2014年5月24日土曜日

【本】日本の国防 久江雅彦  講談社現代新書

米軍と自衛隊に絡む過去から現在までの関係が分かる本です。


冷戦の落とし子の 警察予備隊 がどう自衛隊になったのか。
防衛省の背広組と自衛隊の制服組の関係の対立の歴史。

湾岸戦争で大金を出したのに、他の国から感謝されなかった事での反動で
とにかく自衛隊を派遣出動させて、日本の武力行使をアピールしたがる外務省。

その外務省がでっち上げた「Show the Flag」発言。そこから自衛隊派遣の嵐。

米国と日本の力関係。 いつまで、米国服従だけをしているのか。

中国の海洋進出の狙い。 台湾紛争時、中国は台湾を武力を見せて従わせよう
としたが、米国が機動空母を派遣して、止められた。中国から見たら内政干渉。
それ以来、米空母を超える為に、潜水艦や対艦ミサイルなどをロシアから買っ
て軍備を増強し始めた。

南シナ海は資源という面もあるが、深い海なので潜水艦を隠すにはうってつけ
の場所。米軍を無力化するための戦略的領域なので、どうしても中国の領海と
したい。それで、無茶な進出をしかけている。南シナ海の次は東シナ海になる。
とにかく、米軍出ていけ!という一貫した動き。

以上 気になったポイントでした。


中国とロシアが手を組むという動きになってきています。
南シナ海・東シナ海には中国の原潜、オホーツク海にはロシアの原潜が潜み、
米国への抑止力を持ちたいと考えているでしょう。

そういう意味で、日本の北と南は、3大大国のせめぎ合い前線になりつつあり
ます。

米国は、日本がそれらに対する盾になる様に、さらに戦力増強を要求して来る
のでしょう。

日本は、中国とロシアの間が離反するようにさせ、3大大国が3すくみになる
ような構図を仕込む事が必要に思えます。
武力ではなく、外交と諜報で。

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