2020年4月5日日曜日

【非常時の対応】証言 細野豪志 講談社、国会事故調査報告書

福島原発時の対応を振り返る為に、表記の2つを読みました。


細野氏の本は、当時 首相補佐官で、東電との統合対策本部を作った時の事務局長として最前線にいた細野氏が鳥越俊太郎氏とのインタビューという形で事故1年後に当時を語った物。


当然、身贔屓な視点になっていると思いますが、この前に読んだ菅直人氏の回想本と照合しながら読むと、成程 当時の官邸の判断基準などが浮き彫りになってきているように思えました。


その中で、2つの事に成程と思いました。


一つは、菅首相が発災翌日に現地視察に飛んだことに関連して、

細野「視察について話を戻すと、私は、あの行動は、菅総理の個性が強く出たものだと思っています。視察をした後の菅総理の当事者意識って、すさまじいものがあったんです。自分が総理のときに起こった事故だ、自分で何とかしなければならないと。深刻な影響が東日本に広がるような事態は絶対に阻止すると、必死でしたから。

 もうちょと丁寧に決めたほうがいいのにとか、別の言い方があるのにという局面は、それはもちろんあったんです。あったんですが、一つ一つの、節目節目の判断に関しては、総理は間違っていなかったと私は思っているんです。

 その背景には、あの現場に行ったことで、総理のなかに強烈な当事者意識が芽生えたことが大きかったはずです。」

との事。

シビアアクシデントの時は、総理は判断・決断が必要になりますが、どれだけ当事者意識を持っているかでその判断の速さや質は変わると思います。

現在の新型コロナでのトランプ氏の発言と、NYクオモ氏の発言の違いなどは、その差が如実に出ている気がします。

日本の安倍首相は、コロナの現場や、中小商店主、弱者の状況などをどれだけ当事者意識を持てているのでしょうか?


二つ目は、情報の伝え方について

鳥越「その話(メルトダウン)は、政府の情報公開にかかわる重要なポイントだと思います。」

細野「「メルトダウンはしていない」とは私は、一回も言っていないはずです。どういうふうに言っていたかというと、「メルトダウンという言葉の定義が不明確だ」ということ。それから「核燃料棒が溶けているこてゃ間違いないけれど、溶融をしている程度はわからない」と言い続けてたんです。だから、「燃料溶融」とか「燃料損傷」とかいろんな言い方をしましたけれど、いずれにしても燃料が溶けていることは認めていた。kれども、どれぐらい溶けているかは分からない」というのが適切な表現でした。メルトダウンの可能性があると、全体像としてはいったん認めた上で、程度は正確にはわからないと細部についての見解を言えば、おそらく受け入れられたでしょう。よりシビアな予測ができなかったという意味では、メルトダウンに関する政府の発言は不正確だったと思ってます。

中略

鳥越「定義論争をしてもしょうがないんですけどね。本当はね。メルトダウンという言葉に踊らされるだけですから。」

細野「そうですね。ですから結局、考えるべきだったのは、「伝えるべき情報とは何か」ということだったんです。

 事故後、私たち政府は、わかったことがイコール正確な事実だと捉えていた。そして、その正確な事実を伝えようとしていた。われわれは、どちらかと言えばミクロの、一つずつの情報の正確さについて必死に吟味していたんですが、ここに失敗の本質がありました。国民は、ある程度漠然としていても、およそこういう事態が起きているのではないかという全体像の正確さを求めていたんですね。

 ですから、メルトダウンについては、言葉の定義も多義的だからわかりませんというのではなく、そういう可能性はあると認め、その上で、溶融の程度はこのぐらいだと予想されるという表現をすれば、受け止められ方はまったく違ったはずです。」


これは、政府発表だけでなく、私たちの日常でも気を付けなければならない事の様に思いました。

現在のコロナ関係での、政府発言は あいまい、漠然 の連発なので、菅政権の時とは真逆ですが。。。



国会事故調査報告書

これを読むと、歴代の東電経営陣の出鱈目さと、東電と政治・政府の癒着構造が良く分かりました。
又、東電・政府含めたコミュニケーションの齟齬も。

ただ、とても評論家的な書き方で、法律とは動き方が違う点等が挙げられていたり、問題点を列挙して提言風に書いている様にも感じました。非常時対応として良かった面、悪かった面という観点がありません。


