2014年7月20日日曜日

【心と身体:バレーボール】三重大学での実験

先日、【心と身体・松平バレーボール】素早く跳ぶ身体の使い方 という記事を

書きましたが、この重力を使う身体運動法に関して通常の動きとの違いを三重大

の脇田先生とその学生さんが実験されていました。



「身体能力と脱力」というレポートでは、重力を使う”抜き動作”は、通常の

”蹴り動作”より素早い動きをする事が出来るという結果になっています。


まとめでは、

「身体運動と脱力の関係については、次の様にまとめる事が出来る。

①心と体は、一体である。

②心だけを緩める事はできない。

③体が緩むと心も緩み観察力が増す。

④各関節や筋を意識して緩める。

⑤動作の直前に筋肉を緩め、重力を利用した伸張反射による動作は素早くて気持ちが良い。

⑥体幹部の筋を最初に始動させ、末梢の筋に伝達させると力強い動作が素早くできる。


これまで西洋文化の影響より、各種トレーニング法が開発され競技成績の向上が図ら

れてきた。近年、色々な身体操法に関する著書が出版されるようになってきているが、

これらに関する科学的な検証は乏しい。日本文化である身体操法の多くは秘伝とされ

てきたため余り公開されていないのが現状である。今後は、西洋的なトレーニングを

踏まえつつ、日本古来の武道に秘められた身体操法を科学的に分析し、様々なスポーツ

に応用されれば運動成果のさらなる飛躍が期待できると考えている。」 とのこと。



バレーボールでの応用は如何にという意味では、「バレーボール技術に於ける

『抜き動作』と『蹴り動作』の比較:スパイクレシーブ・ブロックジャンプ」

というレポートもあります。



こちらは、長年の練習が必要と言われている”抜き動作”を5-10分だけ練習した

バレーボール選手に、”蹴り動作”と”抜き動作”をさせてみたという実験なので、その

まま鵜呑みには出来ませんが、考察に書かれていた、肩甲骨を自由に使う事ができ

れば、腕の長さや指高伸長もでき、スパイク時最高到達点のアップや、三角筋、広背

筋を使って打つことができる様になる。という示唆がされています。



日本選手が動きの質を変えて行くには、身体操法にヒントがあるのではないか

と改めて思いました。



戦術だけでは、他国に分析されると来年は通用しなくなると思います。

リオまでには2年ありますので、他国選手ではできない動きを火の鳥選手一人ひとり

が取り入れられればと願います。



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