2015年7月5日日曜日

【本】1960年の安保改定はどんな風に行われたか

安倍首相が尊敬する岸元首相が、どの様に60年の安保改定を行った

かを知っておくのは、これからの流れを推測するのに重要かもしれません。


「日米安保Q&A」岩波ブックレットからその部分だけを抜粋します。


1960年5月19日深夜に衆議院で安保条約の採決が行われた際、岸首相

の下で与党自民党が警察官を導入し、自民党単独で強行採決を行い

ました。この前例のない横暴な議会運営に、民衆は民主主義の危機を

感じ、怒りを持って国会を包囲し、それは20万人前後のデモに膨れ

あがりました。アイゼンハワー米大統領を迎える準備の為に来日し

たハガチー新聞係秘書を羽田空港でデモ隊が包囲したり、国会内で

学生と機動隊が激突して女子学生が死亡するなどし、岸首相は自衛隊

の導入を図ったほど危機的状況にありました。そして、条約が自然

承認・批准された直後、岸首相は辞任したのです。


以上


現在の国会の状況は、衆・参両院で自民党と公明党で過半数を持って

いるのですから、単に多数決で決めるという事をするのだと思います。


ただし、安倍首相の気持ちとしては 60年安保の時の様な事も辞さな

いと決めていると推測します。


でも、彼のやろうとしている内容は、吉田元首相、岸元首相がやろう

としてた『米国の一方的要求に屈せずに、「日米同盟の非対称性」の

確立する。』という事をガラガラと壊してしまう事になります。


以下は以前にも書いた孫崎亨さんの本からですが、


”日米安全保障関係の取引は、米国が日本国内に基地を持つ、日本が

米国側の陣営につく、日本に攻撃兵器を持たせないこととの引き換え

に米国は日本を守る。という取引である。この取引の提唱者は米国で

ある。米国は現在もこの取引は十分に意義があると見ている。」


日米安保条約のこういう取引条件を、吉田、岸は作り上げたのにも

かかわらず、安倍首相は日本は武器を持つ。集団的自衛権で米国を

支援すると日本にとっての改悪をしようとしています。



そして、これらに必要な人的資源、費用については、一切語らない。

きっと増税は必須になりますね。

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