事実検証と問題点の修正提案というスタンスでのみ書かれたのでしょう。

まとめられた黒川氏は 腹の据わっている人だと思っていましたが、その人がこういうまとめ方で出されたというのは、かなり恣意的な圧力がかかっていたのではと邪推したくなりました。


事実関係は、菅氏、細野氏の本と変わりありませんのでした。

2020年3月29日日曜日

【非常時の対応】東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと 菅直人 幻冬舎

2011年3月 東日本大震災とそれによって引き起こされた東京電力・福島原発事故。初めて聞いた時に、学生時代に少し物理を齧った身として、これは本当に日本全滅まで行くかもしれない危機だと感じました。


大学の物理学科にいた時、当時の物理学生の間では核分裂方式の原発は核廃棄物の最終処理ができないのだし何かあったら取返しが付かないのだから行ってはいけない物だという認識で一致していました。なんで、日本は原発を推進するのか意味が分からない。大人の社会は納得できない事が沢山ありすぎだと思っていた事を思い出します。


ちなみに、当時は核融合方式ならまだクリーンに出来るかもしれない(本当はトリチウムが出るので無害ではない)けど、何十年も先だよね。という意識でした。



前置きはこれぐらいにして、

本書は首相の目から見た事故発生からの7日間と、その後の政局等が書かれています。


原発事故後も数年、後処理に関する報道が何度もあり、その中で東京電力という会社の閉鎖的な体質、原子力安全保安院の無能さなどがかなり分かりました。そういう後追い知識も踏まえたうえで、この本を読んでみました。


読んでみて感じたいのを、→で書いてみます。

・当時 首相にまともに情報が上がってこない。また、上がってきた情報が信用できない。ものすごく時間がかかり、タイミングを失する。との事。
→東電と原子力安全保安院ならば、多分 そんな事になっていたのではと感じていたとうりの事態になっていたらしい。


・そうなると、実際には何が起こっているのか事実に早く直面する必要があるので現地に飛んだとの事。又、独自のセカンドピニオンを出してくれるメンバーを組織した。
→本気で対応しようとしたら、当たり前の行動に思う。


・現場の吉田所長という、頼りに出来る現場指揮官がいてくれた事に本当に感謝し、全面的に信用し支援したいと感じた。 だが、中間に入る東電本社や原子力保安院の風通しの悪さ、気概の無さで現場要望と支援が寸断される。 東電は東電で出来る範囲の努力をするが、政府を動かせばもっと良い結果が出る事案でも、そういう提案をしようとしない。東電は私企業として現場からの撤退を考え、国としてはそれは許さなかった。政府と東電の統合本部を作った。


・本当に偶然にも助けられて、最悪状態は避けられた。それでも、原発ので事故の被害は非常に大きく規模になる。日本は、危機一髪を生き延びることができた。ただ、どれだけギリギリだったのかを、一般国民も永田町の政治家たちも実感しなかった。現場と対策前線だけが理解できていた。吉田所長や対策メンバーは、何度も死地に立ち向かっていってくれた。それでも、それだけでは回避できなかった。偶然に建物の一部が崩壊して自然ベントができた事に助けられた。
民間人に死地に行くように命令した初めての総理大臣だった。総理大臣にしか出来ない事だった。


・当時の政権や各省庁は、7日間 不眠不休に近い働きをした。


・理科系の菅首相も、事故前までは原発安全神話を信じていた。


・しかし、現実を知るに従い、原発はしてはいけない技術だと実感した。そして、脱原発を決心した。でも、原発推進は長年の日本政府の方針だったし、利権関係、政治関係も官庁も原発推進の構造が出来上がっていた。脱原発を掲げたとたん、菅降ろしの大合唱が 永田町、経産省、マスコミ、経済界、身内のはずの小沢一郎等から始まった。


