩壊」 幻冬舎新書 を読みました。


上杉さんはフリージャーナリストと言い、自由報道協会を作った方です。



日本と海外のメディア、ジャーナリズムの違いが色々書かれていて、日本のメディアそれも特に新聞はガラパゴス化しているという事がロジカルに書かれています。

ただし、これも一人の意見ですので、鵜呑みにはできませんが。



その中で、誤報をした時の米国の新聞について書かれていました。

ニューヨークタイムズでは、毎日の新聞に誤報の訂正ページがあるとのこと。

文章を書きうつすと、


”海外の新聞は自らの過ちに対して極めて正直であろうとしている。いや正直でなければ記者は生き残れないシステムを、新聞自身が構築しているいっても過言ではない。1970年代以降、ニューヨ

ーク・タイムズやワシントンポストは、「訂正(correction)欄」を確立、同欄を充実させてきた。他の海外の新聞の多くもそれを見習って採用しているが、残念ながら、日本では一切見当たらない。 

訂正欄は、日本の新聞の小さなそれと違って、毎日約1ページにもわたって、過去の記事の誤報について仔細に検証するスタイルだ。「過ちは率直に認め、迅速に訂正し、詳細にその原因を報じる」

(ニューヨークタイムズ)という姿勢の通り、そのやり方は実に誠実だ。まずどの記事が間違いであ

ったかを提示し、正しい情報を読者に知らせる。ここまでは日本の新聞とおなじだが、違うのはそこからだ。 なぜ間違いを犯したのか、原因はどこにあったのか、その理由は避けられないものだっ

たのかーー、そういうことを徹底的に検証した上で、記者のミスならば率直に謝罪し、別の理由、たとえば政府が故意に虚偽の情報を流していたという類のものであるならば、新事実を改めて掲載し

た上で訂正欄に記すのだ。そのため、1日何件という「訂正」がコレクション欄を埋める事になる。

ときには別の1面を使って誤報を検証する事もある。これらは日本の新聞が絶対にやらない事だ。”   とのこと。 



ちなみに、ネットでニューヨークタイムズのコレクションズを探すと、ちゃんとWeb上にもそのページのある事を確認しました。



日本の新聞やTVもこういう定常的な検証・訂正の仕組みを持つのが良いのではと思います。人間がする事なので、誤報はあって当たり前。それをどう正直に訂正するかで読者の信頼を勝ち取れるかが決まります。



朝日新聞がこういう訂正欄を定常的に設ける様になったら、風土が変わったと考えて良いかもしれませんね。

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