2018年11月26日月曜日

【家 住み手が書く】爽やかで、頼もしい家を創る5 キーポイントを考える

実際に希望の具体化を考えていく時に、最も難しいのは何かな? と考えました。


例えば耐震性を得る方法等は 構法、材料、手法など色々既に分かってきているので、何とかできると思いました。


一方で簡単な答えが見つからなかったのは、停電下を前提としても(電気器具に頼らない)健康・快適に暮らせるという事だと思いました。


温湿度、特に湿度のコントロールが難しいポイントの様に感じました。

湿度は結露だけでなく、体感温度や、体調にも影響を与えそうです。一方で、そのコントロールが上手くいけば、健康面にも、家の寿命にも良い影響が出るはずです。


真夏や梅雨時の停電生活では高湿度だとそんなに高温でなくとも熱中症になる危険が高く、命に係わります。

体感温度も湿度が大きく効き、気温が少し低くても湿度が高ければ暖かく感じますし、気温が高くとも湿度が低ければ涼しく感じます。


湿度を自然に調整する方法として、「調湿」という考え方がありました。


周りが高湿時は湿気を吸収し、低湿時は放出する事で、空気の湿度を安定化させる材料があります。


例えば自然素材(木や珪藻土などの天然の材料)。それらの調湿容量(湿度を貯蔵できる総量)が大きいほど湿度変化を少なくする事ができます。


探していくと最も分かり易く書いてあったのが、山本順三さんの書かれた本。


南関東では、木造住宅にしてセルローズファイバーという断熱材を用いる事で、調湿性を活かせる家が作れるのかもしれないと思いました。


早速、山本さんのお宅(体験館)にお邪魔して、セルローズファイバーとはどういう物か、それを用いた実際の山本さん家はどんな具合かを確かめに行きました。


すると、セルローズファイバーを使うと調湿性以外にも、防火性、火事の時に有害ガスを出さない、虫を寄せ付けない、遮音性等のメリットが分かりました。


さらに、セルローズファイバーから家の外に水蒸気を吸放出させる(内壁から外壁まで水蒸気を通すことを考えた)「透湿工法」も必要で、南関東ではそれも実現できそうな事も分かりました。


勿論 断熱性は高く、真夏炎天下の小屋裏(屋根裏)でも無冷房で気持ちよく昼寝ができる事を体感しました。これは断熱と低湿の両方が効いての効果だと感じました。

又、真冬に(夏と冬にわざと2回訪問しました)暖房を入れていなくても、かなり暖かい事を確認しました。


但し、セルローズファイバーの施工にはスキルが要求される事と少し価格が高いのがデメリットの様です。


セルローズファイバーで、色々な課題がクリアできそうな感触です。


同時期に「パッシブハウス」という考え方がある事も知りました。


パッシブハウスは太陽の熱や自然な風を上手く活用して、快適、低ランニングコスト、長寿命のエコ住宅を創る手法だという事が分かりました。

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