・菅首相は、再生可能エネルギー法案成立と引き換えに、退陣した。


以上ですが、勿論 筆者視点で、しかも筆者にとって都合の良い様に編集された本だとは思いますが、そこに書かれた具体的な内容と時系列は事実なのだと思いました。

今後、関連する他の書籍も読んで整合性も含めて見ていきたいと思いますが、こういう状況だったら、私自身も菅氏と同じような動きをしただろうなと思いました。


危機対応を進める緊急コミニュケーションにおいて、言葉足らずや言い方の問題、受けとり側の思い違いなどが沢山起こったという話も、ありがちな事だと思います。


それでも、その時点が菅ー枝野チームの政府であったのは幸いだったと私は思いました。

【非常時の対応】大地震と原発事故の時の経験から

現在の新型コロナでの政府の後手後手対応を見ていると、
非常時の危機対応の仕方でその時のリーダーの考え方や
実務能力が露わになってしまっている様に思えます。

現在の与党は、国会でも過半数を持っていますので、色々な
緊急施策を果敢に実施しやすい状況にありますし、野党も
協力の姿勢を示しているので、足を引っ張っているのは、
単純に政権自身の対処能力だと思えます。


危機時にリーダーは、先の展開可能性(最悪時、成り行き時など)
を推測して、最悪にならない様にするにはどういうアクションを
先々に取っていかなければいけないかを考えて、臨機対応や、
事故処理、先手の仕込みをしていく事になります。


今回のコロナ禍では、日本全滅になる様な話ではありませんが、
危機対応が必要な事は確かです。


一方、9年間前の大地震・大津波とそれに伴う原発事故発生時は
まさに日本半滅が現実に起こっておかしくない事態でした。


その時の菅直人内閣で、官房長官をしていた枝野氏は、連日連夜
記者会見を行い、当時のtwitterで「枝野寝ろ」(非難ではなく、
そんなにガンバリすぎずに少しはお前も睡眠取れ という応援)
メッセージが沢山出ていたことを思い出します。


その枝野氏が何週間か前の国会で、安倍内閣のコロナ対応に対
して、政府として本気で対応しているのか? 


本気でしていれば各省庁から、自分分野ではこういう先手対応を
して行くという提案や、官邸から各省庁に施策だしを迫る事をし
なくてはならないが両方とも全く出来ていないのはどういう事か?

と追及をしていました。


本当の危機の経験者としての、指摘だと思いました。


菅直人政権は、原発対応で現場視察を無理やりして現場の足を引っ
張ったとの非難や、マスコミやは自民党だけでなく当時の民進党内
の小沢一郎一派による強烈な足のぴっぱり等でもボロボロになりま
した。


当時、日本の最大のピンチで、日本が一致して立ち向かって
いかなければならない時なのに、永田町の政治家やマスコミは
ああいう政局闘争などをするのか、とても不信と異様さを感じて
いました。


前回の究極に近い危機時に何が起こっていたのか、どういう動きが
起こったのかを改めて学ぶ必要があるなと感じます。


という事で、いくつか関連本を読んでみようと思います。

2020年3月22日日曜日

【物理屋の養生訓】医学常識はウソだらけ 三石巌 祥伝社

物理学者の三石氏が「自分の健康は、自分自身で管理しよう」と考え、独自の研究の結果を自身で実践していってたどり着いた話。 

食生活で病気を予防、治す。

「医学常識」は「科学の非常識」と断言。


例えば、

①「食塩を摂り過ぎると高血圧になる」のウソ

健康診断で高血圧ぎみの数値が出ると、塩分を控えてくださいと大抵指導されます。

又、長野や東北地方で塩分を摂り過ぎていたから高血圧が多かったという説明も良く聞きます。


でも、冷静に 食塩摂取の多い県 1、岩手、2、長野、3、山形 と10万人あたりの高血圧患者数が多い県は1、山梨、2、島根、3、青森 となっていて、整合しないとの事。



三石氏の考えでは、体内でのナトリウムとカリウムのミネラル比率 6対10 になるように摂取するのが健康に良いとの事。

東北でもリンゴの生産地では高血圧が少ないのは、リンゴを食べてカリウムをしっかり取っているから。


やみくもに食塩制限をすると、重要なナトリウムが減ってしまい良くない。

同様に、カルシウム対マグネシウムも2対1の比率で摂るのが良い。


ナトリウムがとれるのは、ハム、ミソ、パン、塩
カリウムは リンゴ、ソラマメ、ホウレンソウ、バナナ
カルシウムは牛乳、海藻(ひじき)、マメ類、小魚
マグネシウムは海藻(こんぶ)、小魚、ココア・抹茶、ゴマ、ナッツ、果物

血圧降下剤は血栓の原因にもなってしまう。


②コレステロールは悪玉

コレステロール自体は身体に非常に重要なもの。

悪玉と言われるのは、LDLが活性酸素等に遭遇すると酸化されてしまうから。


よって、コレステロールを摂らないのではなく、活性酸素等を退治する物質(スカベンジャー)を摂る事が重要。


スカベンジャーとなるのは、沢山の種類がある

ビタミンC(水溶性) レモン、イチゴ、ミカン、トマト、ブロッコリー、ピーマン、、、

ビタミンE(脂溶性) アーモンド、大豆、落花生、ウナギ、シジミ、カツオ、アユ、、

カロチノイド(脂溶性) ベータカロテンやキサントフィルなど。緑黄色野菜(ニンジン、カボチャ、トマト、、)、かんきつ類、赤身の魚、海藻、卵黄、魚卵

ポリフェノール(脂溶性) 煎りゴマ、低温で入れた緑茶、赤ワイン、コーヒー、ショウガ、、


③動脈硬化は治らない

弾力を与えるのはエラスチンというタンパク質。体内合成するには、ビタミンB群が必要。

イワシ、豚肉、バナナ、大豆を食べよう。


④痛風

痛風と言えば尿酸値。 でも尿酸自体は身体に有益。

ただし、尿酸がナトリウムとくっつくと針状の結晶になって悪さをする。

尿酸がナトリウムとくっつかないで、糖タンパクとくっつく様にすれば良い。

そこで必要なのはタンパク質とビタミンA.

ビタミンAは 肝油、レバー、バター、チーズ、牛乳、卵黄、、



全てにおいて、最も重要なのは、良質のタンパク質。 これをしっかり摂るべし。卵がベスト。


これ以外にも、三石理論が満載です。


食生活で予防や治療をする。という考え方はとても共感しますし、そうなのか と思わせる内容です。


ただし、裏付けとなる証拠はお医者さんではないので、ご自身での人体実験結果しかありません。


三石さんは95歳でもスキーを毎年され、50代の筋肉レベルを保ち、白内障の進行も止めたとの事。


江戸時代に、本人と奥さん自身で色々試してみて健康法を詰めていった「養生訓」がありますが、三石さんのこの本も 平成の養生訓 なのでしょう。


読者も、自身の人体実験で効果を確かめていくのがよさそうです。

この本の中で、私の人体実験と合致していたのは、ビタミンCの大量摂取。

ビタミンCを沢山飲み始めてからは、身体の抵抗力がかなり高まった実感があります。

折角なので、しばらく毎日1個は卵を食べてタンパク質追加実験をしてみようと思います。

【暗闇と希望の絵本】レッドツリー ショーン・タン 今人舎

絵本で、こんなに暗く、つらい物は見たことがありません。


子供だけではなく大人でも、理不尽につらい目にあって生きざるを得ない人が沢山います。


落ち込んで、落ち込んで、どう生きたら良いのか分からない。


辛い気持ちを絵と文で表しています。


そして、最後にどうしたら希望に会えるのかも。


人は 生きていく上に、誰でも落ち込んでしまう時があります。


小さな出来事で起こる事もありますし、自然災害や事故などで突然 そういう状況に放り出されてしまう事も。


この絵本は、そういう状況への共感と、希望 を伝えるために書かれている物だと感じます。


副題が「希望までの360秒」。


翻訳は早見優さん。


なんで、早見さんがこの本の翻訳をされたのか知りませんが、とても心に響く言葉になっている。


辛い時を迎えている人(大人でも若者でも、子供でも)への応援となる本だと思いました。


2020年2月23日日曜日

【本】他人を支配する 黒すぎる心理術  マルコ社

表題はキャッチーな表現になっていますが、内容は まじめで 心理学の発展過程や、人間の心と反応、テクニックを分かりやすく説明してくれる本でした。

テレビにはメンタリストと言って出ている芸能人もいますが、ヒトラーやトランプなどの政治家、ビジネス交渉人、人たらし、コマーシャル など、日常生活の中でも こういうテクニックに触れる機会は多いと思います。


コールドリーディングもこの中の一つの手法ですね。


多分、どんな分野であっても、ベテランの人はいくつかのテクニックを自然と身につけていて、この本を読んでも、「そんなの知ってるさ」と言うのではないでしょうか。


この本は、そういうテクニックをかなり広く数多く網羅しています。

又、最後に テクニックに騙されない方法も書かれています。


そして、この本の真の狙いは「相手が気持ちよくなるコミュニケーションスキルを学ぶこと」との事。



具体的な手法をいくつか抜き出してみると、

たらし込み

 男性は 能力とか結果をほめる。(プライドをくすぐる)

 女性は プロセス(結果よりも頑張っている姿など)を理解示しながらほめる。
     皆が言うような事ではなく、内面をほめたり、ちょっと違う角度からほめる。

 悪い状況ではメールや電話は使わない。(実態よりも悪い想像を相手がふくらませがちになる)

 甘い言葉や良い知らせはメールや電話で伝える。(より良いイメージをふくらせてもらい、感情を高部らせられる)




相手を上手に誘導するテクニック

 無言のテクニック
  ーー傾聴、相手の自身を失わせる、

 
 うなずきのテクニック
  ーー早いペースでうなずく事で相手の口はなめらかになる。


 ほめて育てる
  ーー「気遣ってくれてありがとう。よく気が付くよね」など行為をほめる言葉を相手に投げかけることを繰り替えす。


 ほめてライバルを手中におさめる
  ーー敵意むき出しの相手もほめる。「あいつは案外いいやるなのかもしれない」と思い込ませし、飼いならす。


 オウム返し
  ーー真剣に聞いているフリをする。「自分は受け入れられている」と思わせる効果がある。


 「そうだよね」と相手をつつみ込む
  ーー女性には共感して肯定しているという言葉が効く。


 反論は「Yes but.法」で
  ーー反論を表に出さずに、実質的に主導権を握る。


 あえて「頼み事」をして味方に引き込む
  ーー頼りにされたという満足感や好意、親近感を感じさせる。


 名前を頻繁に呼んで親密度を増す
  ーー名前を連呼されているうちに、相手に対して親近感を覚えるようになっていく。

 
 弱みを見せて少ない報酬で満足感を与える
  ーー過酷な労働をしても低報酬だと、過酷なのに報酬が少ないのは「自分の評価が低いためでない」と否定するために、「自分が楽しいからやっているんだ」と思い込ませようとする心理が働く


 「両面提示」で相手を完全に信用させる
  ーー良い面だけでなく悪い面も提示する事で、より高い好感度を得る。


 ミラーリング
  ーー相手の動作に同調する事で、相手は好ましく思ってくれる。

 「真摯な相づち」
  --話をしている最中の相づちは最後まで沢山うつ。または、最初は少なめで後半ほど多くすると「もっとあなたの話を聞きたい」という事のアピールになる。


 相手の右側から近づく
  --安心感を勝ち取れる。


 入退室でのお辞儀
  --お辞儀が洗練されていると、良い第1印象を持たせられる。




しぐさで読む

 視線
  ーー右上を見ているときは記憶を「思い出そう」としている時。左上を見ているときは「考えだそう」としている時。
 

 まばたき
  ーー男性は嘘や気が小さいと まばたきが多い。 なるべくまばたたかない様にした法が良い印象をを与えられる。一方、女性は嘘をつく時は、まばたきせずに相手をじっと見つめるもの。


 セクシーなしぐさ
  --女性は「髪を触る」「右にあるものを左手で取るようなクロスの法則」。男性は「腕まくり」「ネクタイを緩める」など

 


会議・プレゼン・交渉で相手にYESを言わせるテクニック

 伝えたい事を先に言うか、後で言うか
  --相手が興味を持っているときは、前置きから入るクライマックス法を。 相手があなたの話にそれほど関心が無い時は、単刀直入にアンチクライマックス法で。


 「誤前提暗示」の罠にはめる
  --こちらに都合の良い前提で、相手に2択させる。(与えられた選択肢の中だけで物事の判断を下す様に誘導する) いきなりAとBのどちらが良いかと迫るなど。C,Dの選択肢を考えさせない。


 「一貫性の原理」を逆手に取り無理難題を押し付ける
  --簡単にYESと言える”小さなお願い”から入り、自分の行動に一貫性を持たせたいという心理につけこんでより大きな要求も飲ませるように持っていく。


 人の罪悪感を利用した悪魔のテクニック
  --とうてい受けられない過大な要求をまずぶつけて拒否させてから、本命の要求を持ち出す。

 「コントラスト効果」で選ばせる
  --本命の案のわざと上下の案を作って提案して、真ん中に誘導する。


 「ランチョン・テクニック」で錯覚させる
  --おいしい食事や楽しい時間の中で交わされた会話や人物に人間は好印象を抱く。 パワーランチなど。


 少数意見でも自分の主張をかたくなに繰り返し、一貫した態度をとる
  --多数派の人も、「もしかしたら自分たちが間違っているんじゃないか。。そこまで言うならやってみようか。。」と思わせる。



これ以外にも、沢山のテクニックが載っています。



最後に、他人に「操られない」ための心構えとして紹介されているのは、

1.すべての人に「いい人」と思われようとしない

2.感情をあおられている状況で物事を判断しない

3.少しでも不明点があれば納得がいくまで説明してもらう

4.他人からもらう「不自然で大きな利益」は信用しない

5.情報収集力と分析力を身に着ける

6.絶えず「批判の目」で物事を見る事を忘れない

7.急なしぐさの変化は「嘘」をついているサイン




騙しのテクニックにあふれている現実生活を、サバイバルしていくためにこれらの知識を得ておく事は有用そうです。

2020年2月16日日曜日

【大河】麒麟が来る に違和感を感じるのは

昨年の「いだてん」は最初の2回は見たのですが、明治の時代と昭和の時代の演技の区別がなかなかつかず、いちいちこれはどちらの時代の事を見せられているのか? と考えるのにイヤ気がさして見るのを止めました。


ちょんまげと着物の江戸時代と昭和の話ならば、混乱する事もなかったでしょうが、明治後半と昭和はどちらも洋服で、話方も一緒では 一目で区別がつきませんでした。


大河は好きだったので、「麒麟が来る」が始まるのはかなり楽しみにしていました。

時代設定も戦国時代、しかも明智光秀ならば 馴染みのある史実だし、絶対に面白い時代だという期待がありました。


でも、今日まで5回見てきましたが、正直 もう見るのを止めようと思います。


どうしても、違和感がありすぎるのです。

一番 大きな違和感は、映像の絵作りです。服装が派手という話に対して、放送局側はいやいや時代考証していますからと答えているようですが、それ以前に 役者さん達の背景の自然(草や木、空など)の色彩がとっても不自然な事です。


彩度が高すぎる。色調も色を転ばせすぎている。 


又、屋内の場面などでは、非常に輝度が低くて暗い中。


と感じる事。家のTVは2Kの液晶テレビですが、他のドラマではそんな風に感じることはかなり少ない。

暗さは、ハリーポッターの映画をテレビで見た時と非常に似ているなと思いました。


勝手に推測すると、もしかしたらNHKは4K(または8K)用カメラで撮影しており、4Kや8Kで採用されている色空間やダイナミックレンジや諧調規格を目いっぱい使った絵作りを目指しているのではないでしょうか?


きっと、HNKの調整室や映像編集室のモニターは超高品質ディスプレイを使っていて、8Kや4Kで最もキレイに見える様に調整しているのでは。


それを、地上波デジタルで、しかも普及している2K液晶で見るとこういう事になってしまうのか?



広ダイナミックレンジや高諧調ならば、暗い輝度範囲の中でも諧調トビを起こさず見れる。または、超高品質ディスプレイならばディスプレイ自体が高輝度なので識別できるし、情報を余すところなく再現できると技術者は考える事は、デジタルフォトとしては理解できます。



でも、多くの人が見ているのは2K液晶。



すっかり政権の御用放送となっているNHKなので、政府や経産省、総務省から4K、8Kテレビへの買い替えを進めさせよという圧力のもとで、わざとそんな画質で放送しているのではとカングリたくもなります。



勿論、畑で野菜作り等をしている身としては、畑で土仕事をしている農民が洗濯したばかりの土もついていない服で作業をしているのも非常に違和感です。

又、明智光秀ってあんなに剣が強いという話も聞いたことがありません。



ただし、この辺りはフィクションのドラマだから、、と割り切って見ることは可能です。



しかし、彩度の不自然さは 大河ドラマでは 見てられないと感じます。 役者さんは頑張っていると思うので、かわいそうです。


NHKの思惑があるのでしょうか???  前回の「いだてん」もモロに五輪を盛り上げるための国策大河だったとは思いますが。