著者の なだいなださん は精神科医であり、作家でもあります。
なだいなださんは、無宗教の人なのだと思いますが、宗教と精神科医の関係を、二人の人の対話という形式で表現しています。
読んで う~ん と考えてしまいました。
三大宗教のキリスト、仏陀、ムハンマドは、なぜ一神教を唱えたのか。どうして「奇跡」を起こしたのか。キリストは何故 処刑されたのか。
弟子たちにはどういう心理的な動きが起こったのか。その後の教団はなぜ&どう変化していったのか。
という事を心理学の立場で説明しています。
無宗教の私には、そういう事だったのか、とても分かり易いと感じましたが、これも一つの解釈という見方をしないといけないのだという心の声もします。
多分、各宗派の信者の方々からは、違う感想が出るのでしょう。
宗教とは何か? 科学と宗教の関係は? なぜ一神教なのか?という疑問を抱いている人には、読まれる事をお勧めする一冊です。
なだ氏の主張は、三大宗教の始祖は絶対神の下で全ての人は平等という事を説きたかった。部族間戦争や権力闘争、格差の弾圧などからの離脱を狙ったものだった。
でも、弟子の時代や現代でも元に戻ってしまってきている。
始祖から後で作られていった宗教は、集団帰属感を得る為の事が多くなり、離脱の思想が伝わっていない。
愛国心や愛社精神なども形を変えた部族意識。
人間はそこからどうしても抜け出せないのか?という投げかけと感じました。
う~ん。